面白い本・好きな本|その時、誰かに薦めたいマンガ[葬送のフリーレン、ブルーピリオド、BEASTARS]
すすめられたことは、ひとまず試す
自分のアンテナなんて、思っているほどいいわけない。自分のものさしだけでは計れない。そんなに簡単にものごとを決めるつけることはできない。
偏見をもたず、まず試す
「ここいいよ」「これすごくおいしかったよ」「これめちゃくちゃ面白い本だよ」と、人が熱心にすすめるものは、たとえ自分の趣味や好みと異なっていたとしても、できるだけ試す。
ときには失敗することもあるけれど、それでいい。実際に体験して、自分なりの答えを出すことに意義がある。
「人が言うには、、」「聞いたところによると、、」「…らしい」では意味がない。食わず嫌いはもったいない。
8巻でマンガの面白さはわかる
「その時、誰かに薦めたい」をコンセプトに、今一番フレッシュなマンガを投票で決めるマンガ大賞も今年で16年。利害関係のある出版社や作家や企業の関与がなく、営利目的でもない。
投票対象は単行本が8巻までのもの。8巻あればマンガの面白さは発揮されるし、それ以上発行されているものは、すでに面白さが世間に知れ渡っている。そんな理由で8巻を区切りにしたという。
シンプルな「これいいよ」が、とてもいい
マンガにはまったく詳しくない。何が面白いか自分で発掘する心意気もない。気をつけているのは、フットワーク軽くおすすめされたものは、まず試すこと。
ということで、歴代のマンガ大賞からおすすめ3選。偶然なのか必然なのか、3つともYOASOBIが音楽を手掛けている。おすすめのマンガを見ながら音楽とともに歌詞に耳を傾けてみるのはどうでしょう、という話。
その時、誰かに薦めたい
2021|勇者|葬送のフリーレン
終わりから始まる物語
魔王を倒した勇者一行の“その後”を描く。
10年にもおよぶ冒険を終え、王都へと凱旋した勇者、僧侶、エルフ、ドワーフ。50年に一度見られる流星を眺めながら10年間の旅を振り返り、「50年後、もう一度見よう」と約束して解散するところから物語が始まる。
主人公はエルフ。エルフ族で寿命が1000年以上あるので、人間とは時間の感覚が全く違う。10年の長旅も、たったの10年。50年後の再会の約束も、軽くじゃぁまた今度。
人間からしたらとてもドライな感情も、長寿のエルフだからこそ。喜怒哀楽が少ないエルフと人間の喜怒哀楽を対比的に鮮やかに描く。
時間の大切さと絆の深さ、エルフを通して考える
2020|群青|ブルーピリオド
大学受験や大学で美術を学ぶ、青春群像漫画
何話目の記載だったか忘れたけど、すごく印象的な言葉。吟味して、検証して、繰り返す。表現することの難しさが、嫌と言うほど伝わる質問。。
建築を生業をしているので共感するところも案外あるし、藝大出身者も身近にいるので、より臨場感をもって楽しめる作品。まだ連載中の漫画なので、この後どうなるかはわからないけど、とてもいい漫画。
天才たちに挑む凡才の挑戦
2018|怪物|BEASTARS
恋なのか、食欲なのか
擬人化された肉食獣と草食獣が共存している世界。本能と理性の間で揺れ動く友情、恋愛、絆を描く青春群像劇。
「本能」と「共存」の絶妙なバランス
肉食獣が肉を食べるのは重罪。本能的に肉を求める体を理性で抑えて、虫や大豆を食べる。しかし身売りをする草食動物と肉を求めて肉食獣が集まる闇市の存在もしっかり描く。
基本的に固有の種を産むことが正しいとされる世界で、異種間の結婚が認められたのは10年前。しかし、異種間で交際する学生カップルも、社会に出ると自然と別れ同種同士で結婚する。
肉食獣と草食獣の対立や断絶、様々な種族に対する偏見や妬み描くことで、人間世界の複雑さを暗示させる。
本音と建前の世界、騙し騙し懸命に生きる
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