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福住美和
2024年6月16日 22:23
第五部です。「未完にして永遠の漱石評伝、最終巻。」です。こちらは、旧版の表紙に江藤淳の言葉が載っていません。その空白に、寂しさが募ります。そのかわりとして、新版の帯の言葉から引用します。『出自のもたらす義理と血縁とにまつわり付かれたまま、人は死ぬまで生きていなければならない。明治の日本で高等教育を受けた人間にとっても、この事実に変りはなかった。選ばれて「遠い所」へ行き、そこから「誇り
2024年6月16日 22:21
第四部です。どうぞよろしくお願いします😊第四部❬表紙❭ 著者(江藤淳)『明治四十年三月、東京朝日新聞社に入社して小説記者となった漱石は、ほとんど休みなしに『虞美人草』『三四郎』『それから』『門』などの諸作を連載しつづける。しかし、文名が挙るにつれて養父塩原昌之助が彼の前に出現し、養育料を請求するという事件が起った。心身の消耗はついに修善寺の大患となるが、辛くも蘇生したとき、彼は自分を
2024年6月16日 22:19
ようやく中盤、第三部です。どうぞよろしくお願いします。第三部❬表紙❭ 著者(江藤淳)『明治三十八年一月、『我輩は猫である』で一躍文名を挙げた漱石は、日露戦争から戦後にかけて、驚くべき多彩な作家的才能を示しつづけた。しかし、この間に血縁と親族のしがらみは、いつしか"捨てられた子"である漱石の身辺を脅かしはじめた。第三部は、こうして文科大学講師夏目金之助がついに転職を決意するにいたり、東京朝日
2024年6月16日 22:17
第二部です。それではよろしくお願いいたします😊。第二部❬表紙❭ 筆者(江藤淳)『明治三十三年(1900)十月、漱石は官命によって英京ロンドンに留学した。それはヴィクトリア女皇崩御直前のロンドン、都市化と産業化の波に洗われつつあるロンドンであった。この大都会に投入されて錯乱した一人の孤独な留学生から、夏目漱石という作家が誕生するまでの変身の過程を、私は第二部に描こうとした。私はいわば、漱石
2024年6月16日 22:03
どうしようかといろいろ考えていたのですが、やはり、旧版の表紙と裏表紙の文章がどう考えても非常に素晴らしいので、この場を借りてご紹介したいと思いました。短めの文ながら、本の内容の本質的なところを捉えていますし、心に深く響くような、ぐっとくるものがあります。この本の魅力を伝えようと、わたしが千の言葉を尽くしても伝えきれないことを、この文章は的確にわかりやすく、そしてこころに響く言葉で伝えています。
2024年6月16日 21:56
『漱石論集』『漱石とその時代』無事購入できました😊。『漱石論集』は古本屋さんで購入したので、届くまでドキドキしていましたが、本の状態は良く、安心しました。そしてさらに嬉しいことに、透明のブックカバーをかけた状態で送ってくれました。その心遣いがとても嬉しく、またこのお店で買いたいと思いました😊。そして『漱石とその時代』、第一部から第五部までそろえることができました。ページをパラパラとめく
2024年6月16日 21:52
評論は、あまり読まないようにしていたのですが、漱石作品を読むにあたって、分からなことがあったときに「これってどういう意味なの?」と聞きたいわけです。そんなとき、返事をしてくれる本が欲しいのです。(今のところ、どの本もまだ返事をしてくれません。わたしの読み込みと修行が足りないようです。本が返事してくれるようになったら、それがわたしの到達点と言えるでしょう。)探してみましたら、吉本隆明『夏目漱石