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#15 Excel関数の授業① Excel関数は分類で覚える

みなさんは、どれくらいのExcel関数を知ってますか?

SUMやCOUNT、またVLOOKUPを使っている人も多いかと思います。

では、Excel関数は全部で何種類あると思いますか?





正解は505種類です。(2023/8/6時点)

・・・全部を覚えるのはムリですね。

どんなにExcelが詳しい人でも、すべての関数を覚えている人はいません。覚えようとはしないで「必要なときに調べればいいや」程度に考えているはず。 ←私はこの考え方です

関数は覚えるものではなくて、調べてつかうもの

このフレーズ、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。たしかにその通りなのですが、調べ方を教わったことがないのもまた事実。Excelに限りませんが、パソコンのことって独学がふつうになっていますよね・・・。

ごめんなさい、話をもどします。

Excelに慣れない人が、いきなり関数をばりばり調べて、使いこなすのは想像ができません。自分で調べる力を身に付けるにも、順番が必要。まず関数には種類があることを知り、初歩的な関数の使い方を知り、関数は組み合わせであることを知る・・・といった感じです。

今日は1回目。関数には種類があるんだよ、というお話をします。

最後までお付き合いください。

関数の種類
①数値の関数
②文字列の関数
③日付の関数
④論理値の関数
⑤参照系の関数
⑥その他

これからお話する前提に、#2で紹介したExcelの基本構造と、#3で紹介したデータの型の考え方があります。

Excelの基本構造とは、Excelの最小単位であるセルは①番地、②データ、③表示形式、④書式の4階層で構成されている、というお話です。詳しくは#2で解説していますので、ご一読ください。

データの型は#3で紹介しています。Excelで扱われるデータは①数値、②文字列、③日時、④論理値、⑤エラー値の5つに分類されます。#3で詳しく解説しています。

そして、関数はデータの型に合わせて分類されている、ということをまずは押さえてください。

①数値の関数

数値を操作する関数です。値を合計するSUM関数、最大値を返すMAX関数、最小値を返すMIN関数、四捨五入するROUND関数など。多くの方にとって、なじみのある関数かなと思います。

Googleで調べる際は、「Excel関数 (やりたいこと)」と検索すれば出てきます。

ex.)
「Excel関数 平均値」 → AVERAGE関数

②文字列の関数

文字列を操作する関数です。・・・文字列を操作する?ピンとこない方もいるかと思います。

文字列の操作は、複数の関数を一緒にあつかうケースが多く、中級レベルに相当します。仕事でつかう場面がない人は、流し読みでOK。いまは「へぇ、そうなんだ~」くらいの理解で大丈夫です。

一方で、『名寄せ』や『クレンジング』の作業を担当している人、仕事で対応しなければならない人は、文字列を手作業で加工するのはいますぐ止めてください。これぞ、要らない苦労です。慣れると5時間の作業が5分で片付きます。

文字列を操作する場面ですが、集計や分析など、データを取りまとめる作業で登場します。いちばん分かりやすいのが、住所です。「東京都千代田区丸の内・・・」のような住所から、都道府県「東京都」だけを取り出したい、市区町村「千代田区」だけを取り出したい。文字を分解する作業です。

文字列の操作は分解結合がほとんど。この2つを押さえるのが先決です。

文字列を分解する関数は、どこから、どこまでを意識してください。

どこから:LEFT関数、MID関数、RIGHT関数
どこまで:FIND関数、SEARCH 関数、LEN関数

Googleで調べる際は、「Excel関数 文字列 【どこから】【どこまで】」を示すと、欲しい情報にたどり着けます。

ex.)
Excel関数 文字列 先頭から3文字
Excel関数 文字列 まん中から 5文字 
Excel関数 文字列 先頭から スペースまで
Excel関数 文字列 カンマとカンマの間

具体的に【なにを】取り出したいのか、を指定するのもおすすめです。

ex.)
Excel関数 都道府県
Excel関数 苗字 氏名 分ける

文字列の分解を操作するのは、ムズカシイです。関数の中に関数を書くケースが多く、最初は面を食らうと思います。ですが、仕事で使う以上は避けられない。ここを攻略できると、Excelスキルはグッと上がります。

一転して、文字列の結合はかんたんです。「&」でつなぐ方法やCONCATENATE関数があります。こちらのサイトが網羅されていて、分かりやすかったです。

③日付の関数

日付や時刻を操作する関数です。#3で紹介した通り、日時はシリアル値という数値が使われています。

3日前や5日後など、日数の足し算引き算は「+」「ー」で対応できますが、1か月後や1年前はムリです。ひと月は28日、30日31日と3パターンあるし、うるう年は1年が366日になるので、「-365」ではバグります。

そこで、関数の登場です。

EDATE 関数をつかえば、1カ月単位の足し算引き算を行ってくれます。12を指定すれば1年間です。

EOMONTH 関数は、指定月の月末日を返してくれます。請求書の支払期日に使えます。

YEAR関数、MONTH関数、DAY関数、HOUR関数、MINUTE関数、SECOND関数を使えば、日時を年月日時分秒に分解することができます。

日付を計算するときは、関数をつかう。
ぜひ覚えてください。

Googleで調べる際は「Excel関数 日付 【やりたいこと】」と指定すると良いです。

ex.)
「Excel関数 日付 年齢計算」
「Excel関数 日付 何日経過」
「Excel関数 日付 月末」

④論理値の関数

論理値とは何か??まずは論理値から説明します。

論理値とは「正しい?間違い?」の2つしか表現できないデータの型です。

たとえば・・・

「10」は「5」より大きい? 10>5 ←正しい
「5」と「1」はおなじ? 5=1 ←間違い

正しいときをTRUE、間違っているときをFALSEと表現します。

この論理値ですが、条件に応じて処理を分けたいときに威力を発揮します。それを実現するのがIF関数です。IF関数の構造はこんな感じ。

IF(条件式, TRUEのとき, FALSEのとき)

たとえば、

=IF(10>5,"正しい","間違い")
⇨「正しい」と表示されます

=IF(5=1,"正しい","間違い")
⇨「間違い」と表示されます

この条件に応じて処理を分けることをつかいこなせるようになると、Excel関数を活用する幅がグッと広がります。

たとえば、会員のリストから

「入会してから3ヶ月経った人に、5%OFFのクーポンを配る」

としたとき

=IF(DATEDIF(入会して3ヶ月以上),5%OFFクーポン、なにもしない)

・DATEDIF(入会して3ヶ月以上)
→入会日から今日までの月数をDATEDIF関数をつかって計算

・5%OFFクーポン
→TRUE=3ヶ月以上経っているなら、クーポン対象者

・なにもしない
→FALSE=3ヶ月未満なので、クーポン対象外(なにもしない)

条件に応じて処理を分けるために論理値があり、IF関数があると覚えてください。

応用編。

SUMIF関数COUNTIF関数など、関数名にIFがつくものは、条件に応じて処理を分ける関数になります。IFERROR関数もおなじです。みなさんが知っている関数にIFがつくものがないか、調べてみると面白いと思います。

⑤参照系の関数

VLOOKUP関数がいちばん有名です。条件にあったセルの情報を返すのが、参照系の関数です。条件を指定する必要があるので、IF関数の応用だと思ってください。

VLOOKUP関数ですが、「くわしく解説してほしい」とアンケートでご要望をいただいております。ご要望にお応えするため、1つの記事でていねいに解説する予定です。次回は相対参照と絶対参照を解説したいので・・・次々回にVLOOKUPの解説をします。 ←お手数ですが、フォローしてお待ちください🙇

⑥その他

行の番号を返すROW関数、列の番号を返すCOLUMN関数、Excelのファイル名やシート名を返すCELL関数が挙げられます。これまで紹介した①~⑤は、データを操作する関数に対して、⑥はExcelそのものの情報を返してくれる関数です。使用頻度は高くありません。

調べ方ですが、関数でこんな情報が取れないかなーと探すイメージです。

ex.)
Excel関数 シート名

本日はここまで。

今回は3,000文字を超えてしまいました。。。もっとコンパクトにまとめたほうがいいですよね。次回は気をつけます。次回ですが、関数を使う上でぜったいに押さえておくべき相対参照と絶対参照を解説します。そして、次々回はご要望をいただいているVLOOKUP関数の解説をします。次回もお楽しみに。

参考になった方、次回も楽しみと思われた方は、『スキ』ボタンをポチっと押して『フォロー』してくれるとうれしいです。

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