Amano Fan 8
こんにちは、甘野充です。
詩や小説を書く人は、自分の本を出したいと思うだろう。
だけども自費出版で本を出したって売れやしない。
買うのは知人だけだ。
なぜ売れないのか?
これは僕の場合だが、身勝手な思い上がりだったからだと思う。
自分、自分、自分。
自分のことしか考えていない。
そこには自分しかいない。
自分のことをわかって欲しい、自分の気持をわかって欲しい、ただただ自分のことしか考えていない。
だけどもそんなもの、誰も求めていない。
本を買うのは読者だ。
お金を出して買いたいと思うのは読者だ。
作者の独りよがりのものなど、誰も買わない。
それが読む価値があるものなのか、読んだ人が満足できるものなのか、それが大事なのだ。
あるいはその独りよがりに同情する人もいるだろう。
だけども同情してもお金は払わない。
同情するなら金をくれ、と言いたくなる。
そうした独りよがりで内容が良くないものは、いくら宣伝をしても売れない。
だから僕は、自分を主張するのをやめた。
読者にとっては書いた人がどうだこうだよりも、単純に読んだ自分が楽しめたかどうかが重要なのだ。
読者にとって価値のあるものが書けるまでは、本なんて作っても意味がない。
売れない本なんて作っても意味がないのだ。
自分を主張せず、読者を思い、読者がお金を払う価値のある小説が書けるまでは、本は出せない。
何よりも大切なのは読者だ。
僕の小説にお金を払う読者だ。
だから僕は有料にこだわっている。
残念ながら、僕が本を作れるのは今じゃないようだ。
そうなれる日は、永遠に来ないのかもしれない。
だけども僕は小説を書き続ける。
ただただお金を払う価値のない小説を書き続けるのだ。
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