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甘野充のお気に入り

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僕が気に入ったnoterさんの記事を集めます。
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#スキしてみて

【ショートショート】彼女の王国

「やっぱりこの家が一番落ち着く」  と彼女はよく言っていた。この家には彼女の好きな椅子やテーブル、絨緞、ベッドがある。本棚には彼女の好きな作家の本がぎっしりと詰まっている。ベッドの枕元にはいつも、オオハシのぬいぐるみが彼女の帰りを待ち切れないというように、目をキラキラと光らせてちょこんと座っている。  好きな物に囲まれた彼女の王国。そこに彼女は死んで帰って来た。何度も何度も私や看護師に、家へかえりたい、ここはどこなの? と真白なベッドに横になりながら、必死な目をして訴えてい

自作詩 心の詩

桜吹雪舞い散って 葉桜になった大きな木 風に揺られて そよそよと 穏やかに流れていく 暖かな陽射しが 木漏れ日に 目を閉じ 空気の音や風の子守唄 全身に染み込ませる 風が止んだ時 私の心は詩うだろう 言葉にならない 心の詩を

こころの処方箋

#note #雑記 心を健全に 保つには 人それぞれ やり方は あると思う 私の人生経験から得た 【こころの処方箋】 これを まとめて 紹介 しようと思う 其の壱 自己嫌悪感に襲われたら 一切、抗わずに 静かに 心の荒波が 過ぎるのを待つ 其の弐 陰陰滅滅とした気分の時は リラックス出来る方策を 考え得る限り試してみる 其の参 好きな本を読む 漫画本でも何でも 其の肆 森林浴に出掛ける 其の伍 座右の銘を考える その都度、その都度 替えても良い

SFファンタジー詩「流星ロボット」 第1話

プロローグ「あるロボットたちの話し」 夜空の星を眺めながら 一匹の犬が 遠吠えを上げていた 「ウォーーーン ウォーーーン クーンクーン」 その声は 廃墟の都市に 寂しそうに響いていた・・・ 犬は もう何千年も  この星を捨てて 去っていった 主を想って 遠い夜空を 見あげて鳴いていた・・・ そして 鳴き疲れると いつものように 特殊合金の瞼を閉じて 眠りについた・・・ ある夜の事 巨大な宇宙船が 夜空に現れた 犬は 主が迎えに来たものと思い 立ち上がる

願い事【弾き語り】

もしかしてだけどなにか御用ですか あなたと私の関係を口にしたくないの もしかしてだけどなにか御用ですか 伝えることもないでしょう あなたの願い事が このまま叶うのならば 私はもっと強く生きるよ それでいいのいいの もしかしてだけどなにか御用ですか あなたに言いたいことなんてなにひとつないから もしかしてだけどなにか御用ですか 二度と会いに来ないで あなたの願い事が このまま叶うのならば 私はもっと強く生きるよ それでいいのいいの 悔しくないわけないじゃない なんで上手くいかないのかって 素直に認められないけど おめでとうは譲るよ もう壊れそうだけどそっと堪えて あなたの願い事が このまま叶うのならば 私はもっと強く生きるよ それでいいのいいの あなたの願い事が このまま叶うのならば 私はもっと強く輝く それでいいのいいの

「幸せ」詩.

「幸せ」          2024/3/10 私の幸せと 貴方の幸せは きっと違うから 貴方の幸せを 知りたいと願う だって 私の幸せは 貴方が笑顔であって欲しい 心からの幸せな笑顔で なのだから

【詩】「今も」

あの日のあなたを思い出す いつかのわたしを思い出す もう「過去の」記憶 でも「今も」続いている出来事 #詩 #詩歌 #自由詩 #創作 #短編 #風化 #スキしてみて #眠れない夜に

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終わらぬ思春期7作品

【ショートショート】むかしは警察という仕事があったそうです (1,163文字)

「むかしは警察という仕事があったそうです。警察は公務員で、大きな町には警察署と呼ばれる施設があり、駅前や住宅街に交番という小さな小屋が設置され、制服を着た人たちが待機していたとインターネットに書いてありました。 「悪い人を捕まえたり、異変がないかパトロールしたり、落とし物を預かったり、みんなが交通ルールを守っているか監視したり、日常の平和を守るため、命懸けで働き、人々から尊敬されていたみたいです。 「その後、車の自動運転が普及した際、すべての自動車に全方位カメラが設置され

「嘆き」詩.

「嘆き」         2023/12/21 心を見ないで下さい ドス黒い嫉妬に染まっているから 泣いて 泣いて 泣いて 洗い流すまで どうか 心を見ないで

「ミルクティー」詩.

「ミルクティー」      2023/12/10 待ち時間の中で 優しい香りと甘さが 嬉しいミルクティー ほぉ~って 頭空っぽにして ぼぉ〜って 何もしない時間を楽しもう あっいけない 言の葉と遊んでる

【詩】夢の在りか

明るさは関係ない だって夢は目の前にあるでしょう ほら 手を伸ばしてごらん 触れられるでしょう 薄っすらでも その形がきっと分かるはず あとはもう掴むだけ #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #夢 #スキしてみて #眠れない夜に

「おちる」詩.

「おちる」          2023/11/9 おちていくのがわかる あぁ だめなひだ こんなひには なにもおきないでほしい すこしのことで いつものなんばいも ふかがかかって おちていく ふかく ふかく ふかく ねぇ ねぇ いやだ いやだ たすけて わたしは ここです たすけて おちていく なにも みえなくなる あなたも みえなくなる ふかく ふかく 闇の中で膝を抱え丸くなる 闇の時が過ぎ去るのを願い 寂しくて溢れる涙とともに

【詩】目を伏せて

誰にも目を合わせないように 伏し目がちに 僕は今日を生きる #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #人生 #今日 #スキしてみて #眠れない夜に