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2018年5月の記事一覧

短編創作「遮断機」

 その日、わたしはいつもより早めに家を出た。
 十一月下旬の朝六時、ブレザー越しでも伝わる寒さに身を縮こまらせながら歩く。青白い帯の掛かった空を見上げると、夜明けはまだ少し遠いのだと実感する。きちんとした朝を迎えないまま外を歩くのは初めてかもしれない。纏う空気がどこか違う。わたしは朝練習がある部活には所属していないから、こんな早い時間に家を出ることは本来ない。
 つい気持ちが前を行く。
 冷たい風

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