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LAST MONTH Episode1

<今回の主人公について>
2023年入社。地域創造学部 実践経済学科卒。
入社後、営業本部(ITソリューション)横浜営業部に配属。
1日目にしてパソコンを忘れ、伝説の新卒社員として
横浜営業部の歴史に刻まれることとなった人物である。

【驚愕】忘れることのない学生生活のフィナーレ 

2023年3月、長崎の某大学に通っていた私は、就職活動を終え、単位を取り切り、卒業論文も提出しており、学生最後の月をこれでもかというほど満喫していた。

コロナが収まったおかげで行くことが出来た旅行、夜通し続く飲み会、明け方まで行うゲーム、週3でのサウナ、どれも友人と過ごしたかけがえのない時間であり、学生生活の最後にふさわしい思い出となった。

ついに迎えた卒業式当日の朝。沢山の別れに対する悲しみや、社会人になることへの不安と希望など様々な感情を抱えながら友人と会場に向かった。

会場には約600名程度の卒業生が学部ごとに座り、壇上の学長訓話に耳を傾けていた。式は順調に進み、ついに卒業証書授与の段階にきた。学籍番号順にステージの袖に誘導され、次々に名前が呼ばれる。

私は自分の学籍番号近くなるにつれて、少しの緊張を胸にステージへ向かった。ついに私の1つ前の学生の名前が呼ばれ、そしてとうとう私の番となった。

「これで卒業…」

少し咳払いをし、大きく返事をしようと構えた。様々な思いが巡る中、名前が呼ばれることを待ち望んでいたが、授与を行っている学部長のマイクから聞こえた次の名前は、私ではなかった。

呼ばれたのは、私の次に呼ばれるはずの女性の名前だった。しかし、すでに私はステージの袖にスタンバイしており、私の次呼ばれる女性はまだステージ袖にもいない。とりあえず学部長の前まで行き、ざわついている卒業生を背に、マイクに入らないように小さな声で学部長に対し「すみません、僕を飛ばしてますよ」と伝えると、手元の名簿表を見ながら「お名前は?」と質問を返されたのでフルネームでしっかり答えた。

一瞬の沈黙のあと、マイクに入るしっかりとした大きな声で「あなたの証書はありませんよ」と恐怖じみた言葉が会場に響いた。

その瞬間、卒業ができないと悟った私は、頭が真っ白になり何も考えられなくなった。

・・・少しして一人だけ手ぶらで笑いに包まれたまま、頭が働かない中でステージを降りた。私は、人が本当に焦ったら取り乱すのではなく全く動けなくなること、また、サウナストーブに照らされずともたくさん汗をかけることを学んだ。

そこから式が終わるまでほとんど記憶はない。そして閉式間際、どんな顔をして座って良いか分からず、できるだけマスクを伸ばしてつけている私のところに、教務課の女性職員の方が走ってきた。そして私を見つけるなり、怒涛の勢いで謝罪と卒業証書がなかった理由の説明を始めた。

簡潔にまとめると、完全なるミスらしい。

どこかの過程で僕の名前を消してしまったのかなど、経緯の説明を受けていたが、内容はほとんど覚えていない。

ただ、「みんなと一緒に卒業できる…」その安堵感と喜びで溢れていた。在学中はずっと卒業したくないと思っていたのに、ここまで卒業ができることに喜びを感じるとは正直思ってもいなかった。

そして、その日の卒業コンパの帰路、1人お酒も抜け切れていないまま、実家に向かう電車に揺られながら、ふと卒業できないと思っていた数十分間、私は何を考えていたのか思い出してみた。

それは不安や期待を頂きながら進めていた就職活動についてがほとんどだった。
「どうしても欲しかったミツイワの内定をいただいたのにどうなるのだろうか」
「これまでたくさんサポートしていただいた人財開発部の皆さんになんて伝えればいいのだろう」
「ミツイワで働き、いち早く貢献していきたかったのになんてことだ」
とそのようなことを考えていたことを思い出した。

このような思いに至ったのは、私が全力で自分自身と向き合いながら就職活動に臨み、どうしてもミツイワに入りたかったこと、人財開発部の皆さんが本当に暖かいサポートをしていただいたことがあったからであると思う。

入社した今、入社前からこのような気持ちにさせてくれるミツイワに感謝する気持ちを忘れずに、営業職としてこれから全力で仕事に取り組みたい。

追記 後日郵送で卒業証書が授与されました!

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