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10代の頃好きだった歌手の曲を30年ぶりに聴いたら色々蘇った件【長渕剛さんの話】

遠い昔、はるか彼方…ではないけど、僕がまだ10代だった頃のこと。

中学生から二十歳過ぎくらいまででしょうか、長渕剛さんが好きでよく聴いていました。

ドラマ『親子ゲーム』あたりから好きになり始め、アルバムも買いそろえましたし、友人とコンサートへ足を運んだりもしました。

しかし、諸々の事情によりパタリと聴かなくなり、約30年ほどが経過した今。

ふとしたきっかけで長渕剛さんの曲を聴くことになりました。

聴いた途端、いろいろと古い記憶も蘇ってきたりして若干感傷的にもなったので、今回はそのあたりを備忘録がてらnoteしようと思います。


そもそも、なぜパタリと聴かなくなったのか

前述のとおり、僕の青春時代は長渕剛さんの音楽とともにありました。

ですが、二十歳を過ぎたあたりでしょうか。
パタリと聴かなくなりました。

理由としては、

  • 歌詞や歌い方の変化に対する違和感

  • 逮捕(後、不起訴処分)によって揺らいだ信頼性

  • 僕自身の音楽の趣向の変化

と言ったところが挙げられます。

『RUN』のあたりから、歌い方に変化を感じるようになり、どこかひっかかるものがありました。
また、歌詞についても宗教的な要素であったり、説教度が強くなってきたように感じ、素直に聴けなくなったのを覚えています。

また、10代の頃、『HOLD YOUR LAST CHANCE』や『STAY DREAM』など前向きで背中を押してくれる曲を聴いて勇気をもらっていただけに、件の逮捕については(不起訴処分になったとはいえ)非常に残念に思いました。

もちろん、歳とともに好みの音楽に変化が生じたこともあります。
僕の場合は、二十歳前からボブ・ディランに傾倒し始めて、以来現在に至るまで聴き続けています。

上記のようなことがあり、本当に(文字どおり)パッタリと氏の音楽を聴くことがなくなりました。

YouTubeで30年ぶりに曲を聴いて青春時代が蘇った

長渕剛さんの音楽から離れて約30年が過ぎた今年。
きっかけはYouTubeでした。

「とんぼ」との再会

ある日、YouTubeを見ていたら、リコメンドとして『THE FIRST TAKE』で公開された長渕剛さんの「とんぼ」の動画が表示されました。

『THE FIRST TAKE』自体、奥田民生さんや最近ではサンボマスターなどの動画を頻繁に見返していたので、恐らくその流れで「おすすめ」として表示されたのだと思います。


(ほぅ・・・「とんぼ」か・・・)


前項で「聴かなくなった理由」としてあれこれ書き連ねましたが、言ってもあれから30年近く経過しています。
僕自身も、一応は心身ともに成長(身のほうは退化?)していますので、諸々の感情もフラットになっていました。

(ちょっと聴いてみようかな)と再生してみました。

長渕さんの音楽観や想いが約6分ほど素直な言葉で発せられたあと、「とんぼ」の演奏が始まりました。

いろいろな感情があり30年近く聴いていませんでしたが、氏の言葉も歌も、まっさらな状態で聴くことができました。

「いい歌唄うよなぁ・・・」とあらためて思いました。

音楽は不思議なもので、歌を聴くと、聴いていた当時の状況であったり心情や感情であったりが、曲と一緒に蘇ってきます(「連れ戻してきてくれる」と言った方がいいのでしょうか)。

いろいろあった学生時代、辛かった思い出、それらを洗い流して静めてくれた音楽。
あの頃、長渕剛さんの音楽や言葉に勇気をもらい、自信を付けてくれたことは紛れもない事実です。

『THE FIRST TAKE』の「とんぼ」を聴いて、そんなことが一気に蘇ってきました。

新曲「黒いマントと真っ赤なリンゴ」との出会い

さて、YouTubeというのは厄介でお節介(時々親切)なもので、さらに「おすすめ」動画を連れてきてくれます。

(ほぅ、お主「とんぼ」が好きなのか。じゃあこれはどうだ?)

とばかりに、今度は長渕剛さんの新曲「黒いマントと真っ赤なリンゴ」のPVを勧めてきました。

(いやいやYouTubeさん、この流れだと見ざるを得ないでしょ…)

ということで、どのような曲なのか聴いてみましたが、結構素直に聴くことができました。

歌詞についても、氏の独特な言い回しや発せられる”怒り”の感情は健在なものの、「黒いマント」や「真っ赤なリンゴ」などの暗喩は色々と想起でき、昔聴いていた頃とはひと味違った文学性を感じる詞の世界観がありました。

(あぁ、いいな、)

純粋にそう思いました。

変わっていなかった

長渕剛さんは、今でも、人間に内在している社会(あるいは自己)に対する怒りだったり苦しさだったりを代弁してくれていました。

当然、僕ももれなくそういった感情や想いを有しています。
病気やら介護やら仕事やら老後やら……とにかくありとあらゆる不安は、氏の音楽を聴いていた10代の頃の何十倍にも膨れ上がっています。

なので、なおさらグッときて、おまけに当時の記憶やら感情も蘇って感傷的になったのかもしれません。

ちなみに、その後、『THE FIRST TAKE』で「黒いマントと真っ赤なリンゴ」が公開されましたが、そちらも動画も繰り返し見ています。

おわりに

昔聴いていた音楽というのは、意外と心に強く残っているものですね。
今回、「音楽」と「記憶」は密接にリンクしているということを実感しました。

新しい音楽やジャンルを発掘することも楽しいですが、中年になった今だからこそ、あらためて過去に出会った音楽を再度迎え入れることも大事ですね。

単に当時の記憶を懐かしむだけではなく、これまで得られなかった考えや想いに気付くことができると思いますし、思わぬ道が開く可能性もあるのではと思いました。

ちなみに、動画を見て再会(再開?)した長渕剛さんですが、2024年5月にニューアルバム『BLOOD』が発売されました。

実は・・・購入しました。。

長渕剛さんのアルバムを購入するのも、約30年振りです。

通勤時にリピートして聴いていますが、これがまた、、いい曲があるのです。。

ただ、音楽の趣向は人それぞれですので、あまり「おすすめ!」的な記事を書くつもりはありません。
なので、今後気が向いたら「紹介」程度にnoteしようと思います。

今回の記事では、この辺に留めておこうと思います。

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