近隣SMチェーンの生鮮カテゴリーを分析してみた
今回は特別編として、近隣競合SMチェーンにおける「生鮮3品(畜産・農産・水産)カテゴリー」を分析してみた。
レシートデータなら、生鮮カテゴリーをさらに細分化して、購入状況を把握することができます。
●調査対象と期間
千葉県市川/松戸エリアの以下4チェーン
合計4,563枚(期間:2021年10月~12月の購入レシート)
・ベルクス市川堀之内店(1586枚/34.1%)
・マミーマート松戸新田店(1282枚/27.6%)
・ライフ二十世紀が丘店(1164枚/25.0%)
・コモディイイダ松戸新田店(621枚/13.3%)
※()内は、チェーン別枚数と4チェーンのレシート合計に対する%
まずは、レシート購入金額全体に占めるカテゴリー別構成比をみていこう。
ベルクスは生鮮食品が4割近く(37.8%)を占め、各社比較+15pt上回る
「マミーマ―ト」「ライフ」「コモディイイダ」の3社は加工食品が<26.3%~31.8%>と最も大きな構成比となる中、「ベルクス」のみ、「生鮮食品」が4割近く(37.8%)を占め、各社に+15pt以上の差をつけている。
今回は、生鮮3品「農産・畜産・水産」カテゴリーに着目して分析してみる。
生鮮3品のうち、「水産」は各社<14.0%~20.2%>「農産」「畜産」を大きく下回る
生鮮3品の購入カテゴリーのうち、各社の「畜産」と「農産」カテゴリーにをみると、「ベルクス」と「コモディイイダ」の2社が「畜産」の構成比が<53.3%~54.2%>であったのに対し、「マミーマート」は、「畜産(31.8%)」、半数以上が「農産(51.8%)」となり、構成比に違いがみえた。一方で「ライフ」は、「畜産(44.5%)」、「農産(37.9%)」となり、比較的バランスよく購入されている。
一方で、各社ともに、「水産」は、<14.0%~20.0%>で、業界全体で叫ばれている魚離れが顕著に表れ、鮮魚での売り上げ獲得に苦戦しているようだ。
「水産」の売上を獲得するには、どんな施策がありそうか、さらに分析を続ける。
「水産」カテゴリーの売れ筋にみる売上獲得の施策は?
「水産」レシート購入金額に占める、商品別構成比をみると「ベルクス、ライフ」は、「きりみ」の割合が(38.4%)、「マミーマート」、「コモディイイダ」は「さしみ」の割合が<40.6%~47.2%>最も大きな構成比となった。
図2)で生鮮3品の購入カテゴリーのうち、「水産」の構成比が、唯一2割を超えた「ベルクス(20.2%)」では、「きりみ」の中でも、旬の魚「ぶり」が4割以上購入され、他にも「さば」「さけ」「かれい」「たら」など、豊富な魚種を取り揃えていたことがレシートからわかり、売上の獲得に寄与していると思われる。
このように、レシートデータからは、カテゴリーを細分化して分析することができるため、小売り担当者様、メーカー担当者様においては、商圏で選ばれる店になるためのマーケティングにも活用できます。
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