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コーヒーに関する調査-ブラック派?カフェラテ派?コロナ禍・値上げの変化

今回は、全国のPOB会員(平均年齢48.3歳)に、「コーヒーに関するアンケート」を2022年9月30日に実施しました。

10月1日が『コーヒーの日』であることをご存知ですか。国際協定によって、コーヒーの新年度が始まるのが10月だそうで、今月がコーヒーの年度始めとなります。気温が下がる秋冬にかけて需要が高まってくるコーヒーをアンケート調査で深堀していきます。

コーヒー好きの割合は?

まずは、会員のみなさんにコーヒーは好きか尋ねました。

約9割が「とても好き・好き」

全体の約9割近くの人が「とても好き・好き」と回答しました。男女別で見ると2.4ポイント差で男性の方が「好き」と回答した割合が多いですが、男女差はほとんどありませんでした。コメントからも性別や年齢を問わず、コーヒーは多くの方に好まれる飲み物であることがわかりました。

「味が好きで、飲むとホッとする。(20代女性)」
「ほっとする香りに癒やされる(30代女性)」
「休憩の時に飲むとホッとするし、ほのかな苦味と砂糖の甘みで飲むのが好み。(30代男性)」
「コーヒーを飲むとほっとするし好き。(40代男性)」
「コーヒーの香りが好き。休日は喫茶店でゆっくりコーヒーを飲んでいる。」(50代女性)
「コーヒーを飲まないと一日が始まらない。飲むと落ち着く。(50代男性)」
「ちょっと一休みしようとカフェに入ったら、やっぱりコーヒーが飲みたくなります(60代男性)」

ブラック派?カフェラテ派?

続けて、普段コーヒーはどのような飲み方が最も多いのか尋ねました。

「ブラック」が多数派

「ブラック派(57.8%)」、「カフェラテ派(42.2%)」となり、ブラック派の方が15.6%多い結果となりました。
男女別に結果を見ると、男性は「ブラック派(70.1%)」の比率が更に高くなり、女性は「カフェラテ派(50.9%)」が「ブラック派(49.1%)」をわずかに上回りますが比率はほぼ同率でした。

コーヒーは1日何杯飲む?

1日1杯以上コーヒーを飲む人が全体の87.5%となり、1週間に1回以上飲用する人は94.1%となりました。
更に1日1杯以上飲用する人の中で1日にコーヒーを飲む頻度を尋ねると、「1日2~3杯(43.2%)」、「1日1杯程度(39.3%)」、「1日5杯以上(9.2%)」、「1日4杯(8.3%)」の順に多い結果となりました。

【コロナ禍前後】・【値上げ前後】の変化:コーヒーを飲用する場所

この数年「コロナ」や「食品の値上げ」で生活環境が変動する中、コーヒーを飲用する場所についてどのような変化が起こっているのか、【コロナ禍前後】・【値上げ前後】で調査しました。

飲用場所は「自宅」が6割以上に

コーヒーを飲用する場所として最も多かったのは、いずれも「自宅」が6割以上となりました。
【コロナ禍前後】を比較すると「自宅(+8.4%)」での飲用が上昇、その他「職場(-3.5%)」、「飲食店・カフェ(-4.5%)」等、自宅以外での飲用は減少傾向でした。
【値上げ前後】での比較では、外食での飲用機会が減ったのはコロナ禍前後の比較と同様ですが、「自宅(+3.2%)」の他、テイクアウトや1人でも気軽に利用ができる「ファーストフード(+0.2%)」、「コンビニ(+0.1%)」がわずかに上昇していました。

【コロナ禍前後】の変化
「コロナ前は出勤前に毎日カフェに寄り、店内やテイクアウトをしていたが、コロナ以降はテレワークが多くなるとともに、カフェなどでゆっくり過ごす気にもならず、店舗利用は減り、ほとんど自宅のコーヒーメーカーで飲むのみとなった。(30代女性)」
「コロナ後は外で飲む機会は減ってペットボトル中心。(30代男性)」
「コロナ禍をきっかけにカフェを利用する頻度が減り、自宅でインスタントコーヒーを飲む機会が増えた。(40代男性)」
「カフェがコロナで休業するようになり通わなくなった。(60代女性)」

【値上げ前後】の変化
「値上げからコーヒーの購入回数が減り、飲む回数も減った。(20代男性)」
「喫茶店で飲むと高いし、少しお手頃価格になるテイクアウトコーヒーを楽しみだした。(40代女性)」
「最近はコンビニで手軽に美味しいコーヒーが飲めるので、缶のコーヒーは買う頻度が減ったように思う。(40代女性)」
「以前と比べてコーヒーを飲む頻度が上がったので値段が高いカフェより、コンビニや、自宅で飲むことが多くなった。(50代男性)」

【コロナ禍前後】・【値上げ前後】の変化:飲用するコーヒー

続けて同様に、飲用するコーヒーを【コロナ禍前後】・【値上げ前後】で調査いたしました。

「カフェ・飲食店」は減少するのの、変化はほとんど無し

【コロナ禍前後】を比較すると「カフェ・飲食店」が減少、数項目がわずかに上昇している程度の変化に留まり、【値上げ前後】も同様、ほとんど変化は見られませんでした。
いずれも大きな変化はないものの、コメントから生活様式や家計への影響を伺い知ることができました。

【コロナ禍前後】の変化
「コロナ前は出社が多く、コンビニコーヒーだったが、今は在宅が多いので、ハンドトリップコーヒーが多い。(30代男性)」
「コロナ禍前は喫茶店巡りが好きだったが、コロナ禍以降はインスタントやハンドドリップ、値上げ後はペットボトルやコンビニのものを飲む機会が増え喫茶店にはほとんど行かなくなった(30代女性)」
「自宅に居る時間が増えたので、豆を毎日ひいてからコーヒーハンドドリップして飲んでます。(40代女性)」
「コロナ前はオフィス勤務だったので会社の自販機で缶コーヒーを買うことが多かったが、コロナ後はテレワークが主となったので自宅にてハンドドリップしたレギュラーコーヒーを飲むようになった。(50代男性)」

【値上げ前後】の変化
「コロナ禍で豆を挽いて飲むようになったが、豆も値上げしてきたため、ドリップコーヒーを挟むようになった。(30代女性)」
「値上げ後は自宅か、飲食店のクーポンがある時のむ。(40代女性)」
「家で飲むコーヒーにはコロナ前後で大きな変化はないがコンビニで買うカウンターコーヒーは値上げ後から回数が明らかに減っている(50代男性)」
「値上げ前後では、アイスコーヒーはコーヒー専門店の豆ではなく、市販のアイスコーヒーの豆を使うようになった(50代女性)」

値上げとコーヒー

更に調査の結果、全体の内6割の人が「値上げ」の影響を感じていると回答していましたが、4割はそれでも「今までと同じブランドや商品を使い続ける」と回答しています。

2022年5月に掲載した「食品の値上げ」調査では、約8割近くの人が「カテゴリーによっては他のブランドや商品に変更する」と回答し、「値上げとなっても、今までと同じブランドや商品を使い続ける」は約2割に留まりました。

コーヒーは習慣的な飲用やこだわりがある人が多いため、購入する商品のブランドスイッチや飲用頻度などは一般的な食品と比較すると変化は少ないと言えるでしょう。

「コーヒーが美味しいので変わらずです(30代女性)」
「コーヒーが好きなのでコロナ禍前後や値上げ前後でコーヒーを飲む場所や種類は変わらない。(30代男性)」
「朝起きてから、お湯を沸かしてコーヒーを飲むことが習慣になっています。(40代男性)」
「その時の気分で各地のコーヒー豆を買って飲むのが趣味なのでずっと変わらないです(50代女性)」
「コロナ前でも値上げでも美味しくいただきたいのでドリップ式で飲んでいる。変化は特にない。(50代男性)」

レシート出現率:コーヒー

最後に、コーヒー市場をレシートデータから分析します。下図は、2021年1月~2022年9月の投稿レシートから、「インスタントコーヒー」、「レギュラーコーヒー」、「コーヒードリンク」、コンビニの「カウンターコーヒー」を購入した1,000枚当たりの出現率を表したものです。

「インスタントコーヒー」、「レギュラーコーヒー」は横ばいの推移をたどりながらわずかに上昇していますが、「コーヒードリンク」、コンビニの「カウンターコーヒー」は季節的な要因に加え、情勢の影響に合わせて変動している様子が見て取れます。
「コーヒードリンク」は、2022年は行動制限がなく正常化に向け人々の動きが活発化していることもあり前年と比較し出現率が上昇しています。一方「カウンターコーヒー」は値上げが始まった7月以降、前年の同時期と比べても出現率が減少している傾向であることがわかりました。


コーヒーは、カフェインにより集中力を高め、更に健康や美容など多様な効果を期待できると言われています。淹れ方や豆の選定など奥は深く、味わい方は様々です。コーヒーの新年度が始まった今月から、改めて自分なりのコーヒーの楽しみ方を見つけることも良いかもしれません。


今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。


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