男性の美容に関するアンケート調査-スキンケアに対する関心は?メンズメイクってどう思う?
近頃は女性に限らず男性も美容への関心が高まっています。
そこで今回は、全国の男性POB会員1,855人(平均年齢51.6歳)に、「化粧品に関するアンケート調査」を2023年8月22日~8月31日に実施しました。
男性ユーザー:スキンケア・メイクの関心は?
まずは、男性POB会員に、スキンケア・メイクそれぞれに、どのぐらい関心があるのかたずねました。
スキンケアについては、「とても関心がある・多少関心がある」は約4割となりました。年代別にみると層が若くなるほど関心が高くなり、30代以下は半数を超える人がスキンケアに関心があると回答しています。
メイクについては、スキンケアに比べて比率は下回るものの、約1割が「とても関心がある・多少関心がある」と回答しました。若い層ほど関心が高くなる傾向はスキンケアと同じですが、「60代以上(6.7%)」と「30代以下(18.2%)」で比較すると関心度に倍以上の開きが見られました。
コメントを見ると、男性の美容については様々な考え方や意見があることがうかがえます。
日頃どんなアイテムを使用する?
次に、日頃スキンケアや美容のためどのようなアイテムを使っているかたずねました。
アンケートの結果、「洗顔(42.9%)」、「化粧水(26.1%)」、「ハンドクリーム(18.2%)」の順に利用されていました。「あてはまるものはない」と回答したのは30.2%となり、約7割が何かしらのスキンケア・美容アイテムを利用している結果となりました。
スキンケア・美容アイテムの購入・情報収集
前出のアンケート結果を受け、男性ユーザーがスキンケア・美容アイテムを購入する手段、情報収集場所について更に深堀していきます。
購入手段は、以下の順に多く利用されていることがわかりました。「ドラッグストア・薬局」での購入がほとんどで、その他、スーパーやディスカウントストアを利用する人も含めると7割以上の人が店頭でスキンケア商品を購入していることがわかりました。
次に、スキンケア商品について情報収集先として回答されたのは、「店頭(58.8%)」が約6割、「TVCM(12.1%)」と「家族・パートナー(8.5%)」が約1割程度と回答されました。
レシート分析:男性ユーザー×スキンケア・美容アイテム
レシートデータから男性ユーザーが購入するスキンケア商品について分析します。
上図は男性POB会員が投稿したレシートからスキンケア商品を集計し、上位10位までを図表化したものです。
最も購入されていたのは「花王 ニベア クリーム(1.8%)」で次に「マンダム ギャツビー フェイシャルウォッシュ(1.7%)」、「花王 メンズビオレ 洗顔シート(1.2%)」が続きました。
上位にはリップクリーム等の保湿効果のある商品がランクインし、女性用売場で販売する商品も含まれていることが見てとれます。購入商品のうち男性化粧品は10位中4アイテムと、特に男性に特化した商品ばかりではないことがわかりました。
男性用・女性用コーナーどちらで購入する?
次に、日頃スキンケア・美容アイテムを使用しているユーザーに、男性用・女性用コーナーのどちらで商品を購入しているかたずねました。
ほとんどのアイテムは「男性化粧品・どちらもあるが男性用化粧品のコーナーの方が多い」と回答される傾向で、最も男性用コーナーで購入されているのは「整髪料(ワックス・ジェル・スプレー)(90.6%)」でした。
一方、「どちらでもある」と回答した人も含め、半数以上が女性用コーナーでアイテムを購入していることがわかりました。どのように売場が使い分けられているのか、会員の声から傾向をうかがい知ることができました。
男性用化粧品は、男性に向けた“機能性”を求めている人や、“なんとなく男性用だから”という理由で購入されていることがわかります。
女性用化粧品は、価格や成分など選択肢が幅広いことから購入に至っているようです。
一方で、男性用、女性用と売場が分けられていることに対して以下の様な声もあげられました。
売場の変化・小売店の取り組み
アンケート結果やコメントから、男性もスキンケアに関心を寄せることは一般的な感覚となっていることがわかりましたが、スキンケア商品購入は個人によってはハードルが高い様子がうかがえました。
多様な考えやあり方を尊重する社会に世の中の仕組みが変わりつつある中、小売店でも顧客が買い物をしやすくプライバシーを大事にする環境づくりを推進しています。
例えば、ウエルシアO-GUAR新宿店では、LGBTQ+に配慮し、基礎化粧品コーナーは女性・男性向けも同じ棚に置き、性別にかかわらず、顧客自身に幅広く選んでもらえるように変更が進められています。
求める機能で商品を選べる売場は、男性の「女性コーナーは行きにくい」といった課題の解消に期待ができます。
消費者に必要な商品が行き渡ることで、更に市場の広がりへとつながることでしょう。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。
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