今回は、全国のPOB会員(平均年齢43歳)に、「スーパー利用に関する調査」を2022年6月10日~6月14日に実施しました。
消費者は、どのような基準でお買い物をするスーパーを選んでいるのでしょうか。調査結果から【消費者の本音】に迫ります。
メイン利用するスーパーを選ぶ理由
まずは、メイン利用しているスーパーをどのような理由で選んでいるのか尋ねました。
メイン利用するスーパーを選ぶ理由は、「品揃えがよい(56.5%)」が最も高く、次に「家が近い(44.2%)」が続き、「安い(39.9%)」を上回りました。
スーパーでの買い物は日常生活の一部となるので、価格よりも利便性を優先する傾向があるようです。
そのスーパーを利用する理由
メイン利用するスーパーには、利便性を重要視する傾向が高いことがわかりましたが、コメントを見ると、各チェーンの特徴を求めて利用されている方も一定数いるように見受けられます。
メイン利用する理由は、チェーン毎に違いが現れるのでしょうか。特定のチェーンをピックアップし深堀をします。
7チェーンに絞った調査結果を見ると、利用される理由は「家から近いから」、「いつも利用するスーパーだから」、「品揃えが良い」の順になることがわかりました。
安さでは「オーケー(87.8%)」が最も高く、PB(プライベートブランド)の品揃えは「西友(38.3%)」、「イオン(29.1%)」が高い傾向が見られます。
更にチェーン毎の特徴をコメントから探ります。
コメントから、利便性や安さの他にも、「共通ポイントが貯まる」、「PB(プライベートブランド)商品が買える」、「惣菜がおいしい」、「商品の品質が良い」等といった特徴を求めてメイン利用されていることがわかりました。
この1年以内に感じた【変化】
続いて、メイン利用しているスーパーで、この1年に感じた変化を尋ねました。
最も多かったのは、各チェーンとも「値段が高くなった」となりました。特に「イトーヨーカドー(52.4%)」、「ライフ(50.0%)」は半数以上のメイン利用者が変化を感じています。いずれのチェーンも、他項目の結果と比べ差が開いていることから、値上げの影響が大きいことがわかります。
次に、「レジの待ち時間が改善された」と変化を感じた人が高い傾向です。新型コロナウイルスの拡大を受け、顧客と店員の接触を減らすためセルフレジの導入が進んだことが話題となりました。「西友(20.4%)」、「イオン(17.8%)」のコメントからもその様子が伺えます。
また、「PB(プライベートブランド)が充実・品質が良くなった」ことが、「イトーヨーカドー(20.0%)」、「西友(17.4%)」、「ライフ(14.3%)」、「イオン(14.2%)」の順に変化が起こっている様子も集計結果からわかりました。元よりバリエーションや買い求めやすい価格で人気が高い商品ではありますが、商品の値上げが続く中でも値段を据え置く努力を行うチェーンも有り、更に注目を集めています。
レシート調査:商品単価の変化
前述のアンケート結果にあった、各チェーン共通で「値段が高くなった」と感じられている点に着目します。実際はどのぐらい値上がりが起こっているのでしょうか。POB会員が投稿したレシートデータから分析します。
上図は、各チェーン別に抽出したレシートデータから商品単価を算出し、昨年(2021年2月)と今年(2022年4月)で比較をしてみたものです。いずれチェーンも商品単価が上昇していることがわかりました。
中でも「西友(+78円)」、「ベイシア(+68円)」、「ヤオコー(+49円)」の順に上昇が高い傾向です。各社が値上がりをする中でも「オーケー(+9円)」は価格を維持している様子が伺えます。
消費者の【本音】
メイン利用する理由を尋ねたところ、企業の特徴とともに、消費者の本音も浮き彫りとなりました。値上げ対策だけではなく、チェーンの企業努力に期待している消費者や、お店のファンも見受けられました。コメントを一部ご紹介します。
このようにPOBデータは、レシートデータからチェーンを細分化して分析し、消費者の利用動向を調査、コメントを取得してマーケティングにも活用することができます。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。
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