外食・惣菜利用に関する調査-利用理由・頻度と変化・今後の利用は?
今回は、全国のPOB会員3,002人(平均年齢46.0歳)に、「外食・惣菜利用に関するアンケート調査」を2023年7月21日~7月23日に実施しました。アンケート調査とレシートデータで消費者の利用動向の変化と現状を分析していきます。
外食・お惣菜など:利用する理由
まずは、外食・お惣菜などを利用する理由について尋ねました。
利用理由については、「自分では作れないものだから(29.1%)」が最も高く、「息抜きができるから(28.9%)」がほぼ同率で続きます。次に、「自炊よりタイムパフォーマンスが良いから(17.0%)」、「自分へのご褒美のため(14.7%)」、「ストレス発散のため(11.2%)」の順に回答されました。
男女別でみると、男性は「自分では作れないものだから(25.8%)」が最も高いのに対し、女性は「息抜きができるから(34.9%)」が最も回答され、更に男性より+15.1P回答率が高い結果でした。その他の項目も女性の方が回答率が高い傾向です。
男性は「タイムパフォーマンス」、「コストパフォーマンス」を理由にしているのに対し、女性は「自分へのご褒美」、「ストレス発散」といった理由に回答が集まりました。
利用状況と変化
続いて、外食・お惣菜などの利用状況、変化があった場合の理由について尋ねました。
変化があった人は全体の4割程度となり、その内、利用増減の変化についてはおおよそ半数ずつとなりました。
増えた理由で最も回答されたのは「外出機会に変化があったから(26.0%)」、対して利用が減ったサービスが多いと回答した人は「値上があったから(42.2%)」をあげています。
コロナが落ち着いたことで出社や外出機会が増えたり、値上のため節約を意識している様子がコメントからもうかがえました。
利用状況と頻度
次に、各商品・サービス別に利用状況と利用頻度を深堀していきます。
昨年からの変化が最もあらわれていたのは「外食」で、4割程度の人が増減の変化があったと回答、特に「増えた・多少増えた(24.9%)」は比較した中でも最も回答率が高い結果となりました。
その他の商品・サービスについては、変化がないと回答した人が70%台と変化があった人は約2~3割程度にとどまりました。「お弁当」や「お惣菜」は変化があった人の中で増減の内訳はほぼ同率ですが、「カップ麵」、「レトルト・缶詰」・「デリバリー」に関しては、「減った」の方が高い傾向がありました。前出のアンケート結果から、値上げや、家での在宅時間が減ったことが要因ひとつであると言えそうです。
利用頻度については、≪週に1回以上≫利用される商品・サービスは、「お総菜(43.5%)」、「お弁当(36.0%)」、「外食(33.8%)」の順となりました。≪月に1回以上≫では、「お総菜(77.4%)」、「外食(74.9%)」、「お弁当(69.3%)」と順位が変わり、さらに「カップ麵(64.1%)」は上位と差異を縮め半数以上が利用をしていると回答されました。
レシートデータ: 1,000枚当たりの出現数
続いて、会員が投稿したレシートの実購買データから消費行動の変化を分析します。
上図はレシートデータで収集するカテゴリ(惣菜・カップ麺・インスタント・缶詰)毎に、1,000枚当たりの出現数の推移をあらわしたものです。カップ麺・インスタント・缶詰は、値上の時期に出現数は減少傾向が見られています。
一方、惣菜は年末年始の季節的要因も関係しながらも、食品の値上げの度に上昇傾向であることが見てとれます。
惣菜は高くつく印象がありますが、「物によっては惣菜の方が安く済む場合がある」との声もあるように、時と場合により使い分けて利用されていることが想定されます。
今後の利用について
前出の変化や利用状況を受けて、各商品・サービスの今後の利用をどのように考えているか尋ねました。
「外食(59.1%)」、「惣菜(50.8%)」は半数以上が増えると回答されました。一方、「デリバリー」、「デリバリー(84.3%)」、「カップ麺(66.3%)」、「レトルト・缶詰(65.5%)」は6割以上が減ると回答しています。
コメントを見ると生活スタイルや、値上に対応するための節約といった変化をうかがい知ることができました。
この数年で、新型コロナウイルスのまん延防止策で外出自粛や、世界情勢を受け物価高騰など、消費者は様々な環境の変化へ適応する必要に迫られました。食事については特にその影響が大きいと言えるでしょう。
今後も商品・サービスの利用状況の変化に注視していきます。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。
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