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少し不器用だけど、ほんとうは優しくて強いあなたへ

「歌集」といえば、サラダ記念日、とか、知っていたのはそれくらい。

『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
『サラダ記念日』俵万智

駅ビルの本屋さんをふらふらしながら、何気なく、本当にただ何気なく手に取ったその本。裏表紙の最後に「解説・又吉直樹」と書いてあって、それで本を開いてみた。
もしかしたら、解説が又吉直樹ではなかったら、開くことなく、「歌集」と巡り合うこともなかったかもしれない。又吉さんありがとう。

なんて優しいんだろう、と思った。そして、力強いんだろう、と思った。

作者について知っていることは何もないけれど、ああきっと私この人すきだな、と思った。優しくて繊細で少し不器用で、でも譲れない大切なものを秘めた、強い人。
きっと、そんな人なんだろうな、と思った。

5.7.5.7.7。
たったの、31字。
少しのことしか伝えられないけれど、だからこそ、伝わってくるものがある。

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