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ジョジョラビット 石からの解放

『全てを体験せよ。美も恐怖も。進み続けよ。絶望は最後ではない。』 byリルケ


石畳の隙間にパンプスのヒールが挟まった。ヒールにまたしても傷がつく…やっちゃった…ヒールを石畳の間から抜きながら思う。そう言えばヨーロッパでも石畳の道をよく見かけた。今度は石畳のイラストを描いてみよう。……

思い出すは、石畳を走る少年ジョジョ…『ジョジョラビット』

『ジョジョラビット』2019年公開アメリカ映画。タイカワイティティ監督、監督自身がヒトラー役で出演。ディズニー配給映画。

ヒトラーに憧れ、ユダヤ人を悪魔か何か恐ろしい物と想像していた少年が、母が内緒でかくまったユダヤ人少女と実際に触れ合うことで、ユダヤ人に対しての偏見が溶けてゆく…ヒトラーへの憧憬から解放される少年ジョジョの物語

この映画の最後に流れるのがリルケの詩の一節。『全てを体験せよ…』だ。

リルケと言えば、10代に好きだった詩があった。

”立像の歌”  

自分の尊い生命を振り捨てるほど 
私を愛してくれるのは誰だろう 
私のために海に溺れて死ぬものがあれば 
その時私は石からの解放されて 
また生命へ生命へ立ち帰ってゆくのだ
私はそんなにも騒ぐ血に憧れている
石はあまりにも静かだ 
私は生命を夢見る 
生きることは楽しい 
誰も私を甦らせてくれるため 
勇気のあるものはいないのだろうか?
だがもしも私に
最も貴重なものを与えてくれる 
命の中にいつか私が蘇るなら 
その時私は1人で泣くだろう 
私は石を求めて無くだろう
私の血がたとえ葡萄酒のように熟れたところで 何の役に立つだろう?! 
それは私を1番愛してくれたものを 
海の中から呼び戻すことは出来ないのだ


過去、私は今の自分から解放してくれる何者かを待っていた。今でも何かを待っている私もいる。

…だけど、ただ待っているだけじゃだめなんだ。生命の限り生きたいのなら、自ら心を燃やし!誰かの犠牲の上ではなく、自ら血を流し、自らを石から、(思い込み、自信のなさ、依存心、偏見…等々…自分を閉じ込めているものから)解放しなきゃ!

そして私は動けない石ではない。ものを思い、夢を見て、そして生きたいと願っている人間なんだ。

自分の生命を振り捨てるほど、誰かに愛を伝える者の方が生きている実感が湧くに違いないと、今の私は思う。

それでなくても、愛は残酷にも両手をすりぬけてゆく時がある。それでも前に進む。進むからこそ道が開けてゆくのだ。


…う〜ん。なかなか熱いじゃないか、私。

石畳につまずきながらタダでは起きないところがいいでしょ!

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