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フリーランスになり8回目の確定申告を終え、もろもろ考える。

毎年、確定申告後に「今年度もおつかれさまでした」と税理士さんに声をかけてもらった後、同じ言葉を自分で自分に言っている。

正直フリーランスのライターとして、ここまで続けられるとはまったく想像していなかった。独立した当初、2、3年くらいは大丈夫でも、その後はどうなっているのやら、まったくわからずにいた。それが、気づけば8年目に突入したのだから、自分自身が一番驚いている。

そもそもフリーランスになった動機は本当に不純で、自由に推し活をさせろー!! と心が叫んでいたから。当時K-POPアイドルにどハマりしており、日本だけじゃなく、韓国のイベントやコンサートにだって行きたーい!! というヲタクな欲望に忠実になっただけ。ふざけすぎだろ! なんだけど、おかげさまで夢は叶った。すっかり気が済み、推しが兵役に行った先で待っていたわたしの現実は、ヲタ卒。

とうの昔からインボイス制度が始まるのは知っていたため、昭和世代かつ、もともと正社員体質のわたしの頭には、また企業に属して働く選択肢がよぎった。けれど、フリーランスになって身を以ってわかったのは、どちらにしても一長一短があること。正社員のみならず、派遣や契約社員を経験した時期もわずかにあるけれど、結局のところ、自分にはフリーランスとしての働き方が一番合っていると思う。

ただ、「合っている気がする!」とどれだけ声高らかに言ったところで、仕事がなければ続けられないわけで。おかげさまで運よくその仕事があり、ここまでこられた。副業時代をふくめると10年、また、フリーになった時から8年など、クライアントさまから、長期的かつ安定的に仕事を発注いただいていたり、友人や知り合いを通じてお仕事をもらえていたりなど…… 本当にありがたい。

先日、「毎年安定はしているけれど、なんとなくここまできてしまった気がします」とフリーランスの先輩に話したところ、「でも、それはクライアントから信頼されている証拠だよ」と言われた。まあ、さすがに常識のないことをした経験は一度もないので、信用を置いてもらうって本当に大事だなと改めて痛感している。

しかし、わかりきったことだが仕事は永遠ではない。ここ数年の間にライターを取り巻く環境は大きく様変わりした。副業が解禁になって以降ライター希望者はぐんと増えたし、AIはどんどん賢くなっている。また、経歴の長さに関係なく、文章が上手な人はごまんといるわけで。いや、今の時代、うまいか下手かは重要なポイントでさえなくなってきているのも事実。

自分的にはライターは技術職だと思い誇りを感じているけれど、素人でもできる仕事のように言われたり、AIがこなしてしまったりするなかで、この仕事の価値がどんどん落ちている印象は否めない。金銭的に安くたたかれている状況は年々ひどくなっている気もして、これまた悲しい。

わたしは文章を書くこともこの仕事も好きで、気づいたらライターという職業を一番長く続けているのが現状。不純な動機でフリーになったとは言え、当初は絶対にこの仕事だけで食べていかなくちゃ! と意気込んでいた。

でも、ここ数年の間に執着心はどんどん薄れている。そして、こだわらなくなってからのほうがラクな気持ちで仕事と向き合えるようになった。でも、ライターになる前にはいろいろなことに興味があり、何度か転職をしたわたしは、相変わらずほかのものにも目を向いているだけに、別の柱を立てるのもいいんじゃないかなとずっと思っている。結局は、それもネタとして書けるかもねーと心のなかでふふふと思っているのが、なんともかんとも。ひとまず、今年は新たなる挑戦をすることに決めた。

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