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ネイティブは "Really?" と言わない? 英会話で使える受験英語を紹介!


皆さんこんにちは!
ドラゴン桜塾塾長の永田耕作です。

早速ですが質問です。皆さんは、英会話は得意ですか?

ちなみに僕は大の苦手です。おそらく僕と同じように、苦手意識を持っている人も少なくないのではと思います。
 
英語の能力はリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能で判定されますが、中でも日本人が英会話の能力が低いことはよく言われますし、データとしても示されています。
 
なぜ日本人にとって英会話は難しいものなのか。日本人の性格や環境など様々な要因が挙げられますが、一番は「受験英語が英会話とリンクしていないから」だと思われます。
 
現在の日本の教育において、「英語」という科目は非常に重要視されています。
 
僕が小学生だった10〜15年前は、英語は「外国語」という科目で取り扱われ、簡単な英語を聴いたり、話したり、英語を使って劇をしたりなど、学習というよりは英語に「親しむ」ということをメインでおこなっていました。
 
しかし、今では小学3年生から英語に触れる授業が始まり、高学年になるときっちりと科目として「英語」を学ぶようになっています。グローバル化した社会に対応するために、英語教育の早期化が進んでいるのです。

これだけ英語を授業で学んでいるのに、なぜ日本人は英会話に苦手意識があるのか。これは塾長である僕も驚いたのですが、実は教科書に出てくる表現の中には、「ネイティブが実際の会話ではあまり使わないもの」が多く存在するのです。

今回は、英語担当でおなじみパリピの秋元さんに、「英会話で使える受験英語」というテーマで、教科書の英語表現を斬ってもらいました。この記事を読めば、ネイティブが英会話でどんな言い方をするのかよく分かりますよ!


①実は “maybe” は使わない…?

まずは、中学生の教科書から高校に至るまで頻繁に登場する “maybe” についてです。

馴染みのある人も多いと思いますが、実はこの単語、ネイティブはあまり使わないのです!
 
なぜ “maybe” が使われないのか。その理由は「確率」で考えると分かりやすくなります。
 
“maybe” は「多分」という日本語に訳されるように、可能性を示す語です。そして “maybe” が表す確率は、せいぜい50%。

つまり、可能性があるのかないのか、非常にあいまいなラインの語なのです。
 
例えば、

Do you wanna join our party?
(うちのパーティーくる?)

という質問に “Maybe.” と答えてしまうと、言われた相手は自分がパーティーに参加するのかしないのかが、全く分からなくなってしまうのです。
 
日本人の感覚としては「多分」と答えても自然なように感じますが、ネイティブだとそうはいきません。
 
もちろん、“maybe” が完全に使われないというわけではありませんが、このような曖昧な回答は相手を困らせてしまうことにも繋がります。
 
そのため、もし上記のケースでパーティーに参加する気があるのであれば、 “probably”(確率80%くらい)を、そしてあまり参加する気がないのであれば “perhaps” (確率20%くらい)を使うのが良い、という結論になるのです。

どれも「多分」「おそらく」などと訳される単語ですが、ただ単語帳を見るだけでは、このようなネイティブが使いこなしている絶妙なニュアンスが汲み取れないことがあります。
 
一見すると同じ「多分」という意味の単語でも、「何が違うんだろう?」と考えたり調べたりすることが、英語のスキルを高めることにつながるのです!
 

②受験生が苦しむ “,which” は、実はネイティブの大好物 

次は、おそらく多くの高校生が必死に勉強している、「,(カンマ)+関係代名詞」の用法についてです。

「非制限用法」とか「カンマウィッチ」などと呼ばれているこの文法ですが、実はネイティブはこの表現を多用しているのです。
 
次の例文を見てみましょう。

I ate a hamburger yesterday, which was very tasty.
(昨日ハンバーガーを食べたんだけど、とても美味しかった)

この英文では、「昨日ハンバーガーを食べた」という文と、「そのハンバーガーはとても美味しかった」という文をつなげるために “,which” が用いられています。これは、話し言葉では非常にナチュラルで意味が取りやすい表現になるのです。
 
例えば、「週末に映画を観に行って、月曜に学校でその感想を友達に話している」という状況を想像してみてください。
 
おそらく皆さんは、「昨日〇〇っていう映画を観たんだけど、それがすごい面白かったんだよね」という言い方をすることでしょう。
 
「日曜日に〇〇というとても面白い映画を観た。」などと、ひとまとまりの文で話す人はあまりいないと思います。
 
このように、話し言葉では一つずつの文の情報を絞り、それを繋げて話すことが多いのです。
 
英語も日本語と同じように、言語は相手とコミュニケーションを取る手段として存在しています。そのため、お互いに話しやすく理解しやすいような文法や表現が多用されるのです。
 
このように考えると、",which" が広く使われていることにも納得できるのではないでしょうか。


③ “really”ではなく “seriously” を使おう

最後は、これまた誰もが知っている “Really!?” についてです。日常会話やテレビなどでも使われるイメージがありますね。
 
ここで「!?」をつけたように、この言葉は驚きを示すものとして使われることが多いのですが、実はこれもネイティブはそこまで頻繁に使わない言葉です。

余談ですが、僕はパリピの秋元さんからこの事実を聞いて、思わず “Really!?” と返してしまいました。

これは普通に訳すと「本当?」という意味ですが、暗に「ありえない」とか「信じられない」というニュアンスを持っています。もっとくだけて表すとすれば、「え、マジ!?!?」というくらいの破壊力が “Really!?” にはあるのですね。

なので、「今度のテストの範囲、このページまでらしいよ」のような現実味のある発言への返答には、 “Really?” ではなく “Seriously?”(本当?)を使う方が自然です。
 
反対に、「さっきUFO見たんだよね〜」のような、思わず「ウソでしょ!?」と言いたくなるような話の場合には “Really!?” と返す方が自然というわけです。

このような絶妙なニュアンスの話はなかなか教科書などでは学べませんが、知っておくと実際に英語ネイティブの方とお話しする際に有用なので、ぜひ覚えておきましょう!


おわりに

今回は「英会話で使える受験英語」ということで、パリピの秋元さんにいろんな具体例を出していただきながら解説してもらいました。

ただ闇雲に受験英語を勉強していた僕には、新しい発見の連続でとても楽しかったです!

今回の英会話についての話は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜塾」でより詳しく説明しています。今回の記事で紹介したもの以外にも色々と具体例を紹介しているので、ぜひこちらもご覧ください!

今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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