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東大生が教える「本番力を100倍高める過去問の解き方」


皆さんこんにちは!
ドラゴン桜チャンネル塾長の永田耕作です。 

共通テストも終わり、いよいよ二次試験のシーズンになりましたね。2月は上旬〜中旬に入学者の多い名門の私立大学の入試が相次ぎ、2月25・26日には国公立大学の前期の入試が行われるなど、まさに受験の月。

その受験に立ち向かうためには、「過去問」をいかに解くかが重要になります!
 
過去問とは、その名前の通り「過去の大学入試で出題された問題」のことを指します。もちろん、年によって出題される問題は変わりますが、大学ごとに傾向があることが多いため、過去問を解けば解くほど対応力は上がっていきます。

そして、過去問はただ解くよりも、色んなことを意識することでよりその効果を高めることができるのです!

今回の記事では、東大入試の過去問を実際に各科目で30年分以上解いて受験本番に向かっていた僕が、本番力を100倍高める過去問の解き方について解説していきます!

 

①得点と時間の配分を明確に 

まずは、過去問を解く上での「時間配分」の話からしていきましょう。
 
早速ですが、皆さんに一つ質問です。
 
制限時間が150分で、問題数が6問の数学のテストがあった場合、1問あたりどのくらいの時間をかけて取り組みますか?
 
いかがでしょうか。おそらく多くの人が、「1問あたり25分で解く」と答えることでしょう。

シンプルに計算すれば「150÷6 = 25」となるので、25分ずつで問題を6問解けば、制限時間内に解き終わることができます。
 
しかし、これで本当に大丈夫でしょうか? 本当に何のトラブルもなく、計画通りに問題を解き進めることができるでしょうか?
 
試験問題には、さまざまな単元があります。この例のような数学の試験であれば、グラフの問題からベクトルの問題、確率の問題、整数問題など多種多様な問題が出題されます。

人によって得意な単元、苦手な単元は違うので、その問題に応じた時間配分を考える必要があります。
 
さらにもう1個、大事なポイントがあります。
 
過去問や模試などを見てもらえれば分かるのですが、大学入試の問題では、その問題の「単元」は書かれていないのです。そして問題も非常に複雑なものが多いため、一目見ただけではどの単元の問題なのかが分からないものもあります。 

そのため、まず試験問題の全体を見てどのような問題が出題されているかを把握する必要があるのです。その時間は一見不要なものに見えて、実は試験全体の得点率を高めるためには非常に重要なポイントです。
 
東大理系の数学の二次試験は、この例と同じく試験時間が150分なのですが、僕は受験生時代、この150分のうち最初の30分間は何も書きませんでした。
 
これは決して「難しかったから」「解ける問題がなくて焦ったから」というような理由ではなく、その30分間で問題を吟味し、どの問題をどのような順番で解き進めるのが自分にとって最善な案なのかを考えるためなのです。
 
上でも述べた通り、複雑な問題の解答をただ闇雲に解答用紙に書き始めるのではなく、問題用紙の空いているスペースなどで試行錯誤しながら問題を把握する時間を取ることが重要なのです。
 
僕はこの方法論を学校などで話すことがありますが、その際にしばしば次のような質問を受けます。
 
「時間が短くなってしまったら、全ての問題を解くのが難しくなってしまいます。」
 
この記事を読んでいる皆さんも、この疑問を持った人はいると思います。これに対する答えはシンプルで、そもそも「全ての問題を解く必要はない」のです。

僕は東大受験において数学は得意科目、点数を稼ぐ科目としていましたが、それでも7割くらいの点数を取ることを目標としていました。東大に限らず多くの大学の二次試験の合格点は5〜6割程度なので、満点を取る必要はないのです。
 
二次試験は、非常にレベルの高い記述問題が多く出題されます。その問題を、無理に全部解こうとしなくても良いのです。最初のうちに自分が戦える問題がどれかを選んで、その問題に対して全力を尽くすことが、点数を最大化するポイントになります! 


②あえて負荷をかけて演習する 

さて、続いては過去問の演習方法についてです。
 
当たり前のことを言いますが、試験本番には「緊張」がつきものです。どれだけ模試を解いたり、過去問演習をしたりして準備を進めても、本番はなかなか100%の力を発揮することができないものなのです。
 
ではどうすれば良いのか。ここも非常にシンプルで、「少し厳しい条件で演習をする」ことが大事になります。
 
本番の緊張感は、練習の状態で完璧に再現することはできません。何度も繰り返し問題に取り組める練習とは違い、本番は一発勝負で結果が決まってしまいます。

だからこそ、時間を短くしたり、環境を変えたりすることで少しでも本番に雰囲気を近づけることが大事になります。
 
ドラゴン桜note編集長の青戸さんは、負荷をかける方法を2つ提案し、実際に自分が受験生時代にも実践していたようです。
 
一つ目は、本来の試験時間よりも5〜10分短い制限時間で問題を解くことです。本番は緊張してより多く時間がかかってしまったり、入念な見直しが必要になったりすることがあります。

そのため、あらかじめ短い時間で問題を解き切れるように演習の時点で意識することが大事になります。
 
二つ目は、あえて悪い環境で勉強をすることです。受験本番の試験会場は、暑かったり寒かったり、周りのペンを走らせる音が気になったり、椅子が高くて座りにくかったり、硬かったりなど、自分にとってあまり快適ではない空間である可能性があります。
 
そのため、普段から雑音の多い場所で勉強したり、あえて姿勢を変えて勉強したりすることで、その環境に適応する練習をすることも重要です。是非皆さんも実践してみてください!

 

③本番通りのコンディションに近づける 

最後は、生活スケジュールについてです。
 
入試本番が近づいてくると、いかに本番と同じスケジュールで日々生活ができるかが重要になります。
 
例えば、東大の入試は1日目の国語の試験が朝の9時30分から始まるのですが、僕はその準備のために2月に入ってからは毎日朝の9時30分から国語の過去問を解いていたと記憶しています。
 
それは、過去問演習というよりは、「朝から文章を読んで思考する」という、自分があまり気乗りしないことに慣れるためにやっていたのです。
 
試験当日は、自分の好きなタイミングで好きな教科の勉強ができるわけではありません。そのため、試験が始まる前から本番のスケジュールを意識して準備すると、当日良いコンディションで受験ができるようになります! ぜひやってみてください!

 

おわりに 

さて、ここまで試験本番の対応力を高めるための過去問演習の方法について、3つのパートに分けてお話ししていきました。

この「過去問演習についての話は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜チャンネル」でも説明していますので、ぜひこちらもご覧ください! 

今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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