【何問解ける?】ドラゴン桜式クイズで東大思考に挑戦!
・はじめに
皆さん、こんにちは!
「ドラゴン桜塾」塾長の永田耕作です。
今回はちょっと趣向を変えて、みなさんに「ドラゴン桜式クイズ」にチャレンジしてもらおうと思います!
ところで皆さんは、東京大学の入試問題を解いたことはありますか?
何かで見かけたことはあっても、解いたことはないという人も多いでしょう。
「めちゃくちゃ難しいから、どうせ考えても分からないよ」と思われるかもしれません。
ですが、東大入試の中には、クイズのように楽しく考えられる問題も存在しています。
特に社会科の地理の問題では、普段の生活やニュースなどで得られるような知識を基にして、推測を重ねていくと解けるような問題が多いのです。
『ドラゴン桜』には、日常生活の中で「なぜ」という疑問を持てというシーンがありましたね。
マンガにあったように、世の中には「なぜ」という疑問があふれています。
常に「なぜ」と自分の頭で考えることが、東大レベルの思考力につながっていくのです。
そんな「ドラゴン桜的」な思考回路を楽しく身につけられる本が、昨年出版されました。
駿台予備学校・地理科の人気講師である宇野仙先生の著書『「ドラゴン桜」式 クイズで学ぶ東大思考』です。
日常の身近な疑問から東大地理の入試問題にわたるまで、どのように論理的思考を重ねれば答えが見えてくるのか、クイズ形式で楽しく学べる本になっています。
今回はこの本からいくつかクイズを抜粋して、皆さんにご紹介します。
僕と一緒にクイズを考えながら、東大レベルの思考回路を楽しく体感してみましょう!
①なぜ福岡市は日本で一番人気の街なのか?
さて、1つ目の問題は「なぜ福岡市は日本で一番人気の街なのか?」です。
福岡県の福岡市は、大東建託がまとめた「住みたい街ランキング<全国版>」で2020年から2022年まで3年連続で1位を獲得しています。
こう聞くと、「なんで福岡市が1位なの?」「どういう点が人気なの?」と思う人もいるでしょう。
もちろん福岡市は良い街ですが、「日本一」となると理由が気になりますよね。
この問題を解く上で重要なのは、「一番人気」という抽象的な概念を、いくつかの要素に分解して考えることです。ここでは、
A) 福岡市の特徴
B) 住みたい街の条件
の2点について、人気の理由を紐解いていきましょう!
まずA) 福岡市の特徴として挙げられるのは、「交通の便の良さ」でしょう。
実は福岡空港は、信じられないくらいアクセスの良い場所に存在しています。
福岡市の中心である「博多駅」から福岡空港までは、電車で5分ほどの距離にあります。
東京周辺の主要空港である羽田と成田はどちらも都心部から30分〜1時間程度かかるのと比べると、いかに福岡市が便利であるかが分かるでしょう。
九州地方で最大の都市なので、飛行機以外にも電車やバスなどの交通機関はもちろん、港も近くてフェリーなどの海運も発達しています。
次にB) 住みたい街の条件についてですが、大きなポイントはズバリ、「食」です。
どこで暮らすにしても、生きていく上で「食」は欠かせない要素ですよね。
食事を人との大切なコミュニケーションの場と考えたり、自分の人生の楽しみにしたりしている人も多いでしょう。
そう考えると福岡には、美味しいものがたくさんありますよね。明太子に博多ラーメン、もつ鍋や水炊きなど、九州の食の中心地と言っていいでしょう。
なぜ福岡市には、美味しいものが集まるのでしょうか? それは、福岡市が九州地方の都道府県と本州との結節点だからです。
先ほどお話しした交通網の発達のおかげもあり、福岡市には九州地方を中心として、地域の美味しいものが集まりやすい地理的条件が整っているのです。
以上の2つの観点から、福岡市が一番人気の街である理由が推測できます。
このように、「なぜ一番人気なのか?」という漠然とした問いでも、考えるポイントを分解してみると答えを導き出すことができます。
②なぜ「たこ焼き」は大阪発祥なのか?
さて、次は九州から大阪の話に移りましょう。
大阪を代表するソウルフードである「たこ焼き」。
一家に一台は必ずたこ焼き器があると言っても過言ではないほど、たこ焼きは地域の食文化として根付いています。
では、このたこ焼きはなぜ大阪で生まれたのでしょうか?
言われてみれば、不思議ですよね? ぜひここで一旦読む手を止めて、ちょっと考えてみてください。
では、考察に入ります。準備はいいですか?
まずは先ほどと同じように、問題の要素を分解してみましょう。
今回は料理の話ですから、食材がポイントの一つになりますね。
たこ焼きに欠かせないのは、たこと小麦粉です。たこは兵庫県の明石、小麦粉は瀬戸内海地方で生産量が多く、両方とも大阪に近いですね。
その地域で豊富にある食材を使った料理が名物になるのは、自然な流れだと言えます。
ただ、これだけだと「たこ焼きが大阪発祥」である理由にはなりませんよね?
食材はあるのだから、兵庫県や瀬戸内海の地域発祥でもおかしくありません。
この問題を考える上で大事なのは、もう一つの要素、調理器具です。
「たこ焼き器」がどのようにして作られたか、という視点がとても重要なのです。よく考えてみると、たこ焼き機のプレートって丸いくぼみがたくさんあって、特殊な形をしていますよね。
そこでヒントになるのが技術力、工業の話です。
皆さんは、「阪神工業地帯」という言葉を聞いたことはありますか?
大阪市と神戸市にまたがる臨海工業地帯のことで、主に中小規模の工場が集まっているのが特徴です。
そのため、たこ焼きを作るために必要な、特殊な形状のプレートを作る技術をもった工場があったのです。
僕はこの理由を知った時、一番驚きました。「なぜ大阪がたこ焼きの発祥地なのか?」と言われると、つい食材のことばかり考えがちです。
しかし、ここで視点を変えて「そもそもたこ焼きってどうやって作るんだっけ?」と考えられると、より正確な答えに辿りつけます。
発想が行き詰まったら、別の視点で考えてみることが大事なことを教えてくれる、非常に面白い問題ではないでしょうか。
③なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?
いよいよ最後は東京のクイズです!
本のサブタイトルにもなっている問題ですね。
皆さんは、ブルーベリーと聞くと何を思い浮かべますか?
おそらく、カフェで出されるスイーツなどをイメージする人が多いでしょう。
ブルーベリーは単体で食べるより、お店でケーキやパフェ、パンケーキなどに使われる方が圧倒的に多いです。
そして、そのような外食産業の需要はどこが多いかというと、やはり東京など人口が密集した都市圏になるのです。
これが一つ目のポイントですね。もう一つカギになるのは、観光産業です。
皆さんは、いちご狩りやぶどう狩りを経験したことはありますか?
これらは人気のレジャー体験ですが、同じように「ブルーベリー狩り」も多くの人に親しまれているのです。
このような「〇〇狩り」が行われる場所を、観光農園と呼びます。この観光農園も、やはり人口・観光客ともに多い東京に位置していることが多いのですね。
以上のことから、ブルーベリー農家は東京に多いのだと判断できます。「需要」に着目して考えると、その理由が見えてきますね!
・おわりに
さて、ここまで「ドラゴン桜式クイズ」を3問、一緒に解きながらご紹介してきました。
塾長である僕自身は受験科目で地理を選択していませんでしたが、このような地理の面白い問題に触れるたびに、高校時代にもう少し勉強しておけばよかったな、と思います。
今からでもこのように地理を学んで楽しむことはできるので、ここから挽回していきたいです!
今回のドラゴン桜式クイズについての話は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜塾」でより詳しく説明していますので、ぜひこちらもご覧ください!
今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
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