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知ることから、Feel India.【#9】はじめてのおつかい(夜のインド)編

2月12日。一応、朝に起きる。

昨晩の体調不良がより顕著に現れ、熱っぽくなり、喉を潰していた。話せはするけど激痛が走る。

胃薬や酔い止め、下痢止めの用意はしていたが喉飴は用意していなかったため、ホテルの朝バイキングでトースターの横に置いていた個包装の蜂蜜を数個いただき、直飲みしながら喉の痛みを紛らわせる。

他のメンバーはデリーの街へスナップに出ていったが、僕は部屋で休むことにした。

電話の前にあるのが蜂蜜 a.k.a 命綱

この喉で、排ガスを吸いながらスナップに出る元気(と勇気)はない。

とは言え部屋にいてもすることがない。

そして暑い。

しかし窓を開ければデリーの空気が襲いかかってくる。

冷房のボタンを押すと暖房がついた。

なぜ。

昨晩メンバーが買ってきてくれた何かの薬を、日本から持ってきたカップラーメンで飲む

空調は潰れ、ドアを開けていた方がホテル内の涼しい空気が入ってくるくらいだ。

しかしインドでドアの開けっ放しで睡眠を取る度胸は三谷にはない。

何かしらをドアストッパーにし、薄ら涼しい空気を取り入れながら、スマホで漫画を読んだり、PCでYouTubeを流して時間を過ごしていた。

悲しすぎて漫画アプリに1万円課金して全部使った。

熱で汗ばんだ身体をリフレッシュするために浴室へ。

シャワーからはお湯どころか水も出ない。

なぜ。

日本から持ってきた味噌汁で気分を紛らわせる

それからどのように時間を過ごしただろう。

ずっとベッドの上に寝転がり、天井やスマホを眺めていた。

もしかすると途中で寝ていたかもしれない。

舌が長い妖怪のようにひたすら蜂蜜を啜っていた記憶はある。


時間が経って、同室のメンバーが帰ってきた。

そこからの意識も曖昧だが、みんなが晩御飯を食べに行く話になったようで、僕は引き続き部屋に残ることにした。

大勢で行ってるから文句は無いけど、一度お店に入ると料理が揃うまでに時間がかかり、それまで座って待つ体力と気力が無かったからだ。

とはいえ、腹は減る。

し、暇だった。

曖昧だった意識は良い感じに判断を鈍らせる。

一人で夜のデリーに出てみた。

はじめてのおつかい(インド)の始まりだ!!(ドゥ〜ドゥドゥ ドゥ〜ドゥドゥ ドゥッドゥッドゥッドゥッ)

ちなみにここは、初日の夜に集団リンチを目撃した現場から徒歩数秒とも言えるくらい近い、というか同じ場所である。

脇道から大声と共に、数名の青年が走り出してきた。一人が追われる形で三名が追い、もう一名は後から大型バイクに乗って追いつく。追われる一人が集団リンチにあい、蹴りが入ったタイミングで周りの大人達が止めに入った。

英語も、もちろんヒンドゥー語も喋れないし、インドの夜の街を一人で歩くのは本当は危ないらしいのだけど、なんとなくインド慣れしていた(ある意味一番危ない)のと、判断力がバカになっていた。

「サクッと屋台でも行くか〜」と出かけてみる。

通りの屋台で鶏肉っぽいものに何かしらの粉をつけて揚げたものを売っていたのは、前日に見かけていたのだ。

路地にあるホテルから薄暗い道を抜けて通りに出る。

たくさんのホテルがあるからか、人通りも多い。初日に受けた印象とは違い、観光地の夜のような雰囲気だった。時間帯のせいもあるかもしれない。

トゥクトゥクと野犬の群れを避けながら屋台に着く。

たぶん食べれそうで、たぶん金額も合いそうな肉を指差し、店員に声をかけてみた。

みたにくん、
おみせのひとに
じょうずにおねがい
できるかな??

三谷「・・・でぃす(`・ω・)」


店員「・・・(´ω`)」


三谷「・・・わん (((´;ω;`)))」


店員「・・・(´ω`)」

あ〜、みたにくん、こえがふるえちゃってますね〜。


ついでにお店で水とオレオも買ってたみたい。

肉の種類も量も、渡した金額も合ってるのかわからないけど、一人で夜のインドを歩いて手に入れた食料はめちゃくちゃ美味しかった。(肉渡すときに店員さんが微笑みかけてくれて安心した)

頭の中でレベルアップする音がした。

外食組にもチキンティッカのテイクアウトを頼んでいたので、この日はスパイスたっぷりの鶏肉をたくさん食べて、たくさん汗をかいた。

スパイスの力を借りて、体調回復を祈る。

こうして、インドで体調を崩しながらも一つ成長できた一日の幕は閉じた。

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