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【社会】資本主義社会のルールの下で、いつまで搾取され続けるつもりですか?


株式会社の仕組み

我々が暮らす資本主義社会において、株式会社は中心的な役割を担っている。

株式会社を人的側面から見ると、その構成員は、資本家と労働者に分けられる。

資本家
株主として資金を提供する人
株券はその預かり証
利益が出たら対価として配当を受け取る
会社経営を任せるための取締役を選任する

労働者
会社と労働契約を結んで働く人
労働を提供する対価として毎月の給料を受け取る
部長や課長などの中間管理職も労働者の一部だ

三鷹 台. 本書社. 2023. "資産運用の新常識"


労働者と資本家のお金の稼ぎ方の違い

資本家と労働者ではお金の稼ぎ方が根本的に違う。

労働者
自分の時間を切売りしてお金を稼ぐ人
時間は誰にとっても1日24時間しかない有限な資源である
⇒ 労働者が稼ぐお金には限界がある

資本家
お金を働かせてお金を稼ぐ人
お金は理論的にはいくらでも増やせる無限な資源である
⇒ 資本家の稼ぐお金には限界がない

労働者が稼ぐお金には限界があるのに対して、資本家が稼ぐお金には限界がないことから帰結されるのは、資本主義には貧富の差を拡大するエンジンが予め組み込まれているという事実だ。

言い換えれば、貧乏人は貧乏人のまま、金持ちはより金持ちになる世の中だ。ここで、貧乏人イコール労働者のことで、金持ちイコール資本家のことだ。

では、なぜ資本家がお金を増やすことができるのかというと、カール・マルクス『資本論』によると、労働者から搾取しているからだ。

本来、君が受け取るべき賃金の一部が、資本家によって掠め取られているのだ。

もちろん、資本主義体制だからからこそ、競争があり、社会も発展していることに間違いはない。牢獄のような共産主義に比べれば、ずっとましな経済システムだろう。

しかし、資本主義は、誰かが誰かを搾取する社会であることに違いはない。

ここで改めて君に問いたい。
君は、いつまで搾取され続けるつもりですか?

新しいハイブリッドな人物像

ここまで、資本主義社会を資本家と労働者の2項対立のように描いたが、実は、資本家とか労働者とかの呼び名は単なる属性に過ぎない。

会社に雇われていれば労働者であり、投資信託を通して株式を保有していれば資本家なのだ。

2024年スタートのNISA拡充によって、誰でも気軽に資本家に成れる社会が到来した。

これからの日本では、労働者でありながら資本家でもある新しいハイブリッドな人物像が脚光を浴びることになるだろう。

※本記事は、お金に関する個人の見解を綴ったものであり、特定の投資手法や商品などを勧誘するものではありません。投資は自己責任でお願いします。


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