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タラとレバーは少なめに 〜タイムマシンはいつ出来る?〜

「ねードラえもん、タイムマシンで
過去に行ってみようよ!」とのび太が言う。
先日、息子とAmazonプライムで「ドラえもん」
を見ていた。

みんなお馴染みドラえもんは色々な
道具を出してくれるが、その中でも
「タイムマシン」は優れもの。

のび太の机の引き出しから「それ」に
ヒラッと乗り込むと、自分が望む過去や未来に
自由に行くことができる「夢の乗り物」だ。

しかし、
現実的には完成までに多くの時間がかかるだろう。


でも、もしあなたが
生きている間にタイムマシンが完成して
「過去に戻れるとしたら、、」
いつに戻って何をやり直したいですか?

「自分だったらどうするだろう?」としばらく考えた。後悔している事は何だろう?

うーん、そうだ、2020年に戻って爆上げ株を買い占める!なんて「下世話な発想」しか出てこない今の自分が情けない。

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例えばアメリカのテスラ(電気自動車会社)の
2020年、年初の株価終値は「86.05ドル」
だったが、年末の取引最終日には「705.67ドル」
まで急騰した。
その上昇率は約8.2倍。

もし2020年の1月に戻ってテスラの株を10万円買っていたら、わずか1年間で82万円。
100万円投資していれば820万円になっていた
「計算」だ。

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私はアメリカ株の投資を約4年くらいしている。
昨年3月に株価が暴落したときにいくつかの優良銘柄を少額買った。
しかし、正直予算の関係もあり、気になってはいたが私はテスラ株は買えなかった。

「ほらやっぱり上がったよ」なんてあと講釈は誰にでもできる。

じゃあいったい
「どうすれば後悔を減らせるんだろう?」
なんてことを考えながら電車の窓から
例年より開花の早い桜を眺めていた。

そんな時、「一番の後悔」を思い出した。

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今から20年前、
雲一つない青空に桜が散る4月の日曜日、
渋谷のガード下近くの古びた薄暗いライブハウス。

私は高校でバンドを初め、真剣にプロのミュージシャンを目指していた。
大学卒業とともに「自然とバンドは解散」していたため、イベントでは1人やむなく「ぎこちない」
キーボードを弾きながらオリジナル曲を歌った。

演奏が終わり客席に戻ると
バーカウンターの中にいる男性から
「今度ウチで定期的にライブやらない?」
と声を掛けられた。

しかし次の瞬間、「いえ結構です!」
と素っ気ない返事で私は話を断ってしまったんです。

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私も若かったので、
名も名乗らない奴にいきなり言われたって
「こんなライブハウスでやれるか!」
なんて粋がっていたのが半分。

もう半分は
当時オリジナルの曲が少なかったので、
「尺がもたない、、」なんて余計な心配をして、
ひるんで返答に困った。

というのが「今思えば正直なところ」
かもしれない。

後日その人は有名プロダクションのお偉いさん
だった事を聞かされたが「時すでに遅し」

その後もバイトをしながら音楽活動を
続けていたが泣かず飛ばず。
無常にも歳だけ重ねて、煮え切らぬまま
音楽の道を諦め、いつのまにか「フェードアウト」してしまった。

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その後はサラリーマンとして定職につき、
生活は安定していたかもしれない。
しかし、どこか心は「いつもモヤモヤ」して
不快感がまとわりついていた。

一番の後悔は、最後の最後まで
「全力を出し切らずに辞めてしまった後悔」だった。


「やってみて失敗した時」
ってその時はそりゃ落ち込むけど。
時間がたてばそんなに後悔はしないものだ。

30歳の時に私は建築業界で起業したが、4年後に自主廃業したので世間から見たら失敗。
だからといって「起業しなければ良かった」
なんて思ったことは一度もない。

でも
「やり切るまでやらずに諦めた後悔」、
「本当はやりたいのに理由を付けて
先延ばしにした後悔」、
「あの時やっておけばの後悔」
は後々までしつこく頭にこびりつき、私を苦しめた。

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そして、その後勤めた就職先でも
「このままじゃまずいかも」
ってシグナルは早い段階から出ていた。

「転職しようかな?」でも失敗したら大変だから、
「もうちょっと様子を見よう」と「将来に対する漠然とした不安」から目を逸らして、対策を先延ばしにしていた。
だから苦しかった。


「転職したら今より収入が落ちる」リスク。
「起業したら経営がうまくいかずお金が底をつく」リスク。
「投資をしたらお金を減らしてしまう」リスク。

行動した時の失敗のリスクは当然ある。
でも僕らはもう1つの「重大なリスク」を忘れがちだ。

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それは
何もやらなかったときの「現状維持のリスク」

確かに全てを「イケイケどんどん」していたらお金も体も持たない。
「貯金の全てをはたいて一発勝負に出ろ!」
とは言わないし、オススメしない。

でも「少しずつでいいから」

「自分がやりたい仕事の情報を集めてみる」
「帰宅後に新しい勉強を1時間だけしてみる」
「資産の数%を投資に回してみる」とか、

「今から出来ること」はきっとあるはず。

ピンときたらとりあえず
無理のない範囲でトライしてみた方が、
「あとあと後悔が少ない」んじゃないかな、
というのが私の44年の結論だ。

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でも「ピン」とって曖昧だと思いましたか?

心配することなかれ
ちゃんと「アラート」は出ている。

なんか「このままではいけないんじゃないか?」
っていうアラートが。
だから「それ」に気付かないふりをしてはいけない。

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「正しい選択」はないし、
何が正解だったかなんて未来の事は僕らには分からない。

でも「今までの手痛い経験」というフィルター
を通して自分が本当に望む選択は、
無意識に教えてくれている気がする。


これから先の人生
「〜していたら」と「〜していれば」
は出来るだけ少なめがいい。

わずかかもしれないけれど、
必ず信号は出ているから
その「小さなアラート」に耳を傾けて、
自分の直感を信じてみよう!

いつ出来るか分からない
タイムマシンに頼らないために。

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