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「読まれる記事」を書くための、たったひとつのこと
「読まれる記事を書くためのテクニック」が書かれた記事はネット上に腐るほどある。
特にタイトルの付け方にはセオリーがあって、とにかくタイトルで惹きつけて読ませることに多くの人は必死なようだ。
その結果、ただセオリーに乗っかっただけの「似たり寄ったりのタイトル」が氾濫しているように見えて仕方ない。それっぽいタイトルを見かけると、僕は読みたいと思うより先に
この記事、やってんな。
と本能的に感じ、どうせ似たり寄ったりのアレだろと思って、逆にその記事をスルーしてしまうことさえある。
実は僕のこの記事のタイトルもそうだ。
わざと「たったひとつのこと」と入れてみた。
ネットでよく見かけるこんなテクニックがある。
タイトルには数字を入れた方が目を引く。「3つの方法」だとか「おすすめ5選」だとか「基本15選」だとか。
一気に15もテクニックを知れるなんてお得じゃね?と思う人は「15選」を選ぶだろうし、15もめんどくさくて読みたくない人には「3つの方法」くらいが刺さるのだろう。
その中でも「たったひとつのこと」というタイトルって
実に巧みな言い回しじゃね?
だって、たったひとつだけ読めば全てを手にできるような気になるよね。魔法みたいだよね。
そんな僕が、何の期待もせずに読んだ「たったひとつのこと」が書かれた記事がある。
正直「胡散臭い」と思って読んだのに、この記事は違った。
めっちゃ共感。
めっちゃいい記事。
ごめんなさい。
タイトルには若干テクニックを感じてしまうけれど、本文を読んでみたら、本当に大切な「たったひとつのこと」が書かれていたので、この記事を読めた僕はラッキーだった。
記事の中では、質の高い記事を書くために必要な「たったひとつのこと」として、こんなことが書かれていました。
本を書くことについて書いてあるけれど、これは「記事」あるいは「note」に置き換えても同じことが言えると思う。
「何となくみんなに受けそうなもの」というものは、実は、何となくという人は一人もいない。結局、何となくみんなに受けない。
PV(ページビュー)は大切。
そもそも読まれなければ伝わることもない。それはわかる。
でも「PV=刺さっている」ではないのだ。
そして更にこう書かれている。
一人の明確な人に向けて、痛烈なメッセージを考えて本にする。一人に明確に刺さるということは、その裏に同じような悩みを持った人というのは無数にいるので、必ず伝播していく。
思い出してみて。実際、胸に刺さった時って
確かにこんな感覚だよね。
「1人の明確な人に向けて」という部分が「肝」なんだけど、これを難しいと思う人も居ると思う。他人のことって、そんなに明確にわかるものじゃないですからね。
でも僕はこの記事を読んで、こう感じたんですよ。
「1人の明確な人」って、
「誰か」じゃなくて「自分」を明確に思い浮かべるのもアリなんじゃね?って。
つまり「1人の明確な人」を「自分」に設定して「自分が読んで刺さること」を本気で書くんですよ。
でもそれには注意も必要。
もちろん自分のことだからよく分かってる。
だからと言って手を抜いたり、実は手を抜いちゃってることに気付かないままで居ると、
ただの日記みたいな自分語り
で終わってしまう。
それじゃ伝わらないし刺さらない。
そうではなくて「自分に一から伝えるつもり」になって、わかりやすく明確に書くことで、引用にあるような「その裏にいる同じ悩みや同じ考えを持った無数の人に届く」ってことが、初めて実現出来るのだと思う。
僕はボーカリストなので、この姿勢は「歌詞を書くこと」にも直結するような気がして、めっちゃ刺さりました。
つまり大切なのは、歌詞を書く「テクニック」ではなく、歌詞を書く時の大切な「姿勢」だよね。
想いを伝える「熱量」というか、とても本質的な部分について、すごく大切なことに気づかせてもらった気がする。
何となく受けそうなことを書くのではなく、自分の想いが、まずは自分に確実に刺さるように書くってこと。
それはすごく難しいことだけど、表現者とはこうあるべきなんだと痛感した。
僕はこの記事に書かれている「たったひとつのこと」は、本当に大切な「たったひとつのこと」が書かれていると感じたのです。そしてその「たったひとつのこと」はとても難しいと感じた。
だから僕は、この記事を読んで「わかった気」になるどころか、むしろ「まだまだわかってなかった」と感じたし、無性に歌詞を書きたい気分になった。
記事を読ませるための「テクニック」として氾濫してる「たったひとつのこと」というキーワードはチープだけど、中にはこんな風に、本当に大切な「たったひとつのこと」が書かれてたりもするんだね。
でも「この記事やってんな」と感じるタイトルの記事の大半はPV稼ぎが目的の、似たり寄ったりの記事が多いのも事実。
そんな中で今回は、本当にいい記事を読ませてもらったと思う。だから本当にラッキー(幸運)。
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