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トラウマからの回復のために。疲れたときは、自分にとっての安心できる場所、落ち着ける場所をイメージしましょう。そして、出来れば「つながり」も強めましょう。

こんばんは。今日は皆さんにとってどんな日だったでしょうか。私は、充実した日でもありましたが、少し、夕方に疲れも出ている感じです。

皆さんは、気分が落ちたときや、乱れたときの対処の方法についてどのようなものをお持ちでしょうか?メンタルヘルスという視点から言いますと、対処の仕方は豊富な方がよいです。決まったものしかない、というのは、何事も偏りが出ますので。

今日は、EMDRセラピーを進めていくうえで、標準的な方法として教わる安心できる場所、落ち着ける場所のワークの一端をご案内して、皆様のストレス対処にお役に立てればと思います。

EMDRはトラウマケアのための心理療法の体系なのですが、いきなり、過去の苦痛な出来事は扱いません(ただし、いらした最初の段階で、多くのカウンセリングや心理療法と同様に、面談の方針や方向性を定めるため、「無理のない範囲」でこれまでの人生の流れを確認します)。

いきなり過去の出来事の処理に入るのではなく、事前の準備段階を丁寧に行うのが、EMDRという体系の大切なポイントです。学生時代に、プールにはいきなり入らず、準備体操を十分に行ってから、水に少しずつ入るのと似ています。いきなり飛び込んだら体がびっくりしますからね。EMDRでは、標準的な手続きとして、この準備体操が定められています。

この、準備段階と言われるパートでは、標準的には、安心できる場所、落ち着ける場所のワーク(場合によっては異なるワークを行うこともあります)を実施します。

今日は、私の、安全な場所、落ち着ける場所をご案内する中で、このワークの一部をご案内することにいたします。(どんな方法も、ご自分にあう、あわないがありますのでどうぞご無理のない範囲で、ご参考までにどうぞ。)

まず、実際の場所、想像上の場所でもいいので、自分にとって、安心できる場所、落ち着ける場所を思い浮かべます。

私にとっての、その場所とは、沖縄の東海岸に、海中道路と言われる道路があり、その先に、浜比嘉島があります。この浜比嘉島が私にとっての、落ち着ける場所です。

そして、その場所を強くイメージして、「何が見えてきますか?」と問います。

私は、白い雲、輝く海、小さな島、海で遊ぶ人、砂浜が見えてきます。

次に、「何が聞こえてきますか?」と問います。

私は、波の音、風の音が聞こえてきます。

次に、「その場の、空気や雰囲気は感じますか?」と問います。

私は、少し熱いけれど、風の心地よさを感じます。

次に、「そこをイメージするとどんな気分、感情になりますか?」と問います。

私は、落ち着きます。大きな安心を感じます。大好きな場所なのです。

次に、「それを、体のどこで感じますか?」と問います。

私は、胸のあたりが、さわやかになります。

EMDRの準備段階においては、これを強化したり、実際にストレス対処として使えるかどうかをカウンセラーと一緒に確かめるワークが続きます。

私は、これを書きながら、浜比嘉島の海をイメージしているのですが、まだ、疲れは少しありますが、すこし、おなかがすいてきました。ちょっと、安心が増したサインですね。

私は、この浜比嘉島のイメージをさらに強化するために、その場所と自分がつながっているというイメージを付け加えます。こういった、大自然と自分のつながりを、しっかり意識する、この大きな海と自分は、つながっているんだ、と思うと、心の元気が少しずつ回復します。

皆さんの、安心できる場所、落ち着ける場所はいかがでしたか? つながりを感じることができましたか?

それでは、日々のストレス対処の一助とされてください。

そして、このようなプラスのイメージを強める、持つことができるということは、トラウマの処理をしていく際に、プラスにも働くのです。


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