見出し画像

オードリー・ヘップバーンという生き方(読書感想文)


それでもあなたは美しい
オードリー・ヘップバーンという生き方


著者: 山口 路子さん



という本を読んだので初めてnoteに
読書感想文を書いてみようと思います。

まずはこの本との出会いから。
目的もなく、ふらっと立ち寄った本屋さんで
たまたま見つけたこの本。

他にもココ・シャネル や マリリン・モンロー等
同じ著者のシリーズ作品が並べられたその売り場に
私は一際目を惹かれた。
表紙のデザインも、帯の言葉も、私の胸を
ぎゅうぎゅうと締め付けるものがあった。

それから店内を一周したあと、
私はこの一冊をレジに持っていった。
欲しいと思う本は他にもたくさんあった。
だけどこの一冊だけは今買わないと
後悔するような気がした。
結果的に、その判断は大正解だったと
自分を褒めたいくらいに
私にとっては運命的な一冊となった。

どうして同じシリーズの中から
オードリーのものを選んだのか。
やっぱり帯の「自信がもてないすべてのひとへ」
という言葉が胸に刺さったから。
そして、何も知らないくせに、私は昔から
オードリー・ヘップバーンが好きだった。
あの有名な「ティファニーで朝食を」の
肘をついている写真は今でも脳裏に
ハッキリと焼き付いている。
もう10年以上前、多分中学生くらいのときのこと。
誰なのかも、何年前の作品かも知らずに私は
その肘をついた女性に一目惚れしたのだった。
古さなど一切感じず、私はその写真が印刷された
ポストカードか何かを衝動的に買った記憶がある。
いま思えばそれも本能的に何かを
感じていたのかもしれないなんて、
大袈裟かもしれないがそう思うほどに
私はこの本を読んで感銘を受けた。



前置きが長くなったけれど
本の内容について少し触れていきたいと思います。
著者の山口路子さんは冒頭で

この本のラストで、オードリーが生涯纏った
「ヴェール」を一言で表すとどうなるか

と読者に問いかけた。
最後、山口路子さんの答えと私の答えは
違うものとなってしまったけれど
私はそれを「信念」だと思った。

オードリーは愛することにブレなかった。
いつだって自分の信念を貫き通した。
人生をかけて「愛」というものを体現した人。
そんな彼女の人生をこの本で知ることができた。

「オードリーヘップバーンは可愛くて綺麗な人。」
そんな浅はかな知識しか無かった自分が
今となっては恥ずかしい。

彼女の「愛」に対する思いは彼女の幼少期の
経験から来ているであろうと思う。
特に「家庭」というものに対する愛については
オードリーと私の唯一の共通点でもあった。

小さい頃に両親が離婚、それがきっかけで
人一倍「幸せな家庭」に憧れ、守ろうとした。

私とオードリーは天と地の差、月とスッポン、
99%違う人間だけれど、その1%だけは
同じだったのかもしれない、そう思えるだけで
あのオードリーと同じ境遇だと言えるのなら
私の人生、そう悪くないのかも、と救われた。

そう願いながらも二度の結婚と離婚を
経験したオードリーだけど
最後には最高のパートナーと出会う。
彼女が求め続けた、愛し、愛される関係。
愛を疑うことなく信じられる関係。
その愛には結婚という「形」が無くても
何の問題もなかった。それで良かった。
二人のそれまでの人生があったからこそ
二人はこのタイミングで出会い、愛し合えた。
その奇跡に、感動せずにはいられなかった。

離婚だけじゃなく、戦争、度重なる流産、
様々な辛い思いをしてきたであろうオードリーは
それでも「愛」を信じ、そして手に入れた。
そして、たくさんの「愛」を命を賭けて
贈り続けて、その生涯を終えた。
オードリーのすごいところは
それが自身の子供やパートナーだけでは無く
自分を見捨てた父、世界中の恵まれない人達へ
惜しみなく贈り続けたところ。

大人になるほど「愛」とは何か、と
複雑に考えるようになってしまうけど
「愛」とは至ってシンプルであることを
この一冊が、オードリーが、教えてくれた。


なんじゃかんじゃと語ってしまったけれど
とにかくオードリーヘップバーンやっぱ
めっちゃ可愛いし綺麗だし、中身も美しいし、
でもそれは努力や冷静に自分を見つめる力だったり
判断力に長けていたからこそのものであって、
あざとくて、そんな人間らしいところも素敵で、
だけどこんな私にも共感できるところもあり、
オードリーヘップバーンという一人の女性のことを
なんとなく好き、から、すごく好き、に変わった。
そんな一冊だった。
私も大きな愛を持って生きていきたい。


そんなオードリーヘップバーンの映画が
今度ルーニー・マーラ主演で上映されるらしい?
(今撮影中?なのかな?)

好きな人を好きな人が演じる映画、
日本の映画館で上映されるのかわからないけれど
もしされるなら、絶対観に行く!
また楽しみな予定が一つできた。
それまでにオードリーの作品を
ちゃんと観ておきたいな。





この記事が参加している募集

#読書感想文

189,685件