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高大連携長寿県創造プロジェクト
弘前大(医学部)×青森県立保健大×高校生
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参加者
県立保健大(学生9名、教員2名)、弘前大生3名
高校生27名(三沢・三本木・八戸北・七戸・八戸工大二)
目的
青森県の高校生が、医療や健康に関わっている大学や地域住民と交流することにより、地域が抱える健康課題に目を向け、自分達ができることを考え行動に移す。この活動を通し、地域の課題解決に目を向ける感覚を養う。
概要
『短命県返上』をテーマに、県立保健大生(栄養学科、看護学科、大学院)、弘前大学(医学部)の取り組みを紹介。また、青森県内の現状やその原因を学び、それに対する解決策を一緒に考える。昼食には、県立保健大生考案の減塩レシピ料理や具だくさん味噌汁を提供。その後、自分ができることを考え、実際に実行し報告する。
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弘大は、地域連携活動にも参加している学生が、体験や医療の視点から、青森県が短命県である原因をいくつか紹介してくれました。様々なデータはもちろん興味深かったのですが、「医療従事者や栄養士さんのアドバイスをなかなか実行してくれないんです」という人間的な部分の指摘も面白かったですね。
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県立保健大では、減塩レシピを考案し情報発信しています。その取り組みを紹介してくれました。あらら、青森県民・・・という悲しい内容も含まれていましたが、その事実を知ることで次へのステップへとつながります。医療からの視点とは違った切り口で、これもまた興味深い内容ばかりでした。
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弘前市で弘前大生が運営している医café代表の佐々木さんが、コンセプトを高校生に伝え、いろいろな角度から医療を考えることの大切さを教えてくれました。
【概要】
これまでの活動の中で、地域と現場には大きなギャップが存在し、それは専門分野の高い医療現場に限らないことに気づきました。地域社会について注意深く考察し、潜在する社会課題を提起することが必要ではないかと考え、「地域と○○の架け橋になる。」というコンセプトを掲げました。このコンセプトを実現するために、医カフェの組織図を一般的な平面のツリー型でなく、立体の三角錐に見立て、「医カフェ」、「企画」、「進路塾」という3面から活動をしていこうと考えています。それぞれが医療、社会、教育の現場と地域社会との架け橋になることをミッションとしています。このように多様な面から組織を構築していますが、全ての構想は「地域と○○の架け橋になる。」というコンセプトを貫徹して活動を行っていきます。
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弘大生担当。青森県が短命である理由をグループに分かれてディスカッション。その後、あるケースをもとに、自分が当事者となって考察する。
☆ケース
学校から自宅に帰ると、父親の健康診断の結果がテーブルの上に置いてあった。よく見てみると、(150/100要検査)と書かれていた。9時くらいに父が帰宅した。
家族構成/父、母、私(高校生)妹(小学4年生)ペットの犬(ペロちゃん)
両親共働き。父は、仕事に真面目な人で、6:30出勤で21:00ごろに帰宅。など
さあ、あなたならどうする?
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県立保健大生チームは、以下の内容でディスカッションが行われました。
・青森の健康課題の現状の提示と解決策提案。
・身近な人の健康課題。
・高齢者に減塩に向けて取り組んでもらう方法。
・若い世代の減塩の取り組み。
・おかず味噌汁やヘルスリテラシー向上委員会について。
・だし活
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やはり昼食は減塩レシピ。高校生が県立保健大生から減塩レシピを伝授し、参加者全員に振る舞われました。だし活の本当の凄さを体感したようです!
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大学生、高校生ともに新たな発見などがあり、充実した一日だったようです。この日の交流を踏まえて、高校生は自分で考え、何らかのアクションを起こします。数か月後、高校生からきたメッセージを挙げておきます。
・家で減塩レシピを作ってみた。意外と美味しい。自分なりのレシピも作ってみたい。
・料理が好きなので、だし活を始めた。いろいろ調べるうちに美味しいものがたくさん作れることが分かった。本屋でだし活の本を購入して料理もしている。コンビニ食材で作る野菜たっぷりレシピも参考にして作ったりもしている。健康に気を使ってより一層料理が楽しめる。
・母に減塩レシピや具だくさん味噌汁のことを伝え、時々作ってもらっている。とてもおいしいし、家族で健康の話をするようになった。父も健康に気を使うようになった。とても良いことだと思う。
・学校の課題で、地元の食材を使ったメニューを考えていた。それに減塩の考えを取り組み考案した。いい評価をもらった。SDGsに繋がるメニューを作れると実感した。
・父に今回の活動について話し、父がダイエットや減塩に取り組むようになった。市の健康ポイントカードに登録し、健康行動へのチャレンジや自主的な運動でポイントをもらっている。健康に気をつかうだけでここまで変わるのかと驚いている。
・家は自営業で父が去年健康診断を受けなかったが、受けた方がいいと家族で話し合い、今年は8月に受けた。その後お腹周りを減らすように炭水化物の量など気を付けることにした。塩分も減らすようにした。父に何かあったときには家族全員に迷惑がかかるので、とても良いことだと思う。
・今回のプロジェクトの後、母と食事や運動を意識して生活している。一緒に運動をしたり、減塩や栄養などを考えて料理をしている。母は歩けば歩数が分かり、dポイントやワオンポイントが貯まるアプリをダウンロードし一生懸命歩くようになった。楽しみながら長寿県創造をしていく方がいい。
・地域に「ヘルシーメニューの提供に取り組んでいるお店のご紹介」という冊子があるのが分かった。外食するとき、それに載っているお店に行くときがある。このようなものに目を向けられるようになるんだと思った。
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最後に
高校生のレポートやアンケートを見たり、話をしたりして感じたことは、コロナ禍、課外活動ができていない生徒が多く、対面式で活動する楽しさ、嬉しさがあることでした。このプログラムへの参加は、大概の生徒が、「大学入試に繋がるから」という意識が強かったように感じられました。しかし、実際に活動してみると、大学生との交流で、些細なことでもいい刺激があったり、新しい発見があったりして、自分の目標や夢へのモチベーションが上がる生徒が多かったような気がしています。医療系を目指す高校生ばかりだったので、交流後の行動に大きな影響を与えているようでした。
大学生、職員の皆様、このような有意義な機会を与えて頂き誠にありがとうございました。今後の皆様の活躍を期待しております。
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