英語プレゼン交流会
高校生が三沢に住む外国人(英語圏)に、とっておきの地域情報を英語でプレゼンする教育系国際交流。
高校生には実生活で英語を使える機会が与えられ、プレゼンスキルの向上や今後の英語学習のモチベーションアップにも繋がる。プレゼン資料は地域の大人と一緒に作成していく。その過程では、今まで自分たちが知らなかった地域情報などをいろいろ教えてもらえる。大人にとっても自分たちの街や取り組みを、高校生や地域に住む外国人にPRできる大きなチャンスだ。交流会終了後の外国人へのアンケートの中に、こんなコメントを見つけた。「役に立つ地域情報ばかりだ。明日から自分たちの生活が変わる。私たちにとって最高のプレゼンだった。」
英語プレゼン交流会は、高校生や地域に住む日本人、そしてアメリカ人がWIN WINになれる国際交流である。
このイベントの特徴は、高校生が司会進行・運営を全て行い、自分たちの手で国際交流の場を作り上げていく。
プレゼン内容は、外国人に是非足を運んでほしい食堂・寿司屋・レストラン・カフェ。地元の特産品のPRや、日本に住んだらこれは知っておくべき!という商品。三沢周辺の観光スポットはもちろん、近所の公園の遊び方など知る人ぞ知る的なものもあった。
プレゼン内容に興味深々の外国人は、プレゼン終了後に、容赦なく英語で質問攻め。英語が得意な生徒は要領よく答えを返す。英語が苦手な生徒も周りのサポートで何とかその場を切り抜けた。うまく答えられなかった生徒は、「同じ高校生でこんなにも英語を話せるのか!」と刺激を受け、交流会終了後、使える英語習得に熱が入った。
三沢市が取り組む共生社会についてプレゼンした高校生もいた。パラリンピック車椅子ラグビー合宿地となっていた三沢市には、ちょうどカナダの選手団が合宿。そして突然、プレゼン会場にカナダのスタッフがサプライズ登場し、そのプレゼンに対して鋭い質問をする。それに対して見事に切り返した高校生には、盛大な拍手が送られた。
日本の文化もプレゼンテ―ション。
和服姿で南部手踊りを実際に披露する場面も。食いつき具合を見ると、やはり日本文化というのは、外国人にとって興味深いものであると実感。
ステージ上でもプレゼンが行われた。薙刀(なぎなた)をポップミュージックに合わせて行う、リズム薙刀を披露した高校生もいた。パフォーマンス同様、英語での質疑応答もキレがあった。
アメリカ人と日本人混合の和太鼓チームのプレゼンは完全に和太鼓ショー。最高のパフォーマンスを見せてくれた。ちなみに、和太鼓チームを英語でプレゼンしたのは三沢市内の中学生。三沢地区英語弁論大会チャンピオンの貫禄を見せつけた。
プレゼンだけではなく、高校生vsアメリカ人のディベート対決も行われた。
テーマは「修学旅行は英語圏にすべき?」など。もちろんすべて英語。優劣はつけなかったが、普段英語でディベート練習している高校生が参加したこともあり、若干高校生が優勢だったような気がする。アメリカ人教育関係者の評価が高かった。
プレゼンの後は自由にコミュニケーションを取る時間を設けた。アメリカ留学を考えている子はアメリカ事情について話し、プレゼン内容をもっと詳しく話しているグループもあった。その他に、趣味の話から恋愛相談まで。各々楽しい時間を過ごしていた。
ハロウィンの時期に開催された回では、高校生がハロウィンカフェをオープン!パンプキンパイやキャンディが提供された。仮装してサプライズ登場するアメリカ人も。やはり高校生は楽しい空間をつくるのが上手だ。
メディアの取材は、いい雰囲気そのままに対応。満足できるプレゼンができたことが良くわかる。
三沢の国際交流に参加したOB・OGにこんな質問をしてみた。
『国際交流に参加して良かったことは?』
その回答は、
・外国に行かなくても異文化を体験できる。
・テストのための英語ではなく、使える英語を勉強するようになった。
・英語学習のモチベーションが上がる。
・自分に足りないものが分かる。
・夢に繋がる情報を教えてくれる。
・世界に目を向けるようになった。
・視野が広がった。
・他人と協力して一つのものをつくり上げる経験ができた。
・相手の立場に立って物事を考えられるようになった。
・多様性を体感できる。
三沢の国際交流は単に交流を楽しんだり、実際に英語を使えるだけではない。地域のいいものを伝える。そして、人づくりという側面も持ち合わせている。
大人はこの機会を与えていかなければならないし、同時に次の世代が三沢流国際交流を継承し、今度は新しい時代の国際交流を創り上げていく必要がある。
主催:Misawa English Activities
レポート:#国際交流みさわ広報部
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