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Rongo

今回のカラメア旅のステイ先、Rongo Dinner, Bed & Breakfast
Rongo(ロンゴ)は、世界中のアーティストやクリエイティブな人たちが集い、それぞれの能力、知識、才能を刺激し合える場所を作りたいという願いから始まった宿。

オーナーのポールは私の友人のご主人で、このカラメアに移住を決める前からアート、パーマカルチャー、トラベル(旅)、教育の4つの要素から成り立つリビング・イン・ピース プロジェクト(Living in Peace Project)を立ち上げて活動している。

Rongoのリビングルーム。

Rongoにはこれまでここを訪れたアーティストの作品が所狭しと飾られていて、アーティストが自分の情熱をかけ創作することをサポートしたいという思いから始まった場所であることがわかる。特に、ステイするゲスト同士が一緒にディナーを囲んだり、ワインやコーヒー片手に語り合えるリビング・ダイニングスペースは、創造力とエネルギーが満ち溢れている空間だった。

ゲストは到着してまず、このリビング・ダイニングで何かを感じるらしい。私もそうだったし、私の後に到着したご夫婦も、その後に来たカップルも、初めはこの空間にしばらく魅了されていた。

もともと産院だった建物を改装して作られたというRongo。世界中から集まるアーティストや旅をする人のクリエイティブなエネルギーがここで自然に融合するのだろう。

オーディオルームにあった作品。

ゲストルームには一つひとつテーマと名前がつけられていて、それに合わせた家具やオリジナルのアートが置かれている。

Rongoのキッチン。燦々と光が差し込む気持ちの良い空間。Rongoを運営するトリスタンが朝食を作っていたり、コーヒーを淹れていたり、みんなでおしゃべりしたり。洗い物をしていると窓の外に学校から家に帰るディーバが自転車に乗ってこちらに手を振る姿が見えたり。一日のどの時間でもここにいるとあったかい気持ちになれた。

この他Rongoには、ヨガルームやラジオ局(Rongo Radio)、パーマカルチャー(持続可能な有機農法)の農園がある。農園で農薬など一切使われずにすくすくと育った野菜や果物は色、味が濃くて本当に美味しい!これらは朝食やディナーで味わうことができる。

Rongoは各国で盛んになっているWWOOF(ウーフ)のホストも行っている。ちょうどステイしている間に出会ったWWOOFerのあかりさんは、私にWWOOFのことやパーマカルチャーのことをたくさん教えてくれた。

Rongoはこうした出会いもたくさん生まれる場所だ。

ある日には、オランダから休暇を使って訪れていたカップルと、リビングでしばらく話し込んだ。オランダではこの季節の休暇は例年4〜6週間、彼らはヨーロッパ以外の国に旅に出るのだそうで、今回はレンタカーを借りてニュージーランドの各所を回る予定とのことだった。Rongoで1泊した後、翌日にはヒーフィー・トラック(Heaphy Track)というカフランギ国立公園にある山々を4日かけて82km歩くトレイルコースに行くんだと教えてくれた。
私の今回の旅はほとんどノープランだということを話したら、「よかったらどうぞ」とニュージーランドのガイドブックを貸してくれた。

彼らの住む国や旅した国々・そこでの経験と、私のこれまでの旅や彼らがまだ訪れたことのない日本のこと。それぞれが持つ情報やストーリーをシェアすることはいつでもワクワクするもので、あっという間に時間が過ぎる。
旅というものを構成する一つ、成分のようなものであり、自分の知らない世界を知る醍醐味であろう。

遠い世界から、偶然同じタイミングでRongoに訪れたことで生まれる出会い。

自分の旅がより深まる時間を過ごせる場所だと感じた。


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