見出し画像

「紫色の空」の正体、次世代型レタス工場「美里グリーンベース」を見学して来ました。

みなさんは8月上旬に話題となった、「紫色の空」を覚えていますか?

美里町で撮影された紫色の空の写真がX(旧Twitter)に投稿されると、「魔王が降臨しそう」「神秘的」と注目を集めました。

ではその紫色の空とは何だったのか。どうやら正体は「美里グリーンベース」というレタス工場で使用されているLEDライトでした。

(「おいでよ小牛田」さまより許可をいただきました。)

その話に入る前にまずは、「美里グリーンベース」を紹介します。株式会社舞台ファームが運営するこの工場は、日本最大級の次世代型レタス生産植物工場であり、2021年の10月に竣工しました。舞台ファームでは、セブンイレブンで販売されているカットサラダやサイゼリヤで使われている野菜、また自宅でレタスを栽培できるキット「つみたてサラダ」などを作っています。

私たち地域おこし協力隊は、9月に舞台ファームさまよりお声がけいただき見学に行ってきました。なかなかこのような農業系の工場見学(しかも日本最大級)をする機会はないので、車の中ではいろいろな想像をしながら向かいました。

(舞台ファームさまHPより引用)

ということで実際に到着してまず思ったことは、「デカくね?」です。デカいのはレタスではなく、もちろん工場。白い建物が美里町の田んぼ風景の中に異様なただずまいで現れました。聞いたところ、全長500mほどの建物なんだとか。

さて、ここからは担当者の西古さいこさまに、美里グリーンベースの紹介と工場内を案内していただきました。

そもそもなぜ「次世代型」と言われているのでしょうか。なんと聞くところによると、この工場ではほとんどの作業が自動化されています。

例えば、種まき。

種を土に植えて適切な環境で苗を育てることになりますが、この種を植える作業は、機械が行います。種と土を補充してしまえば、あとは人では作り出せない速さで種を土に植えていきます。

そして、発芽からの工程では、土耕栽培と水耕栽培を組み合わせた独自の技術舞台ハイブリッド土耕栽培を用いて、露地栽培に匹敵するほど歯肉が厚くかつ高品質なレタスを生産します。また、栄養成分をコントロールする仕組みも取り入れることで、生産されるレタスはえぐみや苦味が少なくかつ新鮮で、シャキシャキ感のある良食味になります。

工場で作られた「つみたてサラダ」を自宅でいただいたのですが、そのレタスの甘さには驚きました。

日照時間の短い季節では、光合成を促すためにLEDライトを点灯します。糖度を高める効果がある青色と、成長を促す効果がある赤色の2色が混ざり、紫色に見えます。

そう、冒頭の「紫色の空」は、この光が雲に反射して空が紫色に染まったということです。謎は解けましたね。

他にもこの工場は、SDGsへの配慮から以下のような取り組みを行っています。

①植物工場で使われる一般的な培地のスポンジは使わず、ソイルブロック(土原料)を採用することで恒常的な脱プラを図る
②太陽光による植物育成をメインとし、なるべく電気を使わないシステムを採用
③使用する液肥は河川や海へ流れ出ないよう循環式を採用することで、自然環境に配慮する

「次世代型」と言われる理由は、ただ単に自動化しているだけでなく、こういった環境への配慮も行っていることが理由なのかと思いますね。

美里町にある株式会社舞台ファームが運営する「美里グリーンベース」は、日本最大級の次世代型レタス生産植物工場であり、これまで述べたように独自技術の「舞台ハイブリッド土耕栽培」やSDGsに配慮した施設など、多くの魅力があります。こんなに素敵な工場を美里町で運営されている「舞台ファーム」さまには感謝しかありません。

「美里グリーンベース」ならびに「舞台ファーム」さまの活動に興味がある方は、以下の公式HPやSNSをチェックしてみてください。

▼舞台ファームHP▼

▼舞台ファームInstagram▼


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?