（183）理性＋カラダ＋ココロ

しつこい口内炎がやっと治った。嵐のような夜の雨が鎮まって水滴を纏った植物はキラキラと太陽の光を浴びてうれしそう。隙間風の入る和室は風の強い日はバタバタと障子が鳴って眠れずに深夜になり、このままじゃ明日バテると布団と枕を抱えてリビングへ移動した。夜中に起きると猫たちがうれしそうにキッチンへ向かっておやつにしよう！と呼ぶ。ねますよ！と声をかけた後はすぐに眠ってしまったらしい。 しばらく何だか疲れるなと思っていたら口内炎が長引き、そこでようやく、あら？これは胃腸が弱ってるかな？調子が悪くて、つまり体力落ちているのか。と気付いてから食事を消化の良いものを意識して、ビタミンと体力つけて、でも運動不足な気もするしと身体を動かしたりしてみた。睡眠は取っているけど多分あまり質が良くない。ネットの見過ぎなのは自覚している。草がすごい勢いで伸びてくる庭の手入れはそんなにしていない。   やらなければならない事はあるのに手に付かず、猫の相手をしてみたり、咲いている花を庭から集めたり。ボンヤリして困ったなぁと考えていた時、ふと、もしかしたら、気持ちの上で最近自分に厳しすぎたかもとしれないという考えがよぎった。矛盾してるけども、ダラダラしてるが、ストイックに何かしなきゃとかしちゃダメだと縛りすぎて、出来てないと思ってイヤになってないか？と。 そうかー。自分を甘やかそう！ 買い物でいつもと違うものと柏餅を買って帰る。なんてささやか。でも久しぶりでうれしいな。市販のお菓子をあまり買わなくなったのは体調管理の為で、おかげで手の痛みやついでに花粉症もかなり収まっている。そして柏餅をパクつきながら改めて考えた。 先日思いがけずに急な計画変更が生じて、必死で考えて分析して納得したつもりだったけれど、頭で考えて理性では分かっていても、身体が付いて行けなかったのだなと。身体は無理だよと。それに心も実は傷ついていたんだなぁと思う。落ち込んでもいいような状況とも言えたが私は落ち込みたくはなかったし、落ち込まなきゃいけないほど酷い事が起きたわけではない。ただ、予想したよりずっと早く決断を下すべき時がきたし、決断を下すべき条件が整った事で色々な背景が見えて、過去から遡っての疑問まで理解してしまったことでショックを受けたのかもしれない。 長年の疑問が解け、捕らえられていた呪縛は解かれてもはや自由になったようにも思えた。それは良いことだ。しかし予期しない自由は急には使いこなせないのだろう。ぽとんと落ちてきたものが自由だと理解するのもカンタンじゃない。使いかたもこれから考えてみよう。 
そんなことを考えていると身体はずっと楽に軽くなっていった。 自分を支えるために理性的に考えたことは間違いではない。でも心も、気持ちに寄り添って感じることも大切ということか。理性的に考える方は「見る」、心は「感じる」だろうか。下手っぴ故によくわからない。よくわからないけれど、このことは覚えておこうと思う。 猫たちはそんなややこしいことは考えずに生きてるように見える。でも猫なりに色々あるのかもしれないよね。