野口み里

大体寝起き。いろいろ書く人。 1985年6月30日生まれ、アラフォー独身限界非正規社員…

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大体寝起き。いろいろ書く人。 1985年6月30日生まれ、アラフォー独身限界非正規社員。 欲しいものリストhttps://t.co/cejs3JpH5u

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わたしなりの短歌の詠み方~推敲編~

最近すっかりエッセイや小説にかまけていたのですが、わたしは本来は歌人志望です。 なのに最近、一日1~2首しか詠めてないのでわたしなりの短歌の詠み方を備忘録的に記したいと思います。今回はちゃんと推敲しました。推敲して出来た歌が下記になります。 こちらは「スイッチ」というお題でTwitterコンペを募集してたので詠んだのですが5月で締め切りが終わっていたので(募集終わったら固定ツイート外してください…)供養がてらにこちらを例に書いていきます。 まずわたしは「スイッチ=恋のスイ

    • 東京土産

      昔、イベントのお手伝いの仕事をしていた事があります。 全国各地に飛び回ってイベントの雑務をする仕事です。 しかしイベントは毎日あるわけではありません。 雑務なのでお給料も一日は単発バイトより少なく、交通費が出たのが幸いなくらいです。 そこで並行してコンビニでアルバイトをしていました。 普段は週3~4くらいで働いていたのですがイベントが入ると1週間ほどお休みをいただくこともありました。 職場に迷惑をかけるので毎回お土産を買ってきていました。 明太子せんべい(福岡)タコ焼きせん

      • 歯医者は怖い。

        歯医者が怖い。 ギュイーンはもちろんの事、奴らは隙あらば「もう抜いちゃいましょう」と言ってくる。 わたしは断固拒否して神経を取ったり被せ物をしたりする治療を繰り返し、抜く事を拒み続けている。 なんでそう簡単に抜こうとするのだ。 永久歯は抜けば永久に生えてこないんだ、永久を舐めるな。 抜く事を勧めるな。お前らはピンサロの客引きか。 しかしすぐに虫歯になるわたしは歯医者さんのお世話になりっきりだ。 半年に1回は虫歯になって、酷い時は治療中に他の歯が痛くなったりする。 なので歯医

        • ゆとぴやぶっくすさんに選書してもらったら最高だった話

          わたしの家に近所にゆとぴやぶっくすさんという古本屋さんがあります。 ここ数年でできた古本屋さんらしくて綺麗でとても居心地のいい空間なんです!2週間に1回くらいのペースで通わせていただいていて行くたびに文庫ばかりを数冊買っています。(わたしは文庫フェチ) しかし一人で本を選んでいると知っている作家さんばかり買ってしまう傾向があり、中々新しい作家さんに食指が伸びない…と悩んでいました。 そこにゆとぴやぶっくすさんのオンラインストアで選書サービスがあると聞いて店主さんに尋ねる

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        記事

          電話は鳴る。

          「お客様の設備状況ですと30アンペア以上の増設は工事が必要となります。」 「はい、その料金は燃料費調整額の差額でございます。」 「そのプランはオール電化に対応したお部屋の為のプランとなりまして……」 「インボイス対応の支払い証明書は有料での発送となりますがよろしいですか?」 「新規でのご契約でございますね、ありがとうございます。」 電話は鳴る。それにわたしたちは出る。わたし平沢あゆみは東都エナジー株式会社のカスタマーセンターで電話を取る派遣社員オペレーターだ。一日25本前

          電話は鳴る。

          ナンパ

          Twitterでよくモテます。 性愛の事をよく書いてるし、メンヘラ短歌も詠むのできっとヤリマンメンヘラ女と思われているんだと思います。 女性はよくインターネットナンパをされると思いますがわたしはある時を境にインターネットナンパがすごく増えました。 アイコンをAI生成のイメージ画像にしたんです。 キャッチフレーズが「大体、寝起き。」でやっていますので「寝起き、ショートカット、メガネ、寝癖」で生成したら出来た画像です。 今までも同じイメージで描いた自画像(似てない)を使っていま

          ジャッカル

          中学生の頃はみんな斜に構えている気がします。 何か特別な自分を見せたくて変な行動をしたりする、俗にいう中二病。 わたしの中学校にも中二病の様な男子がいました。 でも彼の場合、中二病と言うより「傾奇者」の方がしっくりくるかもしれません。 Sくんはめちゃくちゃな人でした。 Sくんは学生帽を被っていました。学校指定の学生帽などなくむしろ校則違反でした。 学ランの下は浮世絵のTシャツ。鞄はモーニング娘のプリントされたビニールバックでした。 最初のうちは先生も注意していたのですが全然

          ジャッカル

          こなしオナニー

          男も女も集まればしょうもない話をします。 あれは忘れもしない22歳の夏のガストでした。 KとYさんとSさんとわたしというmixiのご近所コミニティで知り合った4人はランチオフ会をしていました。他愛もない話をしているとKは突拍子もない話をはじめました。 「こなしオナニーってあるよね。」 最初はみんな頭の中が「????」になったのですがKの説明によると「そんなにムラムラしているわけでもないけど、とりあえずこなしとくオナニー」の事らしいです。この時K以外のみんな同じ気持ちだったと思

          こなしオナニー

          カスハラ

          わたしはコールセンターで働いてます。ライフライン系と言いますか某電気小売事業者の電話受付の仕事です。 コールセンターと言うと最近流行りのカスハラ(カスタマーハラスメント)が怖いというイメージを持っているような人はいるのではないでしょうか? わたしは運よく1年くらい働いているのにカスハラにあった事がありません。 たまに理不尽に怒ってくるお客様はいらっしゃいます。 「お電話ありがとうございます。〇〇でんきカスタマーセンター野口です。」 「あの電気の解約をしたいんだけど。」 「電

          猫の目

          「迷い猫探しています」 そう書いたチラシを管理人の許可を取りマンションの入り口に貼った。マンションの隣にある惣菜屋さんも快く貼ってくれた。チラシには猫の写真と「もも3歳メス。人懐っこいです。桃色の首輪をしています。見つけた方はこちらまでご連絡ください、謝礼します。加納 090-XXXX―XXXX」と書いた。 ももがいなくなったのは昨日の夜だった。仕事が終わり帰宅したわたしは洗濯をしていた。ベランダで洗濯物を干しているとサッシの隙間からにゅるっとももが出てきた。ももはベラン

          嘘の卒業

          わたしは嘘を吐くのが好きだ。誰も傷つかない、誰も得をしない、ほっこりする嘘が好きだ。 わたし市橋紗季は公立鬼戸島中学校に通う、平々凡々な中学生。卒業も間近に迫って来てたし、進学する高校も決まっていた。 「紗季ちゃん、どこの高校に行くの?」 「八馬山高校。家から近いから。」 「え!あのヤンキーばっかりの?!」 「嘘だよ、本当は英田商業。」 「また出たよ、紗季の嘘。そうだよね、紗季の頭だったらそれくらいだよね。」 それくらい、という言葉に少し仕返しめいた意味を感じた。まあ確か

          働いた方が勝ち

          僕はニートだ。母と祖母に寄生している厄介者。 一日の大半は部屋で動画サイトやケーブルテレビを見たり、漫画や本を読んで過ごす。 家からはほとんど出ないで食事は母の用意した物を一人で食べる。 家族と会話する事もほとんどないが仲は険悪かといえばそうでもない。僕にとっても家族にとってもお互いは空気のような存在に近くて、同じ屋根の下に暮らす3人という事で落ち着ていた。母や祖母は諦めているようだったし、30近くになった僕も自分のことを諦めていた。 高校を卒業してすぐに就職はした。印刷

          働いた方が勝ち

          もっと人間失格、もっともっと人間失格

          「おい、おまえ俺にテレパシ―を送っただろう?」 「え?」 わたしは漫画を読んでいただけだし、テレパシーなんて使えるわけがない。 わたしが呆気に取られていると男は繰り返す。 「俺の悪口を言っただろう?」 目の前に立つ頭の禿げあがったガリガリのおじさんはわたしに詰め寄る。 「わ・・・私じゃないですけど・・・」 「そうか、悪かったな。」 あっさりとテレパシーおじさんは引き下がり今度はソファに座り新聞を読んでいるオジサンに同じことを聞いている。 この病棟はそういう人ばかりがいる。

          もっと人間失格、もっともっと人間失格

          おまけの一日

          2日間の有給はあっという間に過ぎたらしい。記憶が朧げなのだ。 雄二の実家に結婚の挨拶をしに行く予定で先月申請し、大嫌いな上司に頭を下げてとった有給だ。 「結婚の挨拶ねぇ、君が…ふーん」と言って有給届にハンコを押していた。あの時の顔と言ったら本当に嫌味な顔で頭にくる。 しかし雄二の実家には行かなかった。 今月の初め、雄二から両親に結婚を反対されたと言われ口論になりそのまま別れ話になりLINEもブロックされ独りきりで過ごした有給だ。 同僚の佳恵さんにしか話していなかったのに噂はす

          おまけの一日

          第3回山手線短歌吟行会レポート

          3月23日土曜日、第3回山手線吟行会が行われました。 レポートを記しますが詠んだ短歌は皆さまの物なので短歌自体は書いていないので雰囲気だけでも伝わると幸いです。 今回は第2回の終点恵比寿駅よりスタート。 行くときの電車が新宿を通り越したあたりで「これは恵比寿に止まらない…?」と不安になりましたが無事に止まりました。 駅に着き、しばらくすると文雪さんがいらっしゃいました。文雪さんは山手線吟行会は皆勤賞です。 わたしが「吟行会」と書いた紙を持って待っていると文雪さんは恥ずかし

          第3回山手線短歌吟行会レポート

          ハルカカナタ

          「はるちゃんがみえたわよ!」 部屋の外から祖母がわたしを起こす声が聞こえた。 わたしは寝ぼけ眼で部屋の鍵を開けると制服姿のはるが立っていた。 「来ちゃった」 「もう1ヶ月ぶりくらい?もっと来ればいいのに」 「そんなにしょっちゅう休んでたら卒業できないよ」 はるはわたしの幼馴染だ。はじめてクラスが一緒になったのは小学校3年生の頃。一緒に描いた漫画を見せ合ったりスーパーファミコンのゲームを貸し合ったりしてよく遊んでいた。 中学校も同じ学校で2年生では同じクラスだった。帰る時はい

          ハルカカナタ