見出し画像

〝会って話す〟を繰り返す~nacreお話会を振り返って~

この前の週末。五月晴れといった感じのカンカンのお天気に恵まれた中、私たちクリエイティブチーム『nacre(ナクレ)』のお話会を開催しました。
開催、なんてつづってしまうと大そうなのだけど、実のところは小さなカフェの一部屋をお借りしての、いつもながらの〝こぢんまり〟とした会。絵描きである ささきさとみ の地元・埼玉県は越谷市にて、お茶をしながらこれまでの私たちの活動のあれこれや想いをお伝えしたのでした。

お話会とは?ナクレとは?

まず、『お話会』って何するんですか?というのが真っ当な反応かと思います。ほんとそれ。ほんそれ。しかしびっくらどっこい、私たち自身「何しようね~。…どうする?」と、割と本番直前までもや~っとした感じでいたのです。このゆるさがクリエイターぽいよねとまとめてしまうと、私たち以外の全クリエイターからお叱りを受けそうなので、しません 苦笑。

なんとなく今回の主旨としては、一昨年に制作した『ZINE nacre』の良さを伝えたいよね(在庫めちゃあるし…←)ということがありまして、ZINEをメインに据えて、その導入として私たちがなぜ活動しているのか、何をしてきているのかなどをお伝えしようということでした。

ここでも簡単に説明すると、私たちnacreは、デザイナー・ペインター・ライター(私)の3人のメンバーで、色々な土地の魅力を〝見つけて・掬って・磨く〟ことを目的としたクリエイティブチームです。
2021年頃に結成し(いきさつが思い出せないのですが、たぶん思いつきと勢い…)、その第一弾としてレターセットを制作・販売し、翌年には私の暮らす福島県須賀川市を舞台とした自主制作マガジン、『ZINE nacre』を刊行しました。このZINEを制作するのために、埼玉県在住のデザイナー明日香とペインターさささは、本当にたくさん現地に足を運んでくれています。私としてはこれを念願の「アーティスト・イン・レジデンス」だと思っていて、本当にいい仕事(自画自賛)ができたなと感じているところです。

第一弾の『レターセット』(2021年)
第二弾の『ZINE nacre』(2022年)

リアルで感じる〝手触り感〟

当日は、土日の二日間で計3回のお話会を開いたわけですが、それぞれの回のカラーが違っていてとても楽しかった。参加者の方の関心も、アートに興味のある人、ナクレが気になっていた人、まちづくりや地域活動に関心のある人、なんとなく楽しそうだから来てくれた人などさまざま。毎回参加者が異なるということは、毎回切り口や伝え方を変えなければいけないということだなという(今更ながら)の学びもあり、私としても充実した時間となりました。

お話会のあれこれはここには書ききれないので割愛しますが、総じて今回の体験を通じて感じているのは、〝直接会うこと〟の力です。
インターネットからのSNSが日常不可欠レベルに発達した現代なので、私たちの取り組みについても、Instagramなどのオンラインでの発信を通じて知ってくれている人もいらっしゃいました(ありがたい…)。でもきっと、実際に私たちの顔を見て、声を聴きながらコミュニケーションをとることで、ネット上では気づき得なかったあれこれに出合うことが出来たのではないかと感じています。それは、私たち自身もそう。

nacreの活動を伝えて、それに対しての反応をその場でもらえて、興味深くうなづいてくれたり、反対に意外と薄いリアクションだったりと、リアルで感じる〝手触り感〟のような感触がとても印象的でした。特に今回正解だったなと思うのが、少人数制にしたところ。一回につき最大6名までということで、お話の途中で参加者の皆さんに質問を投げかけたり、そこから新しい会話や問いなどが生まれて、私たちの用意していたゴールとはまた違った展開が見えたのもおもしろかった。人と話すことで見える景色とか糸口って、やっぱりあるんですよね。


内陸型リゾートカフェ 水庵さんのランチ。植物性メインだけど、ぎっしり食べ応えで大満足。

私のカケラをあなたの中に、あなたのカケラを私の中に

全3回のお話会を経て私たちが感じているのは、総じて「やってよかったね」ということです。中でも私が個人的に思っているのが、こうゆうリアルでの出会いが何よりも尊いということ。たとえはじめまして(そしてそれが最後の出会い)だったとしても、このひとときの時間を同じ目的をもって過ごせたことって、すごく特別だなと。どんなにオンラインやAIでの〝身体から切り離された〟テクノロジーが発達したとて、この〝リアルの手触り〟って、結局なににも代えられないのではと感じています。

昨年末に弟が急死してから、私はいつも「死ぬときにもっていけるもの」について考えるようになりました。実際に会って共有した時間の重なりって、そのひとつだなと思うのです。私のカケラがあなたの中に、あなたのカケラが私の中に、そっと居場所を見つけて宿っていくような、そんな出会い。結局のところ〝生きる〟って、そうゆうことなんじゃないかなと思っています。

ということで、今回の『nacreお話会』にご参加・ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!みなさんの全部が私たちの元気の源です◎ぶるぶるしながら迎えた当日でしたが、結構いいな…という感触もあったので、またどこかでやるかもしれません。その時はぜひ、またご参加をお待ちしていますね~🐚✨

皆様とお会いできる日を心待ちにしています💕

クリエイティブチーム nacre
ライター・もん(佐藤美郷)

nacreのInstagramはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?