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【イタリア一人旅①】人生2度目のローマへたどり着く前に思い出を振り返る

これまでの人生で計3回の海外旅行のうち2回がイタリアである。
せっかく貴重な時間とお金をかけて海外に行くのだから、行ったことのない場所に行けば良いのにと自分でも思う。
だけどどうしてももう一度来たかったのだ。
そんなイタリア推しになるきっかけとなった約17年前の初回の旅を振り返る。
残念ながら当時の写真が一枚も残っていない。
ガラケーで撮った写真データは引き継がれないまま存在が消えてしまったし、写ルンですで撮ったエモい現像写真はなぜかどこにも見当たらなくなってしまった。もったいない…!
記憶だけを頼りに記録しておく。


1.初回のローマはあみだくじで決まった

人生初海外、初めてのイタリア旅行は2006年、二十歳くらいの時に友人と二人で卒業旅行先に選んだのがイタリアだった。
行き先を色々と検討した結果、ハワイかイタリアかという謎の二択になった。どちらも人生に一度は行ってみたい魅力的な観光地。考えても決まらなくて結局あみだくじでイタリアに決まったのだった。
なんともふざけた決め方だが結果的に大正解だった。
旅程は確か4泊6日だったと思う。3泊5日だったかも。
とにかく限られた日数は有効に使いたいし、予算を抑えるためにも移動は最小限にして首都ローマに4日間滞在しようということになった。

2.「地球の歩き方」でスリ回避

一緒に行った友人は海外留学経験があり、日常会話程度の英語は話せる心強い旅の相棒だった。しかしイタリア渡航ははじめて。英語がどの程度通じるのかもわからない。
情報を得るためにはお馴染み旅のバイブル「地球の歩き方」が良いだろうということで折半して買った本を片手に乗り込んだ。
とは言えまだ若くてイキっていた私たちは自分たちの直感を信じて店を選んだりしていた。
詳しいことは忘れたが適当に選ぶと当たりはずれがあった。
何も知らず、金もない素人弱者観光客はだまって「地球の歩き方」に書かれている店を選ぶべきだったのだ。初心者にぴったりな無難で美味しい店がちゃんと書かれている。
ちなみに思ったより英語は通じなかった。現地人は基本みんなイタリア語だった。ただの観光なので数字だけ言えれば問題なかった。

また当時ローマは我々の想像以上に治安が悪かったのだが、この神本にはぼったくりタクシーやスリの情報まで書かれている。友人は地下鉄に乗っているとき危うく財布を抜かれそうになったのだが、その手口が書いてあるまんまで明らかに怪しかったため荷物をガードして無事だった。事前知識を得ていたおかげであらゆる難を逃れることができたのだ。もうその信頼は絶大である。
先日カンブリア宮殿で「地球の歩き方」特集をしていた。
創刊したダイヤモンド・ビッグ社が倒産し地球を歩かなくなってしまうのでは?という誤解を招いたというニュースがあったけれど、学研グループの地球の歩き方社に譲渡され、シリーズの出版を引き継いだだけでなくコロナの影響で95%減だった売り上げが回復しており、編集者さんたちの創意工夫でさらなる発展を遂げているそう。ムーとのコラボなんて凄く面白そう。素晴らしいなあ。
2度目のローマ渡航にも、もちろん最新版を持って行ったことは言うまでもない。

3.街そのものが美術館って本当だった

ローマの街はとにかく美しかった。
テルミニ駅から出ると広がる石畳の道、周辺のホテルも商店もほとんどが築数百年はたっているのではないかと思われる重厚な石造りの建造物が立ち並ぶ。路駐してあるのはFiatの車、たばこを吸いながら道行く現地人たち。
これがローマ!
歴史を感じる美しい街並みと、壁の落書きや歩道に無数に落ちている吸い殻やゴミのギャップがまた人間味があって魅力的だった。
ちなみに滞在たった4日間に車の軽い衝突事故を2~3回目撃した。ローマ人は車間距離も近いしせっかちなのかもしれない。

誰もが知っているような主要観光スポットはほぼ制覇した。
コロッセオに感動し、トレビの泉でコインを投げて、スペイン広場でジェラートを食べて、真実の口で記念撮影し、パンテオンの前でサンドイッチを食べて、夜のナヴォーナ広場で噴水を眺めるなどTHE・定番モデルコースを思い切り楽しんだ。
そしてこの旅で一番印象に残った場所はヴァチカン市国
サンピエトロ大聖堂とヴァチカン美術館だった。
同じ地球上の同じ人間が作ったものと思えないほど荘厳で美しかった。
私の乏しい語彙力であの地で感じた空気、美しさを表現できない。
とにかく人生で味わったことのない感動。
その時は「また来たい」と思う余裕もなかったのだが、いつまでも忘れられない記憶として深く目と心に刻まれたのだった。

4.12年後、2度目のローマ「テルマエ」へ

ヴァチカンの絶景

強く残った感動は何年経っても忘れることはできなかった。
初回から12年後の2018年、仕事が落ち着いて運よく1週間程度の休暇を取れることになった。
旅費が抑えやすいオフシーズンに休めるというのはサービス業に従事する数少ない利点だ。
せっかくのまとまった休みだしどこか海外に行こうと考えたときに、真っ先に浮かんだのが「またイタリアに行きたい」だった。
もう一度ローマ、ヴァチカンに行きたい!
あとはせっかくだし割と近いフィレンツェにも足を伸ばしてみよう。
そうだ、『ローマでテルマエに行く』って面白いんじゃないか???
思いついてしまった。もうこれは絶対面白い旅になるに違いない!
12年前にはなかった映画『テルマエ・ロマエ』
みんな大好きテルマエ・ロマエが2018年には存在していたのだ!!
絶対に実現するぞ!私はローマでテルマエに入る!!!
思いついたら即実行するのみ。
前回一緒に旅した友人は公務員。残念ながらスケジュールが合わず今回は一人旅となった。
初の一人海外だがイタリア・ローマは2度目。
手元には地球の歩き方。
イタリア語で数字が言える。
何も恐れることはない。
とりあえず飛行機とホテルを手配した。
いざ出発、成田空港へ!!!

次回へつづく…

写真もないし有益情報でも何でもない昔の記録、もしここまで読んでくれた奇特な方がいらっしゃったら心から感謝です!

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