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アダルトチルドレンの私が、「血の轍」を読んだ。

前ブランチで紹介されてた血の轍を読んだ。
ゾクゾクするような面白い感じ、と紹介されていたけど、

読んだら具合悪くなりそうだったからずっと遠ざけていたんだけど、なんか今日読んだ。
読んでる途中も何度か、読んだ後もポロポロと涙が出た。
面白い、面白いのかな。なんでこういうのが面白いという表現の対象になるんだろう。ストーリー展開とか漫画の書き方とかは素晴らしいんだと思うけど。つらいよ。

精神科の先生の解釈を見ながら、余計なんかぽろぽろと涙が出た。

よく思うのだけれど、"親から感情的に支配されていた"と知ることは大切かもしれないけど(負の連鎖を繰り返さないためにも)
一方で、今更認識するのはあまりにも心を抉られているような気持ちになるなと思う。

背中をゆっくりスプーンでえぐりとられているような、そんな気分になる。

解釈動画を見ながら、私が思い出す母も、いつも自分が見上げてる感じだなと気づいた。とにかく威圧がすごくて。この作品は過保護系だし異性だからちょっと違うけど。

家に帰ってきて扉を開けて真っ暗な部屋で"すごく暗い気分"アピールをしている母を見るのが、本当はとても辛かった。
毎日、暗い気持ち、落胆した気持ちになった。

朝から缶が開く音を聞くたびに息が詰まった。
家に帰って扉を開けるのも怖くなってた。今日は電気付いてますようにって、部屋が暗いことが怖かった。

背中を丸めてストロングゼロを飲みながら、身体をゆっくり揺らしてる母親を見るのはとても辛かった。

私が殴って気が済むならいくらでも殴れば?と高2くらいで言うまで、よく殴られてたのも、包丁向けられたのも、産まなきゃ良かったと言われたのも、大声で叫んだりしてたのも、暴れてたのも、

無理して一生懸命母親業をやってくれたことも辛かった。

生まれてごめん、と思った。

産まなきゃ良かったのに、と思った。

死にたいんだ、生きてたくないから飲んでるんだ、と言われて自分がこの人の生きたい理由になれないことに悲しくなった。どうでもいいのにね。

首を括る母も、死んでやると言いながら家から出て行こうとする母も、泣きながら必死に止めてたな。

今ですら、私がそばにいないと余計に飲んでしまうのかと思って、寂しくさせたらまた飲んでしまうと思って、実家に帰るたびに必要以上にそばにいてしまう。
別に、優しい話し方できる訳でも、寄り添いながら話を聞ける訳でも、心を埋められる訳でもなんでもないのに。

そんな風にこんな歳まで過去の苦しみを引きずっている自分が未熟で気持ち悪いと、その心が描写されてるのもとても辛かった。最近はここまで酷くないのにね。

父親を見下しながら喋るけど、私はあなたの方がよっぽど心配だよ。

私、この人が認知症とかになった時に、"絵に描いたような子供"みたいに優しい心もてるのかな。

私が彼女に怒られてる時、反省して聞いてるつもりだったのに、「お前のその目が気に食わないんだよ。これから先の人生もずっとそんな顔してたら嫌われるよ。」って言ってたな。血の轍の描写にもあったように、母親から見た私はずっともっと憎くて酷い顔だったのかな。自分が怖いよ。

笑顔が素敵だねと言われても、嘘なのかなと染み付いてるよ。自分が笑顔なことも嘘の顔が張り付いてるみたいに時々思う。

こういう話をすると母親も必死だったわけで本当は貴方のことが大切な良い人なんでしょう、と聖なる母親像を押し付けて宥めてくれる人は沢山いるけど、その人たちはなんでそんなことをするんだろうと思う。

なんでそんな"母親"という存在なだけで神格化の対象になれるんだろう。させるんだろう。
多分子供本人が一番、できることなら母親なるものを悪く言わないで済むなら否定したくないと思ってると思うけどな。

必死の心のSOSな気がするんだけどな。

こういう作品読むと、普段は平気に擬態してる心が、過去に引っ張られすぎちゃうから、ほどほどにしないとなと思う。

こんなこと書いてること自体も未熟と思われるのだろうし、親には見つかってほしくないし、親のことも傷つけたくないし、自分は自分を責めるけど、支配育ちの子(だった大人にも)には、自分を責めないでと伝えたいなと思って文字にしました。

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追記
読んだ次の日めっちゃ鬱。
カウンセラーに、貴方はお母さんのこと、"可哀想"って思ってるんだねぇ、と言われたなそういえば。

明るく生きたいな。

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