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息子は「育てにくい子」だった (番外編)

『ちょっと難しい』HSC気質な息子の話です。
これまで息子の「育てにくさ」ばかり語ってきましたが、息子にも『これは楽だな』と思える点がいくつかありました。

食の好き嫌いはあれど

「うどんの青ネギは全部取らないと食べない」
「いつもと食感が違うと箸が止まる」
「枝豆の薄皮は全て除去」
「唐揚げのスジが気になって食事中断」
「初めて見たものは警戒心MAX」

等々、繊細さを食事にも発揮していた息子ですが、外食で困らない程度には食べることができました。

麺類、フライドポテト、ハンバーグ、唐揚げ、カレー、オムライス、おにぎり、パン、ナゲット、ウインナー、玉子のお寿司、果物、ゼリー、アイスetc

子ども向けのメニューであれば大抵大丈夫で、量は結構食べてくれる方なので心配はありませんでした。

かくいう私も小さい頃は息子と似たような感じだったので、うどんの青ネギや枝豆の薄皮を除去する作業は全く苦にならないのもあります。
わかる、わかる、嫌だよね。でもまぁ、そのうち食べられるようになるし。気にするなって言われても、無理なんだよねぇ、そうなんだよねぇ。

幼稚園は毎日給食ですが、おおむね残さず食べているようです。それなら栄養面も大丈夫だろうと、家では好きなものを与えています(大人とは半分くらい別メニューです)。

私は両親も好き嫌いが激しい人で『飯の時間くらい、嫌な思いすることないだろう』という父の信条のもと、各々が好きなものだけ食べる生活でした。
サラダの具材はそれぞれカスタマイズされた内容、大皿メニューから食べられるものだけ拾うのは日常茶飯事。
それでいて私は幼稚園~高校まで毎日お弁当だったので(給食のない学校でした)、本当に好きな物だけ食べて育ちました。

何でも食べられる夫は素晴らしいと思いますが、子どもたちに強いることはありません。
息子以上に娘が偏食なので(いわゆる『白いものしか食べない』『野菜果物全滅』『一口で飽きて放置』等)、息子は今のままで十分だと思っています。


手を繋いでくれるだけでいい

息子は今でもしっかり手を繋いでくれる子です。
「手を繋がないと不安」というのも少しはあるようですが、片時も離れないということでは全くないので困り感はないです。

また、レジ待ちでいなくなったり、駐車場で走り出したりもしません。
迷子や事故にならないだけで、とても助かっています。


大人しい男の子

息子は最近こそ『男の子らしい元気さ』が爆発していますが、基本の性格は大人しい方だと思います。
よその子を叩いたり物を投げたり、オモチャの取り合いになったりはしません(取られたオモチャは取られっぱなし。取り返しにいけるのは、自分の妹に対してだけです)。
おままこどやブロックなどの一人遊びが大好き、鬼ごっこなども逃げ回ってばかりのタイプです。

とはいえ、車や恐竜、最近は戦隊モノやゲームが大好きで『一般的な男の子らしさ』はあるので、何も心配していません(別にピンクが好きでもプリンセスが好きでも、それならそれで応援しますが)。
他の子とトラブルを起こさない、それは親にとって非常にありがたいことです。


体調不良や怪我が少ない

乾燥肌なので皮膚科には通っていますが、その他の病気や怪我はほとんどありません。
北海道の過疎地住まいのときは他人との接触が少なかったせいか、お薬手帳は保湿剤一点のみでほぼ真っ白。東京に引っ越した際に、薬剤師さんに驚かれたものです。

その後も胃腸炎や風邪などに罹ったことはありましたが、回復は早く、ぶり返すこともなく……。
予防接種の副反応で発熱したのは、本当に最初の1回だけ。コロナのワクチン後も元気ぴんぴんで、夫に「実は生理食塩水打たれたのでは?」と言われたほどです。

幼稚園に通い始めてからも、病気をもらってくることは全然ありません。
もちろん先生方が感染症対策を徹底してくたさっている部分が大きいですが、一人遊びが好きな息子はお友達と自然と距離がとれている……のかもしれません。

何にせよ健康は一番の財産ですから、これも親としては嬉しいポイントです。

息をするように数をかぞえる

息子は数字が好きです。
目に付いたものを何でも数え、番号を振られた駐車場などに行こうものなら、端から端まで数字を言ってまわりました。

「理系の子・数学ができる子になってほしいから、数字を意識した知育を取り入れる」

みたいな話も時おり目にしますが、特別な知育はしていません。
朝ごはんのハッシュドポテトに、ケチャップで数字を書くだけで大喜びするような子です。
わざわざ聞かなくても、結構大きな数でも地道に数えて報告してくれます。
数については『執着・過度のこだわり』というよりは『興味が強い』『数的概念に強い』という感じです。

5歳半を超えた今では、一桁同士の足し算はもちろん「30+35」のような片方がキリの良い二桁同士の足し算もできます。指折りしたり紙に書いたりはせず、全て暗算です。
また、読めるだけなら三桁の数まで(298円など)。
あとは3歳くらいで既に『2→4ときたら、次は6だね』などの法則性も、感覚で理解していました。

私も夫も理系、私は珠算・暗算の三段保持者なので、息子が楽しんで数に触れているのは、とても嬉しいです。


興味が限定的ということは

息子は一言でいえば、オタク気質です。

一度ハマったら、しばらくはその物事で頭の中はいっぱい。
図鑑を毎日読み込んだり、グッズを買ったり、絵を描いてみたり、ゲームをやりこむためにYouTubeで予習をしたり。

このような気質に否定的な親御さんも中にはいるかもしれませんが、夫も私もいわゆるオタクなので、むしろ息子の気質は大歓迎です。
息子がハマったものへ夫や私も興味を持ち、節度ある範囲でのグッズ集めにはどんどん協力し、一緒にゲームをして盛り上がり、息子の『オタ活』をできるだけ応援しています。

恐竜にハマったときは、図鑑を何冊も買い、博物館へ行き、関連の動画やゲームを探したり。
ウルトラマンにハマったときは、福島空港や須賀川市へ(福島に住んでいて本当に良かった!)。
ポケモンにハマっている現在は、ゲーム・ぬいぐるみ・フィギィア・カードなど、色々集めて遊んでいます。

息子の服装は『そのときハマっているもの』を買うので、写真を見返すと、その当時なにが好きだったかひと目でわかります。

確かにお金は掛かります。
ちょっとゲームやりすぎかな、遊びすぎかな、甘やかしすぎかなと思うときもあります。

でも、一つの物事に深く興味をもてるということは、スペシャリストになる素質があるということです。
これからの時代、どんどんAIが発達していき、凡庸な人材は淘汰されていくかもしれません。
そうなったとき、人間の手・人間の感覚でしかなし得ない、あるいは強い熱意や信念を武器にトコトン技術を磨けるような人材にはチャンスがあるのではと思っています。

また、大人側の好き嫌いや優劣の概念だけで子どもに我慢を強いる(抑圧するのは)、将来的にマイナスな方向へいく懸念もあります。
家以外では頑張りすぎてしまう息子なので、家庭では、家族の中では伸び伸びと『好き!』を楽しんでもらいたいと思っています。


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