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久しぶりに物語を読む_210614

本好きのあるあるですが、知人から、その人が好きそうな本(物語)を見繕ってもらえるよう、お願いされることがあります。

その人は好きな作家がいない、ということであれば、鉄板のお勧めはこちら。

一言で説明すると「本気で遊ぶとこうなっちゃう」。文体は読みやすく、読後感もいいからでしょうか、8割方の方に良かった、と感想を言ってもらえます。初版から20年くらい経つと思うのですが、今も夏になると、本屋の店頭に並んでいます。

この川端裕人さんの新刊がでてました。

「理系オタクがたくさん登場するラノベ」です。青春小説です。私もこんな、オタクにどはまりした学生生活を送ってみたかった! 登場人物の会話、青すぎて恥ずかしいな~というのはあります。でも読後感は「夏のロケット」と同じくらい良かったです。登場人物みんなの活動が、疫病の影響を受けるのですが、現在の自分と重ねて読まない人はいないのでは無いでしょうか。

最近、文芸コーナーで川端さんの本を見ないと思っていたのですが、ラノベの方で活躍されていたんですね。


「物語」は、余裕がないと読めません。時間の余裕も必要ですが、心の余裕も必要です。登場人物がピンチになった時のダメージに耐えるには、心の余裕がないと。作家の浅田次郎さんが「作家は、一番辛い人に寄り添って物語をつくる」というようなことを、どこかで書いていたと記憶しています(出典が曖昧ですみません)。自分の心が鍛えられるのも、没入できる「物語」を読んで、自分だったらどうするだろう、と深く考えたときだと思います。ビジネス本も好きですが、心を鍛えるのはやはり「物語」です。

辛い時には、自分とは別の境遇の「物語」を読んで復活する。これが私が落ち込んだ時の常套手段でした。でも最近、色んな意味で余裕がなく、物語から離れていました。この「空よりも遠く~」が半年ぶりくらいに読んだ物語になりました。


ちなみに川端さん、ずいぶん前にこんな本も書いています。昨年くらいに、「コロナを予言していた」と復刊されて、ちょっと話題になったようです。厚物ですが、川端さんの他の本と同様、読みやすいです。疫病の知識満載で、こちらもお勧め。


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