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話題の映画を観てきました。

アカデミー賞に最多11部門ノミネートされている超話題の映画、"Everything Everywhere All At Once"(略して"エブエブ")を映画館で観てきました。

なんかもうポスターからしてクセしかないし、『ミッドサマー』『Lamb』などの作品で知られる制作スタジオA24の作品だし、多分あらすじを知ったところでなんだそりゃなんですが、一応あらすじをお話しします。

主人公は、破産寸前のコインランドリーを経営する中国系アメリカ人のエヴリン。ランドリーの経営だけでも頭が痛いのに、反抗期の娘、父親の介護など家族の問題も抱え、日々の生活を送ることで精一杯。

そんなある日、エヴリンは国税庁の監査官と揉めている最中に、普段は気弱で頼りない夫・ウェイモンドとマルチバースにトリップし、「世界を救えるのは君しかいない」と告げられる。ただのランドリー店のおばちゃんのエヴリンが。

最初は半信半疑なエヴリンも、摩訶不思議な世界を目の当たりにして開眼し、悪と戦っていく…というストーリーです。

え?ってなりますよね。安心してください。わたしもです。

こちらの予告動画もあわせてどうぞ。

もう、終始想像の斜めいくストーリーとお下劣な下ネタ(日本では絶対にみないレベルww)で何がなんだかわからないんですけど、それがめちゃくちゃ面白い。

たぶん映画を観てる私の顔、笑ったり泣いたり困惑したり、すごい顔してたと思う。

感情の振り幅が大きかったり、一転ニ転するような作品をよく「ジェットコースターに乗っているような感覚」と表現したりしますが、エブエブを例えるならば、

「空中ブランコに乗ってたかと思ったら気がついたらジェットコースターに乗っていて、超高速スピードで振り回された後にコーヒーカップでぐるぐる回され、その挙句にいきなり観覧車のてっぺんで止まっているような感覚」です。トンデモ視聴体験でした。

全体的にカオスなんだけど、物語の核となる「母娘の確執」や「人生の選択」は多くの人が抱える問題であり(わたしもその悩みの渦中にあるひとりなのでなおさら…)、

メッセージが伝わってくるので、バカバカしいなぁ〜!と思いつつも泣けてしまうんです。

ありふれたメッセージなのかもしれませんが、こんな世界観の中で伝えるのはこの映画以外にないんじゃないでしょうか。

迫力満点で意味不明な世界観。これは絶対映画館で観た方が良いタイプの映画。わたしももう一回映画館で観たい。

公式サイトに掲載されている著名人のコメントの中で、俳優の玄里さんのコメントがとても素敵でしたのでここでご紹介。こんな素敵な視点で感想を残せる人になりたいものです。

母親にとって、思い通りにならない娘は
世界を破滅させるモンスターだし、
ありのままの自分を受け止めてくれない母は、
娘にとって必ず倒さなきゃいけないラスボスだった。

あの頃、見えない拳で殴り合ってた自分達を
思い出し、笑い、泣いた。

今あるものを大事にしたくなる、
母と娘の壮大なマルチバース戦争映画。

玄理|俳優
『エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス』公式サイトより

このエブエブの監督は2人いるんですが、彼らはまだ30代……この映画が2作目。(1作目はダニエル・ラドクリフ出演の『スイスアーミーマン』)

監督らと同じ世代にを生きてきたはずですが、こんなはちゃめちゃな世界はわたしは到底思いつかないなぁ……!とため息がでちゃう。

The universe is so much bigger than you realize.

是非映画館でマルチバース体験を…!


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