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2024年4月完読本まとめ


はじめに

さて、4月ももう終わりを迎えるわけですが、みなさんいかがお過ごしですか。
世の中はGWで喜び勇んでいるんですかね。

私はどこに行くでもなく、本を20冊も買ってしまったので時間が許す限り読書に勤しむことにしました。

そんなわけで今月も完読本の感想でも書いていきますか。
え?全然読んでない?作品に寄っては自分の感情と向き合うから休憩が必要だったり時間がかかるんだよ!

「スプートニクの恋人」

あらすじ
22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。――そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー!!

村上春樹 著

私は初めて村上春樹を読んだ。
30年近くも生きていると、何処かで耳にする著者であろう。
TV、インターネット、新聞、雑誌。
週間、売上ランキングなんたるものに、名を馳せていた思い出がある。

だがしかし、私は一度も手にした事が無かった。
どこかで私とは違う世界のモノのように感じていたのかもしれない。
ゲームでいうところの、グラフィックで存在するけど、そこに本質は「存在しない」モノたちのような。

私1人では一生読むことがなかった、私の世界には存在しなかった。
そんな1冊である。

正直に言わせて欲しい。
私の乏しい知能ではこの本の感想は、よくわからない。としか出てこなかった。

ただ、人生なんて生きていて明確な理由も無ければ、本当もよくわからない事だらけなのだから

この本はある意味リアルな人物を描いているようにも思う。

作家を目指すすみれと、"ぼく"と、すみれの初恋相手、ミュウの3人の物語である。
ストーリーをよく分かっていないので、説明なんて書けるわけがない。
だが、登場人物全員血が通っているような、そこに「存在する」ような
そんな幻想を感じさせてくれる。

登場人物の生き方、思考、その描き方が村上春樹の魅力なのではないか
だからこそ、これほどまでに有名な著者なのではないか。
と思う。

何度もいうが、ストーリーはよく分からない。
でも私は引き込まれた。
最近読んだ本の中で1番、すぐに読み終えてしまった。

その理由を私はもっと知りたくなった
私は古本屋に寄り(カッコよく言ったけどBOOKOFF)で村上春樹を買い漁った。
私の中の理由を、私はきちんと見つけられるだろうか。

いつもの如く、好きなセリフを書いていこう

ワインというのはね、沢山残せば残すほど多くのお店の人たちが味見を出来るの。ソムリエ、ヘッドウェイターから、いちばん下の水を注ぐだけの人までね。そうやってみんなでワインの味を覚えていくわけ。だから上質なワインを注文して残していくのは、むだじゃないのよ。
これは私が飲食店で働いてたからこそ、響いた言葉だろうなぁ。
飲食業は給与が良いとは言えない、そんな中で給与は全て飲食に使えと言われていて
でも安月給で手が出ないお酒も多い。
そんな下の人間は、こうやって優しく出来たお客様に教育されて成長していくんだよなぁ。と思い出した。
こういう思考を持った登場人物が居るのがイイよね。

他人のことがなんとでも簡単に言えなくなったら、世界は凄く陰鬱で危険な場所になる。ヨシフ・スターリンのやったことを考えてみるといい。

ヨシフ・スターリンがやったことの詳細は分からないので、誰か分かりやすく教えて下さい。

あまりにもすんなりとすべてを説明する理由なり論理なりには必ず落とし穴がある。それがぼくの経験則だ。誰かが言ったように、1冊の本で説明されることなら、説明されないほうがマシだ。

誰かの言葉や本で得た知識は自分の血肉にはならない。得た知識の中で生まれる、自分の感情が血肉になるんだろうね。

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」

あらすじ
人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧……。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、でも、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。優等生のぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。

ブレイディみかこ 著

これまた、スプートニクの恋人を読んで感動し、村上春樹の本を探している時に出会った。新宿の古本屋で(BOOKOFFね)

村上春樹を読まなければ、私の人生にイエローもホワイトもブルーも無かったかもしれない。

めちゃくちゃに良い本だった。
これは自分に子供が居たら絶対に子供に読ませたいし、親になる人にも読ませたい。
セクシャルマイノリティである人にも読ませたい。もう全員読んで欲しい。
シンプルに言えばレイシズムを題材にした、ノンフィクションの本である。
海外に住むことになった著者が底辺託児所で働き、息子を育てていく過程を描いた作品である。

今の日本に足りない思考が沢山詰まっている、と私は感じた。
足りない思考が多すぎてピックアップ出来ない。読んで。読んでよ。
正直全部の章で感じたこと連ねたいよ?
それだけの熱量があるよ、この本には。

最近の私はマイクロアグレッションやアンコンシャスバイアスを気にしていたので、余計に考えを改めさせられたというか。
世の中の会社はコンプライアンス資料と一緒にこの本も読ませたほうがいいよ。

何個か感動した箇所があるので、抜粋していく。

「楽をしていると、無知になるから。」

「多様性ってやつは物事をややこしくするし、喧嘩や衝突は絶えないし、そりゃ無い方が楽よ。」
「楽じゃない方が、どうしていいの?」
「楽をしていると、無知になるから。」
「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと思う。」

これは著者と息子の会話で、親子でこんな会話出来るって最高すぎるよね。

"楽をしていると、無知になるから"これは本当にその通りで、知識を得ようとしないと、誤った情報に踊らされて無意識にレイシズムな思考を自分がしてしまう恐れがある。

そこまで大きい差別ではないにしても、マイクロアグレッションやアンコンシャスバイアスは日常的にやってしまっていると思う。
私はやってしまっている。

善意が差別になることもありうる。
だからこそ、無知のままではいけない。
知ろうとする意識や行動をしていかなければいけないなぁ。とこの言葉で考えさせられたのである。

エンパシーという能力を身につける

政治教育、公民教育、市民教育の一環で、エンパシーとはどんな意味か。という内容が息子が通っている学校の試験に出てきた。
そんな内容である。

シンパシーは聞いたことがある。
しかし私はエンパシーという言葉を理解していない
なので調べてみました。

シンパシーは、感情や友情、人の気持ちの理解等、どちらかといえば人の内面から出てくるものです。また、辛い、苦しい人や、問題を抱える人等、考えや理念に同意できる人や、同じ様な意見や関心を持っている人等が対象
一方、エンパシーは感情移入や共感する能力で、身につけるものと言われています。シンパシーとは違い、対象となる他者に制限や条件がありません。

UNIV LIFE(ユニヴ・ライフ株式会社)引用

ということなので、ざっくりいうとエンパシーはシンパシーするための能力のことですね。
むずい。

でも、こういうことを教育の場で教えていくって大事だよねぇ。

ちなみに、息子が解答したエンパシーの意味について
"自分で誰かの靴を履いてみること"って書いていて、“to be in someone else’s shoes”って言うんだけど
英語だと"相手の立場で考える"って意味なんだって。
英語はこういう所カッコいいんだよなぁ。

血筋ではない、教育で人は変われるということ

底辺託児所で問題児だった女の子が、良き里親に育てられて幸せそうに生きているエピソードがあった。
託児所にいた時は、欲しいおもちゃが手に入らないと暴力、違う子供が注目を浴びてると、水に沈めるとか
下手したら殺害するでしょう、というレベルで暴力のタブーを学んでいない子だった。
アンガーマネジメントが出来ない、それは親が同等か、或いは教育できない状況なのか。
彼女はどちらもだった。

でも、良き里親に育てられ、良き私立の学校で、良き仲間と部活で結果を出している姿があった。

私はそのストーリーが1番好きで、号泣したんだけど(私よく泣いてるな)
女の子が報われたことが何よりも嬉しくて、子供は良い大人によって変わることが出来るよなぁって安心出来たから涙が込み上げてきたんだろうな、と私は思います。

ぜひ、読んでほしい。
ちなみに2巻あるのさっきまで知らなかったので、20冊読み終えたら買います。

さいごに

外来語多いなぁ!!!日本語で喋ってよ!!!
って自分で書いた内容に自分で苛々してます。

外来語、明日には忘れてるんだろうな。
人の名前の次に覚えられない。
これがアラサーの記憶力かぁ。

記憶力上がる方法あったら誰か教えて下さい。

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