見出し画像

【20ヶ国108社】フェムテック⑥妊娠中の女性をサポートする4ヶ国6社のスタートアップ

昨今日本では産科施設の減少が進み、定期健診等の通院が妊婦にとって負担となっています。また高齢出産の増加により、出産のハイリスク化も深刻化しています。

Source: 厚生労働省 医療施設調査

国外を見渡してみると、新興国・発展途上国では、専門医不足と超長距離搬送による高い母子死亡率が大きな課題となっています。さらにコロナ禍では、妊婦の感染対策が求められています。

このnoteでは、どんな環境でも安心安全な出産を実現するために課題解決に取り組む、日本、アメリカ、ケニア、エストニアを含む4ヶ国6社のスタートアップをご紹介します。

メロディ・インターナショナル株式会社 (日本)

【創業】2015年7月
【調達】Series Dで約1.6億円 (2021年2月) 

周産期医療の胎児モニタリングで利用されるモバイル型の分娩監視装置を開発している香川大学発のベンチャーです。従来の分娩監視装置は、装置が大きくて据置型であるため、測定できる場所が限られていました。そこで、いつでも・どこでも遠隔で胎児モニタリングできるように小型・IoT化したモバイル型装置を開発し、2019年に医療機器として発売開始しました。

https://bit.ly/3pGJtD1

また、新興国における人口過疎地や遠隔地における医療施設や産科医の不足という課題に対して解決策を提供するため、2021年7月には「遠隔モバイル胎児モニター」の、アジア・中東・アフリカ各国での販売・マーケティング活動に関して事業連携に向けた覚書を締結。ジャミール商事と連携し、アジア・中東・アフリカ各国にて、遠隔で受けられる妊産婦健診の普及を支援しながら、当該地域での周産期死亡率の低減と持続可能な医療環境作りを目指しています。

Mahmee (アメリカ)

【創業】2014年
【調達】合計 $3M (約3億4100万円)

Los Angeles, Californiaを拠点とし、妊娠した女性が産後まで医療・育児の専門家からパーソナルなアドバイスを貰えるプラットフォームを提供しています。オンライン診療や在宅医療を通して通院の負担を最小限に抑えながら、健康問題の早期発見を目指す革新的なサービスです。

https://bit.ly/3IsymWZ

Bloomlife (アメリカ)

【創業】2014年1月
【調達】Series A 合計 $14.4M (約16億3700万円)

San Francisco, Californiaを拠点とし、母親と赤ちゃんの健康増進を目的とした出産前のケアソリューションを開発しています。妊娠に特化したウェアラブルモニターとデータ分析技術を組み合わせることで、母親を安心させ、医師に妊娠合併症の早期予測のためのデータを提供しています。同社のウェアラブルモニターは、誰でも簡単に使用できる軽量なパッチとなっており、妊娠中の母親と赤ちゃんの重要な健康パラメータ(胎動、胎児の心拍数、陣痛、母体の健康状態など)を追跡します。Plug and Play Japanの本社であるPlug and Play Tech CenterからもSeries Aで出資を受けています。

https://bit.ly/3DBzxj5

Origin (アメリカ)

【創業】2007年

Los Angeles, Californiaを拠点とし、妊娠中の女性に向けたフィジカルセラピーを提供しています。フィジカル・セラピーは、妊娠中の痛みの予防と治療、会陰部外傷のリスク軽減、陣痛の短縮に効果があると言われており、同社はフィジカル・セラピーを通じて不必要な手術を回避する手助けをしてきました。

TotoHealth (ケニア)

【創業】2014年
【調達】合計 $1M (約1億1300万円)

Nairobi, Nairobi Areaを拠点とし、母子ともに健康な妊娠・出産を目指しSMSベースで情報共有するサービスを展開しています。妊産婦死亡率や子どもの死亡率の低下、発達異常の早期発見に貢献しています。

Velmio (エストニア)

【創業】2020年1月

Tallinn, Harjumaaを拠点とし、人工知能により、妊娠中の健康状態を改善する初のデジタルヘルスアプリ「Velma」を提供しています。アプリでは、写真を撮るだけで栄養摂取量を記録したり、Apple Watchを装着したまま寝るだけで睡眠の質を把握したりできます。これらの個人の情報を基に健康的な妊娠生活のためのアドバイスを送信します。

https://apple.co/3pHP0sR

フェムテックシリーズ紹介

フェムテックシリーズでは、世界20ヶ国のフェムテックスタートアップ108社を解決に取り組んでいる問題別に11のカテゴリーに分類し、ご紹介しています。

①不妊治療に関する課題に取り組む6ヶ国18社のスタートアップ

②生理に関する課題に取り組む9ヶ国17社のスタートアップ

③女性用eコマースに関する6ヶ国10社のスタートアップ

④女性特有の病気や症状の検査・治療後のサポートを行う6ヶ国13社のスタートアップ

⑤更年期に関する課題の解決に取り組む3ヶ国8社のスタートアップ

⑥妊娠中の女性をサポートする4ヶ国6社のスタートアップ

⑦女性の栄養管理を助ける3ヶ国6社のスタートアップ

⑧オンライン診療のニーズに応える5ヶ国11社のスタートアップ

⑨産後・子育て期の女性を支える5ヶ国10社のスタートアップ

⑩避妊を助ける5ヶ国5社のスタートアップ

⑪失禁に関するお悩みを解決する4ヶ国4社のスタートアップ

気になるテーマのnoteを引き続きお楽しみください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?