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やり続けることで生まれる、可能性という輪の拡張。


239年続いてきた会社には、239年の中で大切に培ってきた経験値と技術がある。それは目に見える範囲の中だけでやっていくには十分過ぎるほどの経験と技術。

じゃあその範囲から飛び出そうとしたらどうすればいいのか?

きっと今までの経験値や技術では足りない。もっと他の何かが必要になるんだと思う。それは単純なことで、今までやってきたこととはまったく違うことだから。

人は新しいことを始めるには、どうしても時間がかかるし、億劫に感じるし、踏ん張りと決断が必要になる。ましてや、はじめて、すぐやめたとしたって誰も何もいわない。大前提として、元々ないことなんだから誰にも求められていない。ひっそりとはじまり、ひっそりと閉じていくだけ。

自分のやりたいでしかないし、それを信じてやり続けることでしかない。自分自身をどう鼓舞して、熱量を燃やし続けられるか。たとえ何になるのかわからなかったとしても。

こんにちは!
未来をつくる部ぎょうぶわたるです。

今回は先日行なった「チョキペタス×中村庄八商店」について書いていこうと思います。

僕の色んなオモイがこもってしまい、出だしがちょっと濃い内容になってしまいました…すみません。

先日の浅草チョキペタスの様子


中村庄八商店のステートメント。


紙の遊園地プロジェクトがはじまるずっと前から新規事業としてスタートしていた弊社の小売事業である「中村庄八商店」。

元々は弊社の社長が小売をやってみたいと言ったことがきっかけでした。

ちょうどその時、アパレル関係で働いていた人が中途入社してきまして、その人が中村庄八商店をほぼほぼ1人で立ち上げたといっても過言ではありません。僕はその人に声をかけてもらい、オープン当初、スタッフの1人として参加させてもらったり、接客や小売について色々と教えてもらいました。

「紙の卸でも小売店が出せるんだ!」とかなりの衝撃を受けたことを覚えています。

そこから、営業ではなくて中村庄八商店のプロジェクトに関わりたくて、その人と一緒に仕事がしたくて、営業をしながらちょこちょこ店に立たせてもらったり、仕入れ業務の手伝いなんかもやらせてもらいました。

それでも小売の世界はそんなに簡単な世界じゃなくて、なかなか結果が出せず、常設店は全て閉めることになりました。

今現在は試行錯誤しながら期間限定の催事出店という形で続けている状態です。

催事出店時の中村庄八商店。

だからこそ、僕は今回のチョキペタスと中村庄八商店のコラボが嬉しくてしょうがありませんでした。何もできない頃から声をかけてもらって一緒にやってきた方に対して、チョキペタスというものをもって協力することができました。

お店から伺えるチョキペタス空間。

開催期間中、チョキペタスへは200名を超えるお客さまにご来場いただき、本当に楽しい4日間を過ごさせてもらいました。浅草のお客さまにもチョキペタスを知っていただくことができ、「今度はいつくるのー?」「ずっとあってほしい!」というお言葉までもらい、とても嬉しいひとときでした。

また、中村庄八商店としては紙や紙ものの販売だけではなく、紙のクリップバイキングをはじめとした、アトラクション要素の含んだ消しゴムの詰め放題の展開や、他のお店さんとのコラボ展開、作家さんに描いてもらった作品の展示なども行なってみました。

ご協力いただいた方々へ満足のいくお返しをできたかは程遠い状態だとは思いますが、次につながるヒントは沢山得ることができました。

紙のクリップバイキング。
ブロック消しゴム詰め放題と、遊べる場所の設置。
グリュックリッヒさんの
アンティークの紙ものを販売。
手製本ノート、紙こものすずめや 
村松佳奈さんの作品を展示。


組織の中で、自分のやりたいことを実現させるのは難しい。まずもって実現させるためのポジションに行くことが難しい。色んな人の色んな思惑がある。

そのフィールドに立てたとしても周りの理解を得ることすらなかなか難しいし、その中で自分のオモイをどう伝えていけるかが大事。そして、ちゃんと伝わったとしても、成功させなければならないという責任のなかで結果をだしていかなければならない。

なにせ既存事業からしてみれば結果も出さずに利益を食っている対象なのだから、「結局あいつは何をやっているのだ」状態にとても陥りやすい…。

でも、卑屈になっても何も良いことは生まれないし、組織の中でしかやれないこともあるし、見守って応援してくれる人たちも沢山いる。だからこそ、やり続けることは大切なことなんだと思う。

中村庄八商店に関していえば、浅草ROXさんで催事出店し続けてきたからこそ、今回のようなお話が実現できましたし、チョキペタスでいえば、どうなるかも分からないながらSNSの発信をし続けたことで、アトリエヤマダさんと出会い、紙の遊園地プロジェクトがはじまり、チョキペタスが誕生しました。

会社なので、売り上げとか利益とかをどうしたって求められてしまいます。でも、僕としてはそのための店ではなく、誰かの何かの可能性を広げられる場所として存在していきたい。

やってみたいけど、なかなか踏み出せない、ほかの店ではできないけど、ここのお店では挑戦できるを一緒に考えていけるような場所。

売ることを目的としない、なにかを表現する上でのひとつの手段としてのお店、そんな可能性の拡張をお客さまにとっても、表現する側にとっても、楽しめる場所になっていけたらいいな。

そんな可能性を信じて、これからも出店し続けますので、皆さまの何かしらのお役に立てていけるとしたら嬉しいです。

長々とお読みいただき、有難う御座います。
これからも宜しくお願いいたします。


□ 紙の遊園地プロジェクトとは
 
創業239年の紙屋〈中庄〉と「ワクワクをカタチに」をテーマに活動する〈アトリエヤマダ〉が取り組む、紙の魅力を再発見するアートプロジェクト「紙の遊園地プロジェクト」です。チョキペタスやボードゲーム 製作、日本橋を盛り上げるイベントなど、さまざまなワクワク企画を実施。

◯中庄株式会社
天明三年(1783年)から続く、東京日本橋の紙屋。創業以来「信は万事の本と為す」という社是を掲げ、長きに亘り紙の卸しを行ってきた。2019年より「中庄の未来をつくる部」を開設し、紙の可能性を模索している。
 
◯アトリエヤマダ
「ワクワクをカタチに」をテーマに様々なアートプロジェクトを展開。絵の具とダンボール素材を使った巨大絵本ワークショップ、地域の自治体と連携したアートイベントのプロデュース、テレビドラマへの美術提供など、その活動は多岐に渡る
 
チョキペタスWEBサイト
http://chokipetasu.com

お問い合わせ
中庄 刑部(ぎょうぶ) : gyobu@nakasho.com

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