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海の砂漠化はどうなるのか?

いままで、自然に恵まれた三陸の海に今、異変が起こっています。
それは、単にサンマが獲れなくなった、サケが還ってこなくなったということはもちろんですが、それ以上に海の海藻がなくなりつつあるのです。
三陸の海は、かつて豊かな魚たちが獲れる日本の中でも有数の漁場でした。しかし近年、その海がかつての様相と違ってきているのです。
それが海の砂漠化、いわゆる磯焼けです。海から海藻が消えつつあるのです。海の海藻がなくなる、果たしてそんな海を次世代に残したままでいいのでしょうか?
これからの子どもたちが海藻が生えないそんな海が当たり前の海だと受け止めて生きていくそんな世の中でいいのでしょうか?

それは、三陸の海に限ったことではありません。

コンブの繁殖する海底

海の砂漠化は、実は日本中の海でみられるようになっています。日本は海岸線の延長では世界6位の海洋大国です。
国土面積は閲して多くはありません、しかし四方を海に囲まれている日本において、海の砂漠化は大変深刻な現象だと言っても過言ではありません。
海の砂漠化が進むということは、すなわち海に棲む生物の生息環境がなくなってしまうということになるのです。海藻は小魚にとって大切な繁殖するための重要な場所です。すなわち繁殖をするために欠かせないのが産卵場所でり、それがなくなるということは、子孫を残すことができなくなるということです。そうすると小魚がいなくなる、だからそれを餌にしていた回遊魚もおのずと沿岸に来ることがなくなり、またそこに生息していたウニやアワビも海藻を食べて成長していた生物も餌のない海域では十分に成長できないのも当たり前のことです。

三陸の海の幸


アワビにおいても身が大きくなりきれないいわゆる”ヤセアワビ”となってしまいます。
また三陸のウニにしても、我々が普段食べているウニの可食部は、精巣、卵巣です。この部分は、ウニが栄養をたっぷりと蓄える場所として知られており、食べているエサの味わいによっても大きく味わいが異なります。しかし食べられる餌である海藻がなくなれば、当然栄養不足で可食部は成長することができずに、収穫したウニはそのほとんどが”空ウニ”になってしまいます。
アワビにしてもウニにしても三陸を代表する海の幸が、今姿を消そうとしているのです。
それってとても寂しいことではないでしょか?

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