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ゴリラは森にいる。人間はどうか?

本を閉じると

表紙のゴリラと目があった
じっとこちらを見つめている

#ゴリラの森 、言葉の海

そして、静かに問う。
「ゴリラは今でも森にいる
 森から旅立った人間はどうしているか?」

読書会の選書をすることになった。
折角だから少し変わった選択ができないか。

あまり学術的すぎず、浅すぎもせず。
会話がはずむような…
内容を理解したり、情報を交換するだけではないような読書会

そう、対話する読書会。
紡ぎ出される言葉の背景を共有して、関係が深まっていくような
間を大切にして、新しい関係が生成されていくような
対話的な場となれば、味わい深く豊かな時間になるだろう…
そして、対話的読書会が生まれた。

「人は言葉なしに思考することはできない」いつだか聞いた。
「言葉の解像度を上げろ」こちらは社会人大学院の先生の口グセだ。

「人間は言葉に頼り過ぎだ」

ふと、出張帰りの飛行機で見たドキュメンタリー番組が頭をよぎる。
京都大学の山極さんの言葉だった。

#ほぼ日手帳 11月13日

こうして、『ゴリラの森、言葉の海』の対話的読書会が始まった。
対談相手は、言葉にならない世界を言葉で創り出す小説家。
『博士の愛した数式』の小川洋子さんだ。(他にも著書は多数あります!)

読み進むにつれて、ゴリラとヒトが対話している
ような不思議な感覚に見舞われる…
画面越しに対話している自分たちも
 もしや もはや ゴリラなのでは?

言葉はイメージを広げる素晴らしい力がある
その一方で、
意味を固定化させてしまう威力も有している。
固定化された言葉どうしがぶつかり合ってクダケチル
言葉で切り取られなかった者はワスレラレテイク

分かり合えず 溝はただ深まっていく。

「人間は進歩や効率を追求して何を得たのか?
         そして何を失ったのか?」

単に意味を伝える記号としてでなく、
喜びを分かち合う言葉を大切にしたい。

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