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ファンクラブに入る決意

≪前回の記事はこちら≫


全国ツアーでの「虹組」の演目はこんなストーリーだ。

逆境の中意思を貫き通す心優しき青年が、最後は愛する人と結ばれ死んでいく。

まさに王道の宝塚ラブストーリーだ。
逆境というのがまたそそる。

そもそもネタバレでも見ない限り、開幕してもストーリーは明かされない。
大筋だけはわかっているけど、なんとなく雰囲気で演目は楽しむものだ。

だからこそ最後死んでしまうのは想定外だった。

今回はオペラグラス無しでも十分見ることができる距離だったので、まばたき1つせず見たと思う。

終盤に差し掛かるころ「まさか・・・ね」と頭をよぎったが、本当に死んでしまった。


気づけば私の頬は涙で濡れていた。
あの青年、ものすごくよかった。
真っすぐで純粋で。

そしてなにより椿演じるその青年、歌いだすととろけるような歌声なのだ。

美声なのはもちろん、切ない表現がものすごくうまい。
聴き入ってしまう。


立ち姿としぐさも完璧に私の好みだった。
スポットライトが消えてシルエットだけになったとしても、そこに椿がいると確信が持てる。


椿が「正統派男役」「憂いを含んだ二枚目が似合う」と言われていたことに、やっと納得することができた。



決めた。
ファンクラブに入ろう。


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