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「すっごいポスター」ー宝塚歌劇団との出会いー

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「この写真の真ん中が私の好きな人なの」
そう母親に告げられてポスターを見せられた。

それが私の宝塚歌劇団との出会い。
私が20歳の時だった。




私の母親が宝塚にハマったというのは先日聞いたばかり。
この日はちょうどお盆で実家に帰ってきたので
どんなものかと興味本位聞いてみた。

私「それで、それで。なんだって?」

私は宝塚ってなんのこっちゃと思いながらも
好きになったといういきさつを聞いてみた。

母「とにかく見て!」

母が指をさしている。
めっちゃうれしそうに(笑)

そしてその指さし方向を見て驚いた。
でっかいポスターが壁面いっぱいに飾ってある。


私「うわっっ」


そのポスターというのが私にとってはかなり衝撃で
「めっちゃ化粧が濃い人たちのポスター」というのが第一印象。

そして何度見返してもやっぱり
「化粧が濃い」
とにかく当時免疫のなかった私にとって
「すっごいポスター」以外のなにものでもなかった。

母「ほら、真ん中の人」
母はまだうれしそうにまだ指をさしている。
これは私のリアクション待ちにちがいない。

私「ふーん」
私「そうなんだ、よかったね」

今思えばもっと気の利いたことを言えばよかったかもしれない。
でも私にとって初の宝塚は、とにかく
「な、な、なにか言わなければ」
と頭の中が真っ白になるほど興味がなかった。

そして当時のポスターは
現代の宝塚よりずっとずーーーーっと「濃かった」のだ。




母親は「そうなの✨」
そう言ったまま、だまってポスターを見ている。
ただその姿は目がキラキラ輝いていて
いままで見たことがない母親だった。




私「今度いっしょに観にいこっか?」
つい言葉が出てしまった。


母親が弾んだ声でウキウキと話す姿につい
一緒にいってもいいと口走ってしまった。

なんで言ってしまったんだろう。
あのポスター、めっちゃこわいよね(;´・ω・)
それにあの真ん中の人、私はなんとも思わなかった。
どちらかというと、その左下にちっちゃく写っている人のほうが・・・

いやいや(;´・ω・)



それより・・・
うわー、どうしよう。
舞台なんてちゃんと見れるかなぁ。

私は宝塚なんて見たことないし
ましてや舞台すらちゃんと見たことがない。
何時間も座ってるんでしょ、と思ったらちょっと気が遠くなった。


そしてそれが私のドハマり宝塚生活第一歩となったのだった。



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