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本音を隠す会話ばかりで苦しい人に気付いて欲しいこと

仕事などの場面で、自己演出を自覚している場合はさておき、本音を隠した会話をすることって誰でも多少は経験があると思います。

ただ、家族、友人、恋人など、大事にしたい関係の人達とのコミュニケーションにまで習慣的に本音を隠す人の場合、すごくイライラしたり、気持ちがふさぎ込んで苦しくなってきます。

今回は、本音を隠して会話することが習慣化している人に気付いて欲しいことについて書いてみます。



本当は大丈夫じゃないのに『全然大丈夫だよ』
本当は言いたいことがあるのに『別に何もないよ』
すごく腹が立ってるのに『そっか、わかったよ~』

こんな会話をしていると、相手と平穏な状態は保てますよね。
ただ、その表面上の平穏を保つと同時に、自分の心を無視していることはあまり意識されません。
言い換えれば、その時のあなたの心にとっては、平穏でいられない状態を作っている瞬間なんです。


◇その場の空気が悪くならないように
◇相手とケンカにならないように
◇相手に嫌われないように
◇本音を拒絶されて傷つかないように

頭の中ではこんなニーズがあって、自分の本音を自然に隠してしまいます。
ただ、本音を隠して得られた平穏はその場しのぎ。

なぜなら心に我慢させている状態ですから、この我慢による抑圧は膨らみ続け、突然爆発して外に出てきてしまうからです。




抑圧が怒りで出た場合、必要以上に相手を責めたり、急に関係を断ってしまうこともあります。

また、人によっては、矛先が自分自身に向き、体調が悪くなったり、鬱のような状態になったりもします。


こんな流れになってしまうのは、
自分自身が自分の心を無視し続けていた、ということに無自覚だったからです。

その状態だと、
『相手が私にだけ気を遣わせている』
『相手が私の本音を察してくれない』
『相手がいつも私に我慢をさせる』
他者だけを悪者にした我慢や怒りが溜まっていきます。

その結果、突然相手を責めたり、何も言わずに関係を切るというような極端な行動になるわけです。

また、本音を言えない人の多くは平和主義ですから、過剰に感情的になってしまった事に対して、その後は自分を責めたり自己嫌悪に陥ります。

この状態はとっても苦しいです。


ここまで書くと、『本音でコミュニケーションした方がいいよね!』という簡潔な答えが出そうなものですが、本音を隠し続けた人にとって、それは簡単なことではありません。

『それができればとっくにやってるわ! 』と言いたくなると思います。

そんなあなたの場合、
『結局今の私は本音は言えないからどうしようもない』と、ますます落ち込んでしまうかもしれません。


でも大丈夫です。まだ本音で会話できなくてもいいので、まず、こんな風に自分と向き合ってみてください。

『さっきの会話で私は自分の気持ちに嘘ついて話したなぁ。』

まずはこんな風に自分の無意識の態度に意識を向けてちゃんと気付いておく、ということです。
これは、本音を隠さざるを得ない心の状態の自分を、ちゃんと理解してあげる、ということ。

ただ、一つだけ注意して下さい。この時のあなたの感覚が、決してダメ出し状態ではないことが大事です。

今はまだ本音のコミュニケーションが怖くて勇気がでない状態の自分自身をわかってあげて、その自分にただ寄り添う。

もしもダメ出ししそうになったら、『ジャッジするようなことではない』ということにも意識を向ける。

そして、その時の相手に対して、本当は何が言いたかったのかを心に聞いて下さい。


こんな風にその都度自分と向き合うと、心を無視したり過度に我慢させているという状態にはなりません。
そうすると、爆発するようなことがなくなってきます。

本音を隠して会話することで苦しくなってしまった人は、今すぐにでも意識し始めてみてください。

あなたの心はあなたが向き合ってくれることをずっと待っていますよ。



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