私は三姉妹の末っ子として
大切に育てられました。
実家には父方の祖父母も同居していて、
正直私のことはメロメロでした。
少しお手伝いをしただけで
家族に大袈裟に褒められてばかり。
当然私は何処から見ても末っ子の
大人に成長しました。
よく言われることばは、
「おっとりしているね」
「怒ることあるの?」
「育ちが良さそう」
若い頃、私は「誰にでも優しく」を
モットーにしていました。
優しさをたくさん貰って成長したから
これが一番、簡単だったんでしょうね。
それは日本語教師を始めた頃も
続きました。
「就職活動が大変?そう、頑張ってね」
「遠足が面白くなかった?
それは残念ですね」
学生にはこんな風に答えていました。
だけど、年を重ねるにつれて
何か違うと思い始めました。
相手の意見に同調していても、
これだと、学生にとって
マイナスもないけどプラスもない。
どうしてだろう。
そこで、尊敬する人たちのことを
考えてみました。
私を着付講師まで導いて下さった
着付の先生は、
日本語教師の就活の際に
こんなアドバイスを下さいました。
「就職活動が大変なの?
はじめの一歩が何でも大切でしょう。
一歩を頑張って踏み出して。
そうすればきっと大丈夫。」
日本語教師の尊敬する先輩は
こんな風に助言して下さいました。
「学生に堅いって言われたの?
それなら堅い教師を目指せばいいのよ。
他の先生の真似じゃダメ。
貴女なりの色を見つけなさい」
そうだ。
内容がゼロでは、ニュートラルでは
終わらないんだ。
「大変だね」「頑張ってね」だけでは
終わらない。
話すことで、相手にプラスとなる情報を
必ず与えている。
傾聴して寄り添うだけじゃ
ダメなんだ。
特に私より後を歩む人には、
プラスアルファの力を、
より良い未来に導く力を、与えられないと。
多分、これを意識しなくても
出来る人はたくさんいます。
だけど私はそうじゃない。
いつでも守られて育って、
足りないものなんて無くて、
ほんわかふんわりしていられた。
言ってみれば
そういうつもりじゃないけど
相手に親身になれない。
だから私は
「導く力」を身につける。
愛情たっぷりに育てて貰った結果
出来た長所には感謝し続けながら、
質の良い知識を、経験を
入れて入れて入れて、
それを
学生を、若者を、導く力に変える。
私には無意識では出来ないから
意識的にやる。
試行錯誤でいいから
泥臭くやる。
人生の道に正解なんて無いから
これが正しいことかは分からない。
だけど、
情熱を与えられる人になる。
原動力を与えられる人になる。
それを目標に据えて、もがく。
ゆたかさって、
若い相手を導いていく知恵を、情熱を
与えられること。
人によって千差万別でしょうが、
私にとっては、そういうことです。
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