見出し画像

着付講師は、歳を取らない。


長くお休みしていた着付教室に
久しぶりに復帰しました。

着付講師の看板免許を
取得してからも
しばらく講師向けのレッスンに
通っていたのですが、

コロナ禍になってからは
恐らく初めてなので
何年ぶりでしょう?

前回行ったときは
まだチビがよちよちしていたので
3年ぶりくらいでしょうか。


着物の世界は
特に奥が深いので
学びをやめてしまってはいけない、と
思っているのですが、

独りで学ぶとどうしても
視野が狭くなりますね。
出会える着物も
少なくなってしまいます。

久しぶりに教室へ行ったら
私を看板取得まで
育てて下さった恩師が
いらっしゃいました。


以前にお会いした
そのままのお姿で
背筋はピシッと
すらりとされていました。

今回、私が教わるのは
主任の先生です。
看板取得からは
こちらの先生にお世話になっています。

先日、「戻っておいで」と
LINEをくださったので
甘えることにしました。


主任先生も
お背中、曲がらないなぁ。
お顔の状態もハリがあって
そのままです。


更に、
私が新人の頃
アシスタントとしてずっと
ついて下さっていた先生も
正式な講師となられて
いらっしゃいました。


皆さん、「おばあちゃん」と
呼ばれる世代なのですが
全く老化の気配がありません。

何も変わらない。


着物って、着ていると
疲れるんです。
重いでしょう?

それはまるで星飛馬の
大リーグボール養成ギプスみたい。

着るだけで筋肉がついて
猫背が治って
くびれがくっきりするように
出来ているんです。

誰かが言っていました。

「洋服は、服が体のラインに
 合うようにできている。
 着物は、身体のほうが着物に馴染むように
 着ていると変わっていく」


身体の方に沿っていく洋服と
着物の方に沿っていく身体。


着物を着続けていると
前に出ていた肩は
引っ張られて後ろへ行く。

前に出ていた首も
理想の位置に戻る。

胸は開いて
脚には筋肉がつく。


毎日着ている
着付講師の先生方が
お若いわけですね。


今日は、私、嫌だったんです。
雨の予報が出ていたでしょう?

だから、
着物は夏着物だとしても
雨ゴートを着なければなりません。


夏の雨ゴートは殺人的な暑さです。


だけど、
今日は少し涼しかったので
助かりました。


私は
薄物(夏着物)に夏物の半幅帯、
長襦袢は着ないでうそつき(という下着)。

帯が変でごめんなさい。
この着物にコートを着ていきました。
ちなみにこちらは、noteのアイコンの着物です。



つまり、かなり
楽をして行ったのですが、


先生方は皆さん
長襦袢つきの
帯は袋帯(礼装用の重い帯)、
それに雨ゴートです。

養成ギプス度がすごい‼︎
慣れない人が急に真似したら
熱中症で倒れます‼︎


お若いわけですね〜(二度目)。


さて私は
主任オプションというクラスに
復帰しました。

着物関係なら何をやっても
良いクラスです。

そこを主任の先生が
アドバイスを下さる。

私たちには嬉しいけど
主任の先生は力量を試されます。


私は家に女性用袴を
持ち合わせていないので、
家で練習出来ないため
女袴の着付を練習しました。


このとき、
「拝み上げ」という技が
あるのですがね、
主任先生が

「幾つかやり方があるから
 他のやり方も学びましょう」と

教えて下さいました。



そう、着付の方法は
着付教室によって
全く違います。


自分が学んだ着付を
世間一般だと思っていると
「着物警察」になってしまい
街で見かけた着物の着付に
文句を言う、嫌な人になってしまいます。


この教室以外のやり方も
教えて下さるとは、
さすが主任先生です✨


その他いろいろと
細かいところをアドバイス頂き
大変勉強になりました。


自分の着付が終わったら
他の方々のグループに乱入して
新しい半幅帯の締め方を盗みます。


やはり講師免許を持つ方々のクラスは
着物や小物が目の保養です。

大島紬の、浴衣風着物。
目の細かい上質な鮫小紋。
フワッと軽い麻の半幅帯。


これでもか!と畳み掛けるように
問いかけてくる
日本伝統の、美。


着物の美術展を
見ているようで、
美しいものに感化されて
若返った気がします✨


......そうか!


もしかしてそれもあって
着付講師は若いのかもしれませんね‼︎


私も着付の先生方を見習って
自称ハタチを
目指しましょうか、ね?





ありがとうございます!頂いたサポートは美しい日本語啓蒙活動の原動力(くまか薔薇か落雁)に使うかも?しれません。