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着物の話:守破離の「守」だけで攻撃しないで!

新しいお仕事を頂きました‼︎
たぶん、noteのおかげ、だと思います。
つまりは読んで下さっている方のおかげです。
本当にありがとうございます!


内容は日本語ではなく
着付講師としてのお仕事です。


先日ご紹介した
料理研究家のママ友ちゃんとのコラボです。
とても楽しいワークショップに
なりそうですよ!
詳細はまたお知らせしますね。


以前、着物の記事を投稿した後で
お話を頂きました。


着物って、皆さん興味あるのかしら。


記事にあまり力を入れなかったのに、
私のPV(page view=閲覧数)ランキングが
堂々の第4位なんです。

そこで今日も、着物の記事を。


私は着物で授業をして、
ちょっとのお出かけにも
普通に着物を着ていたので、
よく見ず知らずの方に
いろいろ言われました。


京都なら着物人口も多いのでしょうが、
ここは東京の下町です。
目立つんでしょうね。


そこで褒めて下さる方、
素敵な笑顔を向けて下さる方が
たくさんいらっしゃる🙏一方で、
わざと聞こえるように陰口を仰る方の
なんと多いこと!


「あらあの子、ちょっと襟が
 左の方が多く出てるわ」


あのね、洋服で少し襟が
曲がっていただけで
聞こえるように悪口をいいますか?


「あの子、裾が短いんじゃない?」 


裾の長さはね、TPOによって違うの!
関西と関東でも常識が違うの!
着物の種類や着付教室によっても違うの!


「あの子の着物、絹じゃないわ」


誰が毎日の仕事着で
絹ばかり着ますか!
(冬場はウールを好んで着ることが多いです)

マッチョの留学生の
殴り合いの喧嘩の間に入ることも
仕事のうちなんです!



そこには着付教室の弊害が
あるんです。


着付教室は私も
看板免許を取った今でも
長年お世話になっています。


だから、長所もよく知っています。
その上で、起こる弊害を
あえてお話します。


①守破離の守だけ学んだ方が、
 身に付けた付け焼き刃の間違った知識を
 ひけらかすことの、何と多いことか。


守破離については
こちらの記事が詳しいです。

着付教室は、「教えやすくするために」
「分かりやすくするために」
「ここは何センチ」と、cm単位で
具体的に教えます。


その基準は、習った教室によって異なります。


礼装でなければ
そんな細かいことは必要でない訳です。


しかしながら着付教室では
礼装を基本とするために、
こと細かく教えます。
「指3本分!」「3cm!」などと言って。


上のクラスまで行くと
ちゃんと、
「今までは分かりやすいように
 細かく言っていただけだから」

と、先生も仰います。


料理でも、絶対に大さじ1杯、
なんて決まりはないでしょう?


だから、途中のクラスで辞めた
着付教室で習った少しの知識を
全てだと思って、
聞こえるように悪口を言っては
品位を疑われます
(逆襲)


②着付教室には
「着物は絹」という文化が
 少なからずあります。


ビジネスですから。
「絹の着物、持ってないの?
 これを機に買いましょうね。」と言って
売りたいですから。
タイアップしている職人さんを
守らなければなりませんから。


そのため、先生方は
絹でない着物を着ていくと
「あら?」というお顔をなさることも
多いです。


だからといって
世間一般に、着物は絹、ということは
礼装でない限りは有り得ません。


着物が廃れるにつれて、
着物文化を守ろうとする着付教室が
生み出した新しい文化が常識、
と思ってしまう人が増えている
のは
寂しいことです。


守破離の守だけの知識を
マイナスの方向に
ひけらかしてはいけませんよ。


着ている人に聞こえるように悪口を言って
これ以上、着物人口が減ったら
どう思うのですか?嬉しいの?
私だけが着られる、って。


少しでも心得があるのなら、
もっと伝統を、守ってあげる言動を
しましょうよ。


以上、
先祖代々続いた呉服屋の孫より。


#着物
#伝統文化
#毎日noteの会
#毎日note

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