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美しくありたいなら、○○を食べろ!

かつて築地市場の場内に
お店を構えていた父は、
夜中に起きて仕事へ行き
午後2時頃に帰ってきました。



黒い大きな長靴と
その日の我が家の晩餐用に
持って帰って来た魚を入れた
発泡スチロールが
2階のベランダに干してあると、
その近くでは生臭いにおいがするので
好きじゃありませんでした。


父は帰るとまず
台所で魚介を夕食用に調理しました。
黒い前掛けをして
お魚用の包丁とまな板で。

父は生きたまま魚介類を
持ち帰って来ることが多く
新鮮だったので
お刺身にされることが多かったです。


魚のつまには
うごがよくついていました。
私はこのコリコリした
珊瑚礁のような色合いの
海藻が大好きでした。

他に私が好きだったのは
タコの足のお刺身。
くるくるで吸盤がプチプチの
食感がたまらなく美味しかったです。


イカそうめん。
こちらは細菌が多いから
子どもの頃はあまり
食べさせてもらえませんでした。


大きなとろっととろける
帆立の貝柱のお刺身。


マグロ、サーモン、ブリなどの
季節によって異なる
色とりどりのお魚のお刺身盛り合わせ。


プリップリの海老や
ジュワッと来る牡蠣、
ソースをかけて頂くカレイのフライ。

アサリやシジミの
お味噌汁。

あっつあつのハマグリやサザエ。


海の幸ばかりを食べて
育ちました。



私は結婚してからも
築地のお魚を随分と
母に送ってもらっていました。


お店は閉めても
両親は引っ越しても
母の友人が築地にいて
定期的に料亭に卸す魚の
残りものを
大量に下さるんです。


残りものと言ったって
高級な、質のいい魚の
じゅうぶんに食べられるところです。


銀座や築地の料亭には
最高級のお魚の
最高級の部位のみを贅沢に卸して
大半の残りのまだ食べられるところを
捨ててしまうんだそうです。


それを私たちが
残飯処理班として
ありがたく頂いていました。


チビは香りの良い鯛めしのおじやを
よく離乳食に食べていました。


まだ赤ちゃんだったチビが
豪快に大口をぱかっと開けて
むっしゃむしゃと
食べ続けるのを見ているのは
気持ちが良かったです。



私は幾つか持病があるので
産後1年はヘルパーさんに
週1回、来て頂いていました。


ご実家がお弁当の
仕出し屋さんだった
このヘルパーさんに
築地のお魚の調理を頼むと
魚を見る目があったんでしょうね、

その質の良さに毎度驚かれて 
それが如何に素晴らしいのか
切々と語り、


そして、こう仰ることが
多かったです。


「みおいちさんは
 お魚を多く食べているから
 お肌がきれいで
 年齢よりずっと
 若く見えるんですね」


ふはははは‼️
私は自称25歳だ😆(ウザっ!)


今、これを下さっていた
母の友人は亡くなってしまい、
私は築地の魚を
通常、頂くことはなくなりました。


自分でお魚を全て買おうとすると
お肉よりもずっと値が張ることを
痛感したのは、つい最近です。


だけど、
食費が増えても
お魚は多めに摂ろうと思っています。


手に入れられるお魚は
ホッケ、アジ、シシャモなど
お値段は落ちたかもしれないけど
じゅうぶんに美味しいです。


やっぱりね、
肉より魚中心の食生活は
身体に良いんだと思いますよ。


魚を食べると頭が良くなる
なんて言いますが、
それだけじゃなくて
内臓にも、メタボにも
美容にも良いんですよ。


日本人は年齢よりずっと
若く見えるようですが、
それって日本人が
魚を多く食べていることも
決して無関係じゃないと思います。






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