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113.いいぞ、おまえのやりたいことは全部やれ


今日は日曜日で、やっぱりちょっと頭痛。風邪の初期症状なんだよなあ、と思いながら葛根湯を飲んで、かんちゃん(小4男子)の少年野球のお昼用のおにぎりをせっせと作る。

親になってみると、数えきれないほどのこまごまとしたことを、子どものためにせっせとやり続ける日々だ。自分が子どもで、守られる側で、提供されているとも気づかれずに提供される側にいるうちは絶対にわからなかった部分が見えてくる。

一生懸命、野球をがんばる子どもたち。みんなかわいい。ほんとうにかわいい。そのために、たくさんの見えない雑事をこなす大人たちのことなんて夢にも思わないことがいいことだと心から思う。彼らが、楽しめるように。無事に試合ができるように。心に残る大会になるように。良い練習ができるように。少しでも上達するように。

彼らには絶対に見えないところで、たくさんの大人たちが心を砕いているのを、砕く側になって感じるとき、「人生ってこういう仕組みかもな」って思う。

わたしが何かをやろうかなって思うとき。がんばりたいと思うとき。楽しんでいるとき、笑っているとき、充実しているとき、そして落ち込んで泣いているときですら、そういう体験をわたしに味わってほしいと思っている、わたし(=子ども)にとっての、大人、みたいな存在がいるんだろうなって。見えないけれど、確かにサポートしてくれている存在。


午前にオンラインでのボディートーク・セッションが終わり、ちょっとだけ今年初の公式戦に出場するかんちゃんの野球を観に行けて良かった。なんと、じいじ(わたしの父)も来ていた。え〜、そんなひとだったっけ?笑  まあいいや。

エースナンバーを背負った小さな背中が誇らしい。サウスポーのせいで多分ポジションがファーストかピッチャーくらいしかないから、ピッチャーとしてマウンドに立っているけれど、あのダイヤモンドの真ん中にたったひとりで立ち、投げる。投げ続ける。アウトを3つ取るまで、終わらない。という感覚は、どんな感じなんだろうな、と思う。

今日は5つも三振を取っていて、コーチや監督やチームメイトにやんややんやの喝采を浴びていて、結果も7-1という上々の結果で勝利したので、もうどうにもしゃべりが止まらないって感じの上機嫌な彼だった。よかったね。ママも誇らしいぜ。


食洗機が設置されて、これまでになるべくお皿を使わないように、使わないですむように、献立を選んだり料理を盛りつけたりしていたんだなってことに気づいた。だって、洗い物ってイヤなのだ。おいしく食べた後に、シンクに何十枚も汚れたお皿が積み上がっていると、なにかを呪いたくなる。それくらいわたしにとってはイヤなことだった洗い物から解放されたとき、「洗い物がある」という思考が、いかにいろんなことを制限していたかがわかった。

あとで面倒になるのだったら、なにもやらない。みたいな。でも、もう食洗機という強い味方がサポートしてくれるのだったら、もっときれいにいろんなお皿に盛り付けてもいいし、洗うのがイヤなあまり品数まで減らしていたのだけど(無意識にね)、もっといっぱい、チョコチョコと副菜を並べるのも楽しいんだなって思った。

なんか、こういうことって結構あるんだろうな。たとえば、どこかに行きたい。何かをやりたい、と思ったとする。でも、その理由をうまく説明できないとする。うまく説明したり、プレゼンしたり、説得しないといけないような親とか、夫とか、家族とかがいた場合、自分の心に浮かんだいくつかの想いは、「いや、でもこれ説明したり、頼んだりするの、面倒だよな」と思ってやめてしまうんだろうなって。

いつでも、どんどんジャンジャン、いくらでも好きな料理を作るがいいさ!すきなお皿を何枚でも使っていいよ!あとのことは任せておけ!

というミスター食洗機が現れたことで、「あ...いいの?じゃあ...」と、急にいそいそとなったわたしの心があったように、「いつでも、どんどん、ジャンジャン、なんでもやれ!」って言ってくれる味方がいるといないとでは、自分に対する制限の重さがだいぶちがうような気がする。


マルタ島に旅行に行ったBTSメンバーのドキュメンタリーを観ていたら、ジョングクがなぜか突然、頭をツートンカラーに染め出した日があった。右半分は、金髪。左半分は、ピンク。すごく慎重に分け目を整えて、自分でカラー材を使って楽しそうに染めていた。「おやすみのときしかできないから」と言って。

そしてそのツートンカラーはとてもきれいに仕上がったので、末っ子のジョングクは嬉しくって、ヒョン(お兄さん)たちの部屋にその仕上がり具合を自慢しに行った。J-Hopeと、RMの部屋に。「みてください、ヒョン。これどうですか?」と聞いたグクに、J-Hopeはいつものリアクション大将な感じではなくて、すごく自然に「なんだよその髪、おもしろいな!いいじゃん、うまくできてるよ。自分でやったのか?」と褒めてあげていた。

そして褒められてすごく嬉しそうにJ-HopeやRMに甘えるグクに「いいぞ、おまえのやりたいことは全部やれ」って言っていた。

もともと7人のメンバーの末っ子で、かつては宿舎で共同生活をしていた年月が長いから、6人のお兄ちゃんたちの宝物のように可愛がられていたグクだったけど、「いいぞ、おまえのやりたいことは全部やれ」って言ってくれる、家族同様の仲間がいるということは、どれほど心強いだろうか、とそのとき思ったものだ。

食洗機は、わたしに「いいぞ、おまえの作りたいもの全部作れ。出したい皿は全部出せ」って言ってくれているようで、なんだか心のつかえがいっこ、外れたような気持ちになった。


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